樹木葬、選び方のポイント☆終活で契約を進める注意点
樹木葬は最近知られてきた葬送スタイルですが、終活の広まりとともに、検討する方も増えてきましたよね。もともと無宗教色の強い日本ですが、近年ではより「お墓はいらない」と言う価値観も産まれつつあります。
樹木葬は自然に帰る葬送スタイルと言う意味合いを持つ、「自然葬」のひとつで、その方法は施設によってさまざまありますが、お墓を建てるのではなく、樹木の下に埋葬(埋蔵)される葬送です。
大きな大樹の元、合祀埋葬(埋蔵)(多くの遺骨が一緒に埋葬(埋蔵)、供養される葬送)される樹木葬もありますし、一定年数は個別スペースに埋葬(埋蔵)され、そのスペースに植樹されるものもあります。
とは言え、一般的ではない樹木葬ですから、検討する段階では、どのように選べば良いのかから契約の仕方まで、不安もありますよね。
そこで今回は、最近ニーズが高まりつつある樹木葬について、詳しくお伝えしていきます。
樹木葬、選び方のポイント☆
終活で契約を進める注意点
樹木葬のニーズが高い理由とは
冒頭でもお伝えしたように、樹木葬のニーズで多いケースは、終活をしているシニア世代の生前契約としてではないでしょうか。終活はそもそも、自分で自分の最期を演出することを目的のひとつとしています。
そのため、終活の柱は「葬式・葬送(お墓)・相続・生前整理」の四つ、そのひとつである葬送方法として、樹木葬が人気なのです。
【 樹木葬が人気の理由 】
★ 樹木葬プランの多くは、一定年数が経つと土に還ったり、合祀墓に埋葬(埋蔵)されて合祀供養されるものが多いため、無縁仏になる心配がありません。
・ お墓にも子どもや孫に変わって永代に渡り供養をしてくれる、永代供養がついたプランがありますが、納骨後もお墓の管理費用が掛かることが多いです。
一方、樹木葬では後々の管理費用が掛からないプランが多いため、納骨後もランニングコストが掛からないメリットがあります。
子どもが遠方に住んでいたり、娘だからお嫁に行ってから迷惑を掛けないように…、などと樹木葬を選択することも多いのです。
【 樹木葬を選ぶ、その他の理由 】
★ また宗教に縛られない葬送スタイルを選びたい方も多くなりました。
・ その他、10万円前後の予算からプランがあるため、樹木葬はお墓と比べて格段に安いことも、選ばれる理由です。
子どもに負担は掛からないけど…
ただ樹木葬を選択する場合、自分達のお墓の管理費や継承問題で、子どもに負担を掛けない一方で、子どもに確認したい事柄があります。
【 樹木葬を選ぶ時の注意点① 】
★ 自分達だけのお墓を契約しているため、子ども達も先祖代々墓や門中墓を継承する必要がない一方、で自分達のお墓を建てなければなりません。
・ また、樹木葬でも大樹の元に合祀埋葬(埋蔵)されるプランの場合には、一度埋葬(埋蔵)した遺骨を取り出して、改葬(遺骨の引っ越し)はできないので、この点も注意をしてください。
一定年数個別スペースに埋葬(埋蔵)され、植樹するタイプの樹木葬の場合には、個別スペースで供養されている期間だけは、お墓へ改葬ができるケースも見られます。
樹木葬の見学時に確認したい事柄とは
樹木葬はお墓と比べても、格段に安く埋葬(埋蔵)ができる葬送スタイルで、後々の管理費や維持費も掛からず、契約時の支払いのみで支払いを完結できるプランが多いです。
契約する側としてはとても嬉しいプランですが、施設側の立場で見てみると、その個別スペースが全て契約されてしまえば、その後の収益がなくなることになります。
【 樹木葬を選ぶ時の注意点② 】
★ このような事から、樹木葬とともにお墓や納骨堂など、さまざまな葬送プランを持ち合わせている霊園施設の方が、後々まで破綻せず、管理や供養も安心して任せられる母体があり、おすすめです。
・ 現在では樹木葬を取り扱う施設や業者が多数出ていて、まだまだ決まった形もないため、さまざまな樹木葬施設がありますので、いくつか合わせて見学をしてみてください。
いくつも見学することで、比較対象ができるので目も肥え、樹木葬施設の善し悪しが分かります。
樹木葬のいろいろ
樹木葬とひと口に言っても、まだまだ新しい葬送スタイルと言うこともあり、そのプランはさまざまにあります。
【 樹木葬のプラン例 】
① 大樹の近くに個別に植樹するスペースがあるタイプ。
… 十五年忌など、一定年数までは個別スペースに骨壺を埋葬(収蔵)し、一定年数が過ぎると、大樹の元に合祀埋葬(埋蔵)、供養されるプランです。
② もともとの山にある、大樹の元に合祀埋葬(埋蔵)されるプラン。
③ 霊園内の大樹の元に最初から合祀埋葬(埋蔵)・供養される。
… これが桜であれば「桜葬」と言う施設もあります。
その他にも施設によって違いがあるので、霊園内の様子だけではなく、プラン内容も比較検討してください。
また、最初から土に還る骨壺に遺骨を入れて、土に還るようにしたり、一定年数が経つと合祀墓に改葬する(それまでは家族がお墓に改葬することもできる)ものもあります。
いかがでしたでしょうか、今回は樹木葬を検討している方々へ向け、多くの霊園施設やプランから、どのような部分をチェック、ポイントを絞って選ぶか…、と樹木葬の概要をお伝えしました。
個別スペースがしばらくあるタイプと、最初から合祀埋葬(埋蔵)されるタイプでは、合祀埋葬(埋蔵)される方が金額が割安になることが多いです。同じ霊園施設でも、そのどちらかを選ぶことができるパターンもあります。
ただし、一方で個別スペースに埋葬(埋蔵)されることで、後々家族の判断で、お墓へ改葬(引っ越し)することができるので、それぞれにメリットデメリットがあるのです。
また、故人の遺志から自然葬にしたいけれど、親族を考えるとお墓にキチンと納骨した方が良い…、と言う場合には、一部を自然葬にして、一部をお墓に納骨する「分骨」の選択肢も検討してみてください。
まとめ
樹木葬の概要と選ぶポイント
・無宗教、継承問題などが人気の理由
・子ども世代は自分でお墓を準備する
・合祀埋葬(埋蔵)されるプランは改葬できない
・管理費、維持費が掛からないことが多い
・いくつか見学をして比較検討する
・施設によってプランがあるので確認する