葬儀やお通夜の基本。参列前に確認したい7つのマナー
葬儀やお通夜に参列する時、年齢を重ねているならもちろん、まだ若い世代でも、故人やご遺族に敬意を表せる、しっかりとした服装で行きたいですよね。けれども最も繊細なシーンでありながら、間違えを指摘してもらえることは、社会人になるとほとんどありません。
「全身黒なら問題ないよね。」自分ではマナーに則っていると自信を持って参列してきて、後になってマナー違反に気付いた時には…、穴に入ってしまいたいほど恥ずかしい想いになることもあります。
自分はもちろん、さらにはご遺族や故人にも、時には大変な失礼になることも考えなければなりません。後々まで人々の記憶に残る、葬儀の時のマナー違反は、避けたいですよね。
そこで今回は、知らずにひんしゅくを買わないよう、葬儀やお通夜の服装マナーの基本をお伝えします。
葬儀やお通夜の基本。
参列前に確認したい7つのマナー
お通夜の服装:女性の場合
葬儀とお通夜、同じ服装だと勘違いしやすいのですが、昔ながらのお葬式では、お通夜と葬儀では、着ていく服装を変えるのがマナーなのです。
【 お通夜の服装:女性の場合 】
■ 「突然の訃報に、準備も心もとなく駆けつけた」ことを表す服装が良いとされ、女性であれば濃紺や黒のワンピースなどに、ひとつ外す意味合いで、肌色のストッキングなどの服装で行きます。
バッチリと喪服を揃えてお通夜に出向くと、「予感していた」とされ、昔ながらの葬儀ではあまり良しとされません。
お通夜の服装:男性の場合
男性も女性の場合と同じように、お通夜に駆けつけた、とするいわゆる「平服」を着用して参列するのが基本のマナーです。
【 お通夜の服装:男性の場合 】
■ 濃紺やダークグレーと言った、光沢のない地味なスーツに黒ネクタイ、黒ソックスで出向くのが一般的な「平服」です。
もしも、本当に突然の訃報で、ネクタイなどがなくても、最近ではコンビニなどで販売されていることも、できれば黒ネクタイは外さずに行きたいところです。
現代の新しい、お通夜マナー
前項までで解説したように、昔ながらのお通夜ではいわゆる「平服」での参列が基本マナー。けれどもそれは、ご自宅でご遺体を安置していた、訃報当日にお通夜が行われた、昔ながらのお通夜でのマナーです。
【 現代の新しい、お通夜マナー 】
■ しかし最近ではお通夜が数日後に執り行われたり、家族葬などの理由で、知人や友人はお通夜のみの参列の事例も多くなりました。
・ このような場合には、お通夜までに時間があったり、お通夜のみの参列であったりするため、お通夜でも葬儀とおなじ「喪服」で参列するようになりました。
葬儀の服装:女性の場合
葬儀になると女性でももちろん、喪服を着て参列します。女性の喪服は黒いものを着れば良い、と簡単に捉えがちですが、いくつかの細かなマナーは押えたいところです。
【 喪服の服装:女性の場合 】
■ 女性は露出を控えた、光沢のない黒のワンピースかツーピース、黒のストッキングを選びます。
・ 夏場であっても葬儀の服装では、長袖を着用するようにします。上着を準備して、葬儀会場に着く直前に上着を着用する方法が多いです。
さらに、冬場であっても黒いタイツはカジュアルな印象を与えるのでNG。靴もペタンコ靴はカジュアル度が増します。妊娠中などでない限り、少しのヒールを心掛けてください。
葬儀の服装:男性の場合
男性の場合でも、葬儀では喪服のスーツ。いわゆるブラックフォーマルではあるのですが、気になるのは光沢です。光沢のない深い黒を選ぶのが鉄則です。
【 喪服の服装:男性の場合 】
■ 喪服のスーツの中に入ると目立つので、漆黒の黒いブラックスーツを選ぶと安心です。結婚指輪以外は服飾品は外してください。
特にネクタイは黒であっても光沢はタブー。1,000円くらいの喪服用のネクタイもあるので、急ぎでも必ず準備してください。
葬儀での服装、絶対タブー
このように冠婚葬祭のなかでも、特に間違えると心苦しい葬儀でのマナー。服装になると一日中気まずい思いをするので、尚更です。
【 葬儀での服装、絶対タブー 】
・ 殺生を連想させる、革やファーなどは着用しません。
・ 女性は足元も露出を控え、つま先の隠れたパンプスを履きます。
・ パールのネックレスでも、二連は絶対タブー!
基本マナーを知る人々にとっては、基本中の基本。とても目立ちます。パールのネックレスの二連は、「二重の不幸」に繋がります。
葬儀で準備する、基本の小物
一方で、故人を敬う気持ちの現われとして、ぜひ準備したい小物もいくつかあります。訃報は突然訪れますので、日頃から準備をしておきたい小物です。
【 葬儀に準備したい、基本の小物 】
・ 数珠
・ 袱紗
・ 白か黒の無地のハンカチ
数珠を家族や知人・友人同士で貸し借りするのも、大変なマナー違反ですので、それぞれで準備をしたいところ。自分の宗教・宗派の数珠で問題ありません。また、袱紗は香典を包むもの。お香典を渡す時に、ざぶとんのように下にして、渡します。
いかがでしたでしょうか。葬儀のマナーの基本中の基本、服装について解説しましたが、意外と訃報を受けてからあたふたとしてしまいがちです。特に今まで葬儀への参列経験がないと、勘違いをしたまま参列してしまい、後々大恥をかくことも…。
若い頃には「黒い服であれば良い」と、光沢のある黒いスーツを着用してしまったり、「どちらかと言えば」カジュアルな黒のワンピースで、何とかなるだろう…、と思ってしまいがちです。
確かにお葬式を見越して、準備をすると言うのは、少し縁起が悪いと感じる人々もいるかもしれませんが、参列するなら故人へでき得る限りの敬意を表したいですよね。
本記事を参考にすれば、基本は押えられるので安心です。しっかりチェックして、ご遺族や故人に失礼のない姿で参列してください。
まとめ
お通夜と葬儀の服装マナー
・お通夜は濃紺や黒いワンピースに肌色ストッキング
・男性のお通夜での「平服」はダークスーツに黒ネクタイ
・最近はお通夜でも喪服で参列する場合がある
・葬儀では光沢のない黒いワンピースに黒ストッキング
・男性の葬儀では光沢のない漆黒のブラックフォーマル
・革やファー、つま先の見えるパンプス、二連のものはNG
・数珠、袱紗、白か黒の無地のハンカチは、日頃から揃える