墓じまいをしたい…☆墓主だけでも安心5つのサポート
墓じまいを検討する墓主が増えてきましたよね。そこには深刻な継承問題があります。
「お墓を継承したものの、仕事などで故郷を離れ、掃除や管理がままならない…。」そんな悩みの末に、墓じまいを選択する墓主も多いです。
それだけに罪悪感が拭えない様子も見られますが、「墓じまい=縁がなくなる」と言う訳ではありません。そこで今日は、現代の墓主の悩みや相談に答える、いくつかの豆知識や霊園・墓石会社のサポートをお伝えします。
墓じまいをしたい…☆
墓主だけでも安心5つのサポート
遠方からの墓じまい
墓じまいの相談で多いケースには、「お墓を継いだものの、遠方に引っ越してしまって、充分に管理ができない…。」と言うものです。
今では、霊園で掃除をしてくれる施設や、「お墓の掃除代行」業も発見できますが、毎回お願いするのも金銭的にも大変ですよね。
【 遠方からの墓じまい 】
☆ 墓主が遠方に住んでいる場合、墓主、若しくは近隣の親戚などが一日~数日同行すれば、墓じまいを行ってくれる霊園や業者が増えました。
・ 沖縄に多い古い個人墓地では、霊園のように管理業者はありませんが、それでも、霊園に相談すると対応してくれる施設や、墓石業者もあります。
「古くてお墓の中が分からない…。」と言うお墓であれば、事前に内部調査を依頼して、様子を把握し、決めた日一日~数日で墓じまいをするケースが多いです。
墓じまい=無縁仏ではない
墓じまいに抵抗を感じる墓主さんの多くが、「仏様に申し訳ない」と罪悪感を感じていますが、これは、「墓じまい=無縁仏」化すると考えているからではないでしょうか。
墓主のいなくなった無縁仏を、自治体が解体する時には、確かに供養もなく、無縁仏化してしまいがちです。けれども、しっかりと供養をして行う墓じまいは、そうではありません。
【 墓じまいの後 】
☆ 墓主が墓じまいを検討した場合、いくつかの選択肢があります。
① 霊園の合祀墓に合祀埋葬する …
・ 墓じまいのイメージに多い方法で、多くの人々と共に埋葬される「合祀墓」に取り出した遺骨を埋葬するため、10万円前後~と安くなります。
② 永代供養ができる霊園に改葬する …
・ 墓主が遠方で暮らしていても、霊園の管理業者が永代に渡り供養・管理する「永代供養」ができるお墓へ、「お引越し」する方法です。
一番目のように、霊園の合祀墓に取り出した遺骨を埋葬した場合、価格的には安いですが、他の遺骨と一緒に埋葬されるので、改めて取り出すことはできません。
そのため、またいつか改めてお墓を建てたい時には、二番目の永代供養ができるお墓がおすすめです。この「永代供養」はあくまでも形なき「サービス」なので、形はさまざまにあります。
従来のいわゆるお墓でも、永代供養は付加できますし、小さなロッカーのようなスペースが並ぶお墓や、納骨堂でも永代供養のサービスがあるので、相談してみてはいかがでしょうか。
墓じまいをしても、供養は続く
墓じまいで勘違いされがちなポイントが、「お墓がなくなったら供養もなくなる」と言うもので、これが「墓じまい=無縁仏化」のイメージに繋がっているようです。
…それが墓主に罪悪感を抱かせてしまうようですが、例え合祀墓に取り出した遺骨を埋葬したとしても、供養を続けることは充分にできます。
【 墓じまい後の法要 】
☆ 合祀埋葬後も毎年、毎月の合同供養が行われます。この法要には家族はいつでも参加でき、なかには供養の動画を配信している施設もあります。
・ また家族が希望の日に、合祀墓を前に法要ができる施設も多いです。
事前に相談をして日程を調整しておけば、屋内でも対応してくれる施設は多く見受けられます。
菩提寺がなくてもお坊さんを手配
墓じまいをする=菩提寺(代々お墓を建ててきたお寺)がなくなるケースもありますよね。菩提寺に合祀墓がなく、宗旨宗派の自由な他の民間霊園などで、取り出した遺骨を合祀埋葬した場合なども、それに当たります。
今まで菩提寺に慣れ親しんでくると、「読経供養をしたいけど…、頼れるお坊さんがいない。」と悩む方も多いのではないでしょうか。
【 お坊さんを手配してくれる 】
☆ 宗旨宗派の自由な民間霊園でも、日本人にとっての法要の大切さはもちろん知っています。
・ 今では霊園施設や業者で「お坊さん派遣」サービスとして、相談をすればお坊さんを手配してれる使節が多いです。
かつてのお布施も相場が曖昧で、施主としては心配も多かったものですが、お坊さん派遣では一回の読経供養相場が3万円と分かりやすく提示されます。
【 法要を繰り上げる 】
☆ 遠方に住む方々の場合、いくつかの法要を繰り上げることもでき、実際に便利なのでニーズも高いです。
・ ただし、この場合には3万円→5万円になるなど、やはり金額は内容によって高くなることも、注意をしてください。
改葬を検討するなら、引っ越し先から選ぶ
ここまでは主に、取り出した遺骨を合祀墓へ埋葬する墓じまいについてお伝えしてきました。
ただ二項で少し触れたように、墓じまいをしたからと言って、必ず合祀墓に埋葬される訳ではありません。遺族の希望によって、さまざまな形態のお墓に埋葬されています。…これを「改葬」と言い、お墓のお引越しの意味合いです。
【 お墓の引っ越し「改葬」を希望する場合 】
☆ この場合、手続きとしてもスムーズなお引越しのためにも、まずは引っ越し先の霊園を探すようにしてください。
・ 受け入れ先を見つけてから墓じまい…、の流れですが、これらの一連の作業を、お引越し(改葬)前に請け負ってくれる霊園や業者も多いです。
今までの菩提寺とのトラブルや、沖縄のような個人墓で、頼れる業者が少ない場合など…、結果的にとてもスムーズに進むので、ぜひ、引っ越し先探しを優先、相談してみてください。
いかがでしたでしょうか、今日は現代の墓主で検討している方々が多い、「墓じまい」についてお伝えしました。代々続いてきたお墓を、自分の代で墓じまいするとなると、自分自身が罪悪感を持ってしまったり、親族から反対を受けたりと、ついつい先延ばしにしてしまいがちですよね。
けれども、それがいつしか本当に「無縁仏」になってしまうケースが多いです。
墓じまいをしても、遺骨を納骨堂や小さいお墓に収蔵・埋葬することで、またお墓に移すこともできます。御先祖様が本当に居心地の良い環境にいられるよう、自分達も納得できる「墓じまい」を検討してみてください。
まとめ
現代の墓じまい、様々なサポート
・遠方でも一日~数日で墓じまいができる
・遺骨の行き先は合祀墓だけではない
・墓じまいをしても法要や供養はできる
・菩提寺がなくなってもお坊さん派遣がある
・改葬を検討するなら、改葬先から探す
・先延ばしにし過ぎて無縁仏になるケースが多い