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沖縄の仏壇への拝み方。御願で唱える「グイス」の基本

沖縄の仏壇への拝み方。御願で唱える「グイス」の基本
沖縄の仏壇は大きいものが多いですよね。その昔の沖縄の家では家の中央の間に鎮座する沖縄の仏壇が多く、現在でも押入れを改造して、大きな沖縄仏壇をはめ込む家庭が多くあります。

 

そんな沖縄の仏壇ですが、形だけではなく扱い方や拝み方も、他県とは違う風習です。他県では毎日お線香を上げて手を合わせるなどがありますが、沖縄では仏壇へは、ヒヌカンとともに毎月1日・15日に拝みを捧げます。

 

ヒヌカンとは屋敷にいらっしゃる火の神様・かまどの神様なのですが、沖縄には祖霊信仰があり、仏壇も神様と同じように拝みを捧げるのです。

 

ただ、沖縄で仏壇を迎え入れ前に座った時、「どうだったっけ…」と若い方々が迷いがちな点が、拝みの時に沖縄の仏壇へ唱える「グイス」ではないでしょうか。

 

そこで今回は、沖縄で仏壇を迎え入れた時にも迷わない、「グイス」の基本をお伝えします。ぜひ参考にしてください。



 

沖縄の仏壇への拝み方。
御願で唱える「グイス」の基本

 

沖縄の仏壇へ拝む基本


沖縄では仏壇へも拝みますが、冒頭でお伝えしたように、対になっているのがヒヌカンではないでしょうか。ヒヌカン(火の神・かまどの神)や屋敷の神々、墓前へも拝みを捧げます。

 

本来のグイスはうちなーくとぅば(沖縄の言葉)で語られますが、暮らしに寄り添う拝みですから、家々によって風習が変わるのも特徴です。現代の言葉で語り掛ける家も多いので、下記の点だけ押さえてください。

 

【 沖縄の仏壇へ拝む、グイスの基本 】

 

★ まずは、本日沖縄の仏壇へ拝むのは何に対してか(目的)、そして、本日の拝みを通して、何を願うのか(祈願)をはっきりと伝えます。

 

・ その上で、最初と最後に「ウートゥートゥー」を添えてください。「ウートゥートゥーとは拝み言葉で「あぁ、尊い」「あな尊い」などと訳され、子どもは「ウートゥートゥー」と手を合わせるだけでも問題はありません。

 

その後、拝みの対象(沖縄の仏壇であれば「ウヤフジ ガナシー」)の名前を伝えて拝みに入りますが、詳しくは次項よりお伝えします。

 

 

沖縄の仏壇へ拝む始まり


「ウートゥートゥー(あぁ、尊い)」で始まったら、最初に拝む対象の名前を言います。沖縄の仏壇なら御先祖様を意味する「ウヤフジ」、ヒヌカンはそのままです。

 

【 沖縄の仏壇へ拝む、敬称 】

 

★ そこで神様へ敬称を添えますが、うちなーことばでは「ガナシー」が「様」を意味しますので、沖縄の仏壇であれば「ウヤフジ ガナシー」と言います。

 

・ つまり、「ウートゥートゥー ウヤフジガナシー」(あぁ尊い 御先祖様)から始めてください。

 

ちなみに、沖縄の御願では神様は「ウカミ」と表現されることが多いです。そのため(ウヤフジガナシーは祖霊であるため、神は言いませんが)、例えば「門の神様」であれば「門」が「ウジョーヌ」ですから、「ウジョーヌ ウカミガナシー」となります。

 

同じようにお墓の土地神様「ヒジャイヌガミ様」であれば、「ヒジャイヌ ウカミガナシー」です。

 

 

供えたものをお伝えする


沖縄の仏壇へは、拝みの前にお供えをしますよね。重箱料理のウサンミや膳など、その時々によってさまざまですが、「何をお供えしたか」をお伝えします。

 

【 沖縄の仏壇へ拝む、お供え物を伝える 】

 

★ 「海の幸・陸の幸」とお伝えすることが多いです。うちなーことばでは「ウミヌエームン(海の幸)・アグヌエームン(陸の幸)」ですので、ぜひ覚えてみてください。

 

・ その他、お供えすることの多い重箱料理のお供え物は「ウサンミ(御三味) ウジュウー(お重)」となります。

 

昆布料理、ターンム料理、重箱料理をお供えした場合には、「ウミヌエームン・アグヌエームン、ウサンミウジュウー トゥ(を) ウカザイアギヤビトゥーティー(お供えをして) ウニゲースーイビィン(お願いをいたしております。)」と伝えるのが正式なグイスです。

 

 

改めてお願い事を伝える


続いて「お願い事」を伝えます。「お願い事」と言っても、多くの場合には御先祖様にいつも見守ってくださる感謝を伝え、今後も家族皆が健やかに穏やかに過ごせるよう、お願いをする事が多いです。

 

【 沖縄の仏壇へ拝む、願い事 】

 

★ 例えば、「また、子ども達や孫達を、いつも見てくださり、お見守りくださり、体も健康に元気に過ごせるようにさせてください。」と伝えることがあります。

 

・ この場合…

 

「マタ、クァンマガヌチャー(子孫達皆)、チャー(いつも)

 

ミーマンティー クィミスーチー(見てくださり、お見守りくださり)

 

カラタジューク ティージューク(体も丈夫に元気に)

 

アラチクミスーリ(過ごさせてください)」

 

…です。

 

ちなみに、最後の願い事を伝える際には「マタ」と続ける事が多いので、意識をするとグイスがスムーズに進みます。

 

 

 

いかがでしたでしょうか、今回は沖縄の仏壇へ拝む時に唱える「グイス」の基本を、分かりやすく解説してみました。

 

うちなーことばでのグイスも、内容が分からないまま丸暗記をするとなれば大変ですが、それぞれの意味合いを理解することで、あまり気にせず覚えてしまう方も多いです。ぜひ、試してみてください。

 

宗家など自分の家ではない場合、拝みの前に自分が来た事をお伝えして(名前を述べて)から拝むこともあります。

 

また沖縄の仏壇へのグイスには、例えば先ほどの「カラタジューク ティージューク」など、言葉を重ねるものが多いです。そこはあまり気にせず、リズムと思って重ねてみてはいかがでしょうか。

 

ただ「伝えること」を理解していれば、冒頭でお伝えしたように言葉が多少違っても問題はありません。ぜひ心を一番に、拝みを捧げてみてください。

 

 

まとめ

沖縄仏壇へ唱える「グイス」の基本

・ウートゥートゥーから拝み始める
・「様」は「ガナシー」で伝える
・供えたものをお仏壇へ伝える
・本日の拝みの目的を伝える
・改めて家内安全、円満を願い祈願する
・内容を押さえれば言葉が違っても良い
・重ねて唱える流れは多い

 



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