お墓を価格で選ぶ。予算別、おすすめの墓石スタイル(沖縄編)
お墓の価格と言っても、石材や墓石デザイン、墓地の広さに合わせた石材の使用料など、様々な要素を含んでいるため複雑で、一概には言えません。もちろん、お墓だけに墓石の価格だけではなく、墓地も含めたお墓の価格で言えば、その幅は広いのです。
ただし墓石だけを見ていくと、特に沖縄の場合は、お墓の特徴から全国的な墓石よりも、掛かる費用は高めと考えると、後々もスムーズ。と言うのも、全国的なお墓と比較しても、一般的な沖縄の破風墓や亀甲墓は、石材を多く使う大きめのものが多いからです。
毎年家族や親族が集まることも多いお墓の価格はもちろん、そのデザインや立地も、それぞれ納得したものを建てたいですよね。そこで今回は、特に沖縄のお墓の価格を中心に、現代のお墓の特徴とともにお伝えします。
お墓を価格で選ぶ。
予算別、おすすめの墓石スタイル
お墓の価格は、どのようにして決まる?
お墓の価格は、ただ墓石を選んで決まるものではありません。そもそも、お墓は墓石と墓地、霊園の場合は管理料の合計が、「お墓の価格」となるのです。
【 お墓の価格の決め方 】
■ まずは墓地を探すのが先決。公営の霊園や寺院など、施設によっては石材屋さんと提携している場合もあるので、希望の石材屋さんのお墓を立てられない場合が多いです。
この「墓石+墓地」の値段は、一概には言えませんが、石の値段と墓地の広さで価格帯が決まってきます。また、業者によっては、名前などの彫刻料金などが別途掛かることもあります。
沖縄では破風墓か、亀甲墓が基本
全国では和風墓と洋墓がメインですが、やはり沖縄では昔ながらの破風墓か、亀甲墓がほとんどです。特に多いのが破風墓ではないでしょうか。琉球王朝の王室が用いたデザインもありますが、破風墓に近いデザインです。
【 破風墓と亀甲墓 】
■ ただし、昔ながらの破風墓と亀甲墓の場合には、ある程度の敷地を必要とするデザインです。そのため最近では、それぞれの石材屋さんでデザインした、よりコンパクトな破風墓と亀甲墓が見受けられます。
これなら価格帯も墓石のみで90万円前後~200万円前後の価格帯で選ぶことができるうえに、比較的スペースが狭い墓地でも建てることができて、助かります。
墓地の大きさで違う
お墓を建てる時、もちろん墓地は広ければ広いほど金額は上がりますが、それは墓石でも同じこと、お墓の価格は墓石自体も墓地に左右されることを、はじめに意識して探さなければなりません。
【 墓地周りの設備 】
■ 沖縄では墓石の前に、人々が集うための、外柵や床石を入れる事例が多いです。そのため、墓地の大きさに準じて、使う墓石の量も増え、結果的にお墓の価格帯は高くなります。
沖縄では毎年行われる清明や十六日祭で、多くの親族がお墓の前に集いますよね。そのためにも、全国で使われるような玉石ではなく、石材が敷かれていることが多いのです。
沖縄のお墓に見られる「屋根付き」
同じく沖縄ならではの「清明」や「十六日祭」をはじめとした、お墓の前に親族が集う風習のため、雨風を凌ぐことができる「屋根付き」を選ぶ方々が多いことも、意識してお墓選びをすると、より納得できる墓選びができます。
【 屋根付きのお墓の価格 】
■ そうなると、同じく石材が多く使われるため、それだけ価格帯も上がります。
特注墓になることもありますし、石材屋さんによってはそのお店のオリジナルデザインの屋根付きのお墓を販売していることもあります。
沖縄のお墓と和型のお墓の混合デザイン
一方、霊園などの墓地に建てるお墓では、近年、気軽にお墓参りをされる方が多くなった背景もあり、全国的に扱われている「和風墓」と沖縄のお墓らしい「琉球墓」の混合デザインも見受けられるようになりました。
【 和風墓と琉球墓の混合デザイン 】
■ 下部分は観音開きの扉と家のようなデザインが施され、その上に全国的に使われている和風墓や洋墓のデザインの墓標が建てられているタイプです。
前述した通り、狭い敷地内でも建てやすいため、霊園などに多い墓石スタイルで、お墓の価格も比較的リーズナブルです。
霊園と個人墓地、それぞれの特徴
お墓のデザインについてお伝えしていると、気になるのが墓地ではないでしょうか。土地自体はもちろんのこと、墓地選びで大切なことは、その後の維持管理です。
【 霊園と個人墓地、どちらを選ぶ? 】
■ 霊園が比較的お墓の価格帯が高いのは、掃除道具などは自由に借りられたり、水道やトイレなどの設備が充実しているもの理由ですが、園内をきれいに維持管理し、気持ちよくお墓参りができる施設だからです。
一方、個人墓地は霊園と比較すると、スペースが広い事例も多いのですが、施設の設備は霊園に至らない場合も…。この違いはご自身の好みもありますが、その後の管理を担う家族との相談で、選ぶことをおすすめします。
全国からみた墓石
このように、沖縄のお墓の価格はどうしても、その墓地の広さや床材や柵の費用、屋根の有無なども考慮するために、個人墓は全体的に高くなりがちです。最近では全国的な和風墓や洋墓を採用してる霊園も増えてきました。
【 全国で主流の、和風墓と洋墓 】
■ 同じ石材や材料で建てたたとして、実は洋墓の方が和風墓よりも、一般的にお墓の価格帯は低めです。
いかがでしたでしょうか。お墓とひと口に言ってもデザインはもちろん、石材もいろいろと種類があります。何種類というなかから選ぶとなれば、ある程度は「何でも良いや…」と疲れてしまうのも、頷けます。
ただし、このお墓の価格で人任せにしていると、それこそピンキリの世界であるために、石材屋さんによっては驚くほどの価格になってしまうことにもなり兼ねません。さらに知識がないために、建ててみてからお墓参りをして、高いお墓の価格帯であったにも関わらず、がっかりしたくはないですよね。
今回の記事を参考にしながら、合わせて石材をさまざまチェックして、自分の好きなお墓と価格帯を調べてから、お墓を選んでください。
石材屋さんを覗く時には、ぜひ一度石材をチェックし、確認してください。
まとめ
予算に合わせたお墓の選び方
・お墓は、墓石と墓地、彫刻料などで価格が決まる
・沖縄の破風墓と亀甲墓にも、コンパクトなものがある
・沖縄ではお墓に外柵と床石を入れる事例が多い
・同じく沖縄のお墓に見られるのが、屋根付きタイプ
・霊園などを中心に和風墓と琉球墓の混同デザインもある
・霊園は割高ではあるが、設備が充実していることが多い
・全国的には和風墓と洋墓がメインで、洋墓の方が割安