霊廟や納骨堂でのお墓参り。親族が集まる際の3つの手順
霊廟や納骨堂ではお墓参り、特に清明祭(シーミー)や年忌焼香(ニンチスーコー=年忌法要)などができないから…、と考えている方は少なくありませんよね。けれども近年増えてきた霊廟や納骨堂だけに、お墓参りや法要のことも考えられている施設のが多いのです。
外に建てられるお墓と違い、施設内に収められていることの多い、霊廟や納骨堂でのお墓参り。その代わり都心部に近いのがメリットのひとつで、24時間とまでは行かなくても、いつでも開いている時には参拝できる施設がほとんど。
そのためイメージとしては、会社帰りなどにふと思い立って立ち寄り、ひっそりと納骨堂でお墓参りを済ませる、と言うものなのではないでしょうか。けれどもそれなりの法要や、親族で集まる納骨堂でのお墓参りもしたいですよね。
それには法要にも対応できる施設選びも大切!そして、法要や読経を伴う納骨堂でのお墓参りの際にはいくつかの手順を踏むことも。そこで今回は、納骨堂でのお墓参り、読経を伴うケースで配慮したい、いくつかの手順についてお伝えします。
霊廟や納骨堂でのお墓参り。
親族が集まる際の3つの手順
大勢集まるなら、施設へ連絡
霊廟や納骨堂でもお墓参りができることはもちろん、お坊さんを呼んで読経をしてもらう、年忌焼香(ニンチスーコー)なども可能。あまり大勢集まるとなれば、難しい部分も出てきますが、ある程度の人数であれば、従来通り清明祭(シーミー)を行う姿も見受けられるほど…。
【 親族で集まる、納骨堂のお墓参りなら 】
★ とは言え特に納骨堂でのお墓参りで、お坊さんが読経をするのなら、室内で響くことまで配慮して、施設に事前にスケジュールを伝えておくとスムーズ。
・ さらに納骨堂では、皆気が向いた時に立ち寄る傾向があるため、より人の少ないであろう日時にセッティングすることも、配慮のひとつ。
もしも向かった時に、他のお墓を参っている方がいるのなら、その方々がお参りを終えるまで少し待ってから、法要を始めるのも良いのかもしれません。
施設内や周辺でスペース確保
霊廟や納骨堂でのお墓参りは可能ではあるのですが、沖縄の方々が難しく感じる理由のひとつには、清明祭(シーミー)をはじめとした、門中や親族が大勢あつまる法要やお墓参り行事をイメージするからなのではないでしょうか。
確かに、自分たちのお墓(骨壷)スペースだけを見れば、ひとつひとつのスペースが狭く、室内にあることも多いため、大勢集まる清明祭(シーミー)は難しく感じられるかもしれません。
【 事前に施設内を確認する 】
★ ただ、霊廟や納骨堂にはいくつかの種類があり、なかには霊園などの集団墓地内に施設があることも、少なくありません。
・ そこには広い芝生スペースがあったり、時には施設内に納骨堂などのお墓参り後に会食ができるような、専用スペースが設けられていることも…。個室があるケースも見受けられ、予約をすることで、その部屋を確保することができる施設もあります。
もしも施設内に清明祭(シーミー)後のウサンデー(会食)ができるようなスペースがなければ、周辺の飲食店や会館などを探してみるのもひとつの方法。
また、法要を小さなお墓スペース前で済ませるには、「集まった人数があまりにも多い!」と言う際には、納骨堂の施設内などにある、お釈迦様などの大きなモニュメントが鎮座されていることも少なくありませんので、この前で供養を行う方法も、良いかもしれません。
親族には事前に理解をしてもらう
このように工夫次第で十分に年忌法要や清明祭(シーミー)まで、行うことができるのが、納骨堂でのお墓参り。日ごろから気軽に立ち寄ることもできるうえに、必要な法要や年間行事では、工夫は必要ながら読経もできるのが、納骨堂のお墓参りの良い側面でもあります。
【 清明祭(シーミー)は混雑していることも 】
★ ただし、時期が重なりがちな清明祭(シーミー)では、周囲の納骨堂のお墓参りの方々と、時間が重なってしまうこともあるかもしれません。
・ このような事態を避けるためには、もちろん、事前にもあまり人が少ないであろう時期にずらすことができれば、より安心。
それでも清明祭(シーミー)の時期を外せなかったり…、さまざまな事情から周囲のお墓参りと重なってしまったら、法要(お坊さんの読経)をずらすなどして、解決することがほとんど。
この際に大勢の親族でも、事前に納骨堂でのお墓参りの様子と可能性を説明しながら、「混雑することもあるので、法要の始まりを待つことも、ある。」と一言説明しておいた方が、良いかもしれません。
いかがでしたでしょうか、近年ではお墓への考え方もより柔軟になり、十人十色。より身近で故人を感じていられるうえに、気軽にいつでも立ち寄れる納骨堂でのお墓参りは、一般的なお墓よりもより気軽で、「まるで故人がいるように話ができる…。」と言う声も。
そんな時代だけに、法要やお墓参りの年間行事に囚われることなく、自分たちの理想の姿で、故人との関係性を築きたい…、と考えるのは当然のこと!それでも、昔ながらの風習に倣った法要や霊廟や納骨堂でのお墓参りをこなすことで、ホッとするのも事実です。
「お坊さんを呼んで読経をし、追善供養をしてあげたいけれど、納骨堂でのお墓参りだし…。」と自分たちで決め付けてしまうことなく、まずは施設などに問い合わせ、相談してみると良いのかもしれません。
まとめ
霊廟や納骨堂でのお墓参りのポイントとは
・読経を伴うお参りなら、事前に施設に連絡する
・法要後に会食ができるよう、施設内を確認する
・必要があれば施設内などの部屋を予約
・大きなモニュメント前での法要も、施設により可能
・混雑している時期はずらす
・親族に詳しく伝え、重なった際には譲り合う余裕を持つ