納骨堂に決める時の流れ。選び方から契約までの手順とは
納骨堂は少し前までは、一時期的に骨壺を納める施設として知られていましたが、今では都心部を中心に、気軽にお参りができるお墓として注目されています。気軽にお参りできるのは嬉しいですよね。
屋内施設となっている納骨堂は、「霊廟」とも言われ、墓地スペースがないことから、お墓よりも格段に安い金額で遺骨を納められることでもニーズが高まっています。そのため都心部に近い立地に探すことができるのです。
理想通りのしっかりとしたお墓に埋葬したは良いものの、予算の関係で住まいから遠い郊外に建てられ、なかなかお墓参りに行けなかったり、高齢になってお墓の管理がしきれないケースもしばしばあります。
このような方々が後に改葬(引っ越し)をするケースもある現在の納骨堂、どのように選んで契約するのか、新しいお墓の形だけにピンと来ませんよね。
そこで今回は、納骨堂を検討している方々が最初に始めることから契約まで、一連の流れをお伝えします。
納骨堂に決める時の流れ。
選び方から契約までの手順とは
インターネットや資料請求で情報収集
突然見学する方法もありますが、まずはインターネットで調べて、気になったいくつかの施設をピックアップし、情報収集をしながら、基本情報の比較検討をすることをおすすめします。
【 納骨堂契約の流れ① 情報収集 】
★ 資料などで分かる情報で比較検討したい内容はコチラです。
・ 納骨堂の立地環境と交通アクセス
・ 納骨堂の価格
・ お参りをする時のシステム
・ 個別安置期間
・ 納骨堂の宗旨宗派
…などなど。
資料をチェックすると、まず価格に目が行きがちですが、価格とともに条件も鑑みて比較検討してください。例えば納骨堂の価格には、スペース全体の価格もあれば、遺骨ごとの価格もあります。
個別スペースが自由に使える施設では、後々家族で収蔵できることになるものの、遺骨ごとであれば、後々他の家族が入る時には、再度契約しなければなりません。
見学会へ参加する
さらにいくつか候補を絞ったら、見学会に参加してください。見学時には資料で確認したポイントが機能しているかどうか、チェックしてみることをおすすめします。
そのため車を持っている方でも、後々のことまで考えて、徒歩で納骨堂まで行ってみるのもアイデアです。
【 納骨堂契約の流れ② 見学 】
★ 納骨堂を見学する時のチェック事項はコチラです。
・ 交通アクセスの便利さ。(主要駅からシャトルバスが出ているのであれば、その頻度まで確認してください。)
・ 「バリアフリー」があることが決め手になっている場合には、そのバリアフリーが確かに機能しているかどうか。
・ 参拝者ができるだけいそうな時間を設定して、参拝の様子を見てみたり、可能であれば感想を聞いてみる。
…などなどがあります。
もちろん、施設内の環境も大切でゴミ箱などが溢れていないか、トイレなどは清潔に整えられているか…、などは重要項目です。
施設内も日が当たらないと、納骨堂だけに、よりジメジメした暗い雰囲気になり、何となく足が向かない…、と言う気分にもなり兼ねません。
参拝システムや共同スペース
納骨堂はひとつひとつの個別スペースが狭いため、そのまま扉を開いて参拝をする場合もありますが、収蔵スペースとは別に、その家族がお参りした時に使う参拝スペースを設けている施設もあります。
【 納骨堂で確認したい、共同スペース 】
★ 単純に施設の担当者が個別スペースに安置されている遺骨を、手作業で参拝スペースに移動する施設や、カードなどを用いて、機械が自動的に運ぶタイプも見られ、確認しておかないと後々戸惑うことにもなり兼ねません。
・ さらにお供え物などは納骨堂の共同スペースに供えて、後々まとめてスタッフが片付けたり、火事を避けるため、共同スペースでお線香を拝するシステムの施設も多いです。
このような通常のお墓とは違う点はないか、自分達のお参りをイメージしながら確認して、必要であればその空間の様子をチェックすることは大切です。
現在の納骨堂では、法要を行うことができる施設も多くなりました。施設がある霊園内に法要後の会食を行うことができる会場があるかどうか、などもチェックしておくことをおすすめします。
個別相談で聞きたいこと
見学会に参加すると、見学後に担当者が個別で相談をしてくれる施設が多いため、ここで気になる点、契約に関わる事項はチェックしてしまってください。
【 納骨堂見学後の相談会 】
① 納骨堂で個別に遺骨が安置できる期間と、その期間が過ぎた時に延長したい場合の更新方法。
② 納骨堂で提案された金額では、何柱の骨壺が収蔵できるのか。
③ 宗旨宗派があるかどうか。寺院の納骨堂である場合、納骨堂に納めると檀家になる必要があるのか。
④ 契約後に掛かる管理費などのランニングコストとその費用。
…などなどが、意識して確認したいところです。
契約時には契約書もありますが、多くは細かく読んでみても理解できないことも出てくるため、直接口頭で契約前に確認して、分からない部分は担当者に説明してもらう方が理解しやすいのではないでしょうか。
いかがでしたでしょうか、今回は納骨堂の契約をしたい場合、探し方から選ぶポイント、契約までをお伝えしました。担当者に契約面で気になる部分の説明を受け、納得できたらいよいよ契約です。
住宅などでも同じように、いざ見学に行って気に入るとついついそのままの流れで契約や申込みを決めるケースもありますが、一度持ち帰って冷静になりながら、家族や親族と相談するのも良いかもしれません。
また、契約時には実印や印鑑登録証明書、契約者家族全員の名前が入った戸籍謄本など、特別な買い物だけにそれなりの準備も必要です。(全て住まいがある役所で手配できる書類ばかりです。)
反対に見学時に申し込みまでしたいのであれば、実印などを用意して出かける他、押さえるための手付金が必要になることもあるので、手付金を準備していくと契約がスムーズです。
まとめ
納骨堂契約までの流れ
・複数の資料を請求して比較検討をする
・見学時には交通アクセスやバリアフリーを確認
・共同スペースや参拝システムも理解する
・個別安置期間と更新の場合を確認する
・個別スペースに収蔵できる遺骨を確認する
・宗旨宗派があるかどうかを確認する
・すぐに契約したいなら、必要書類を準備する