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沖縄のハーリーを解説!今も盛り上がる年中行事とは

【沖縄の御願】旧暦五月、ユッカヌヒーはハーリー大会!
沖縄のハーリーは全国的にも有名な年中行事で、この時期を狙って来る観光客もいるほどですよね。日本のいわゆる「お祭り」には少ない、海での年中行事です。
 
観光客がひしめく那覇市の「那覇ハーレー」は新暦で行われるため、GWに終わっていますが、昔ながらの「ハーリー」は旧暦五月四日「ユッカヌヒー」が開催目安です。2019年度の旧暦五月四日に当たる6月6日(木)、漁港を中心に沖縄の各地でハーリーが催され、盛り上がります。
 
そこで今日は、初めて参加する人にも分かりやすい、沖縄ハーリーの基礎知識をお伝えします。ぜひ、参加してみてはいかがでしょうか。
 



 

沖縄のハーリーを解説!
今も盛り上がる年中行事とは

 

沖縄ハーリーが行われる、「ユッカヌヒー」


もともと沖縄のハーリーは、海の神様への豊漁祈願をするための御願行事、「ユッカヌヒー」で行います。毎年日にちが違うのは、旧暦で行われているためです。
 
ちなみに観光客に知られる「那覇ハーレー」は、同じ五月四日でも新暦に行われるので、毎年だいたい一ヶ月ほど先立って開催されています。昔ながらの旧暦行事「ハーリー大会」で有名な地域は漁師町である、南部の糸満市で、「糸満ハーリー」となります。
 

【 ユッカヌヒーとは 】
 
★ 旧暦五月四日が「ユッカヌヒー」です。地域では豊漁祈願として行われ、家では沖縄のおやつである「ちんぴん」や「ポーポー」をお供えして、子どもの成長を、ヒヌカンやお仏壇へ報告します。
 
・ ハーリーが行われる漁港では、ひと昔前であれば玩具市、今でもお祭りで見られる屋台が並んで賑わうのが特徴です。

 

 

沖縄の古典ハーリー、「三つの種目」


沖縄ハーリーとひと口に言っても、漁港によってその種類はさまざまです。チームでゴールを競うことを「競漕」とも言いますが、それだけではありません。
 

【 沖縄の古典ハーリー 】
 
① 御願バーレー … 儀礼的なハーリーで、乗組員は皆沖縄の古典衣装を身にまとい、「ハーリーの歌」を歌って、競漕せずゆったりと漁港を一回りします。
 
② クンヌカーセー … 「転覆ハーリー」とも言われ、名前の通り参加しているサバニ(船)を全て転覆させた後、乗組員がひっくり返して乗り込みます。御願バーレーと違い、競漕するハーリーです。
 
③ アガイスープ … 村のチームで別れ、優れた選手を選んで競う競技です。「アガリハーリー」などとも言われます。

 
この三つの種目が昔ながらの沖縄ハーリーの御願儀礼で、一日に三種目が開催されます。これを「本バーリー」と言い、昔ながらの儀礼に従うため、サバニは女人禁制、アクセサリーなどの着用不可など、細かな習わしがあるのが特徴です。
 
ちなみに「ハーリーの唄」ですが、糸満市など旧暦行事が盛んな地域では、別日に昔ながらの唄を競う「ハーリー歌大会」なども開催されるので、こちらもチェックしてみてください。

 

現代見られる、新たな三種目


「えー!サバニは女人禁制なの?」とガッカリする方もいるかもしれません。けれども現在では、サバニに乗る人によって分かれる、更なる三つの種目があります。
 

【 現代の新たな沖縄ハーリー 】
 
① マドンナハーリー … 名前で想像できるように、女性チーム同士で競う種目です。ここなら、女性も思う存分参加できます!
 
② 青年バーリー … 若い世代が集まったチーム同士で競います。学校で力を入れている地域もあり、盛り上がります。
 
③ 職域ハーリー … 成人男性のチーム編成が主で、地域の会社など、職場(同僚など)で集まったチーム同士で競う種目です。

 
ハーリーが開催される地域に住んでいたり、勤めていたりすれば、ユッカヌヒーの時期はどこかでチーム編成の案内が掛かったりします。
 
例えば、子ども達の通う小学校PTAからハーリー案内の手紙が来るなど…、ちなみに、学校PTAの集まりは「職域ハーリー」として扱われることが多いです。
 
また子ども達が行う「子どもハーリー」は糸満市などを一例として、旧暦五月四日当日ではなく、前日に余興として行われます。

 

圧巻!の沖縄ハーリー


沖縄でも漁港がある地域で行われるハーリーは、最も大きな「那覇ハーレー」の他、南部エリアでは、前述した昔ながらの習慣を残す糸満ハーリーや奥武島、中部以北では、屋慶名や嘉手納などでも開催されています。
 
それでも、那覇ハーレーが観光イベント化しているのは、その「大きさ」ではないでしょうか。
 

【 那覇ハーリーの圧巻!ドラゴンボート 】
 
★ 沖縄ハーリーでは、普通のサバニの他に、御願ハーリーなどで利用される「ドラゴンボート」などがあります。サバニに見事なドラゴンの装飾がされているのが特徴です。
 
・ さらに那覇ハーリーのドラゴンボートともなれば、漕ぎ手32人、舵取りや旗振りなど、他の乗組員を含めると42人!沖縄随一の大きさで、圧巻の御願バーリーを堪能できます。

 
那覇ハーレーは終わってしまいましたが、他の旧暦行事を重んじるハーリー大会でも、御願バーレーを見ると豪華なサバニ(漁船)を堪能できます。ぜひ、旧暦五月四日の新暦2019年6月6日、糸満ハーリー大会などを目安に、訪れてみてください。

 

沖縄ハーリーの乗組員


一般的なハーリーの乗組員は、サバニで12名前後~22名前後です。沖縄ハーリーでは選手(漕ぎ手)だけではなく、舵取りや鉦打ちなどいくつかの役割があります。
 

【 乗組員の役割 】
 
★ 通常の競漕での役割は、漕ぎ手・舵取りは必須で、サバニによっては鉦打ち専門の乗組員もいます。
 
・ ドラゴンボート(御願バーリー)では歌を歌うなどの要素が加わるので、漕ぎ手・舵取りの他、太鼓や歌うたい、旗振りなどの役割も見受けます。

 
従来のドラゴンボートては旗振り・太鼓(歌うたいも兼ねて)それぞれ1人いるくらいですが、これが那覇ハーリーになると旗振りだけでも3人と、ひとまわり人数が違います。
 
 

いかがでしたでしょうか、本日は観光イベントにもなっている沖縄の御願行事、ハーリーについて基礎知識をお伝えしました。
 
沖縄ではハーリーは御願行事のひとつ、ユッカヌヒーの豊漁と子ども達の成長祈願です。せっかくこのユッカヌヒーに参加するのですから、ぜひ、海の神様にも手を合わせたい方も多いのではないでしょうか。
 
沖縄では海の神様と言えば「リュウグ(竜宮)の神」、那覇市久米の波の上宮などが海の神様です。また、これから開催される糸満ハーリーの氏神様は糸満ロータリー近くの「白銀堂」で、商売や金銭の神様です。龍神様でしたら、瀬長拝所をはじめ、あちこちにありますよね。
 
ハーリー大会を堪能しながら、沖縄の龍神様や御嶽を巡り、豊漁(仕事の発展)と子どもの成長(や家の繁栄)を祈願してみてはいかがでしょうか。

 
 
まとめ

沖縄ハーリーの基礎知識

・ハーリーはユッカヌヒーに行う
・ユッカヌヒーは豊漁祈願
・伝統ハーリーでは三種目を行う
・現代では乗組員によっても三種目に分かれる
・那覇ハーリーのドラゴンボートは大きい
・漕ぎ手の他、歌うたいや旗振りもいる

 



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