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納骨を行うまでの基礎知識。一人で困った時の手順とは

納骨を行うまでの基礎知識。一人で困った時の手順とは
納骨を行うタイミングは、沖縄では葬儀当日、本州では四十九日が目安ですが、そのタイミングを失うと、いつどのように納骨を行おうか…、戸惑う方々も多いですよね。

 

もともとお墓がある場合でも、墓主が逝去した場合など、残された者が納骨の手順が分からず、ずっと手元に遺骨を置いていた…、などの事例も多くなりました。

 

最近では手元葬も広まり始め、遺骨を自宅で供養することも、珍しくなくなったのも、その一因。御夫婦の片方が手元供養をしていた場合でも、残された方が亡くなった後、遺族が納骨に戸惑うケースが見られます。

 

大切な家族の遺骨ですから、できるだけスムーズにお墓に納骨してあげたいですよね。そこで今回は、納骨のタイミングを逃した遺骨を、納骨するまでの手順や注意点をお伝えします。

 



 

納骨を行うまでの基礎知識。
一人で困った時の手順とは

 

納骨をするための「条件」とは


例えば、お父様が亡くなった際、お父様が以前に亡くなったお母様の遺骨の手元供養をしていた場合、お父様の遺骨はそのまま埋葬(埋蔵・収蔵)できたものの、お母様の遺骨を一緒に埋葬(埋蔵・収蔵)したいもの…。

 

この時、まず確認したい納骨のための「書類」があります。

 

【 納骨をするために必要なこと 】

 

■ まず、お母様の「火葬許可証」の所在を確認してください。

 

… これがないと、お墓に納骨することができません。この許可証をお墓を管理する霊園や寺院に渡すと、管理施設より認印をもらえるはず。

 

これが「埋葬するための許可」となり、やっとここで遺骨の埋葬(埋蔵・収蔵)ができるのです。この「火葬許可証」は再発行することはできますが、手間が掛かるので、今後手元葬を検討しているなら、保管は必須!

 

ちなみに、火葬許可証を無くさない工夫として、遺骨とともに保管する家が増えています。参考にしてみてください。

 

 

生前墓の有無を確認


遺骨をもともとある先祖代々墓や門中墓に納骨しようとする時、一度遺品のなかから、お墓に関する書類がないかどうか、チェックしてみてください。

 

特にエンディングノートなど、終活をしていた形跡があれば、その内容を確認してから、納骨の手続きに進むと、トラブルも少なくてすみます。

 

【 納骨前に生前墓の有無を確認 】

 

■ 最近では「終活」の広がりによって、生前に自分のお墓を購入、契約している方々も多くなりました。

 

・ けれどもなかには、「まだ家族に伝えていない」まま逝去されることも多く、遺族が知らないまま、もともとある先祖代々墓や門中墓に納骨されてしまうケースが増えているのです。

 

この場合、生前墓の存在を知らないまま残されてしまう場合や、後々の遺品整理で書類を見つけて、お墓を引っ越す「改葬」が行われ、何十万と言う余計な出費が増えてしまった…、などの体験談が見受けられます。

 

特に沖縄では納骨式は葬儀当日でもあるため、慌ただしく「当然」として手続きを進めてしまいがちですが、少し故人の遺品を整理して、お墓の契約に関する書類や終活の形跡がないか…、確認しておくと、後々が安心です。

 

 

もともとあるお墓に納骨する


もともとある先祖代々墓や門中墓に納骨をする場合、個人墓地に建てられた門中墓であれば、葬儀当日に納骨できるほど、さほどの手続きは必要はありませんが、先祖代々墓であれば、墓地管理者へ「火葬許可証」を提出する手順が入ります。

 

【 お墓に納骨する相談 】

 

■ まず、霊園であれば施設管理者に納骨したい旨を伝え、日程を調整しつつ、霊園が紹介してくれる石材業者様などとも、打ち合わせを行ってください。

 

・ 和式のお墓の場合、墓石に納骨する故人の戒名を彫らなければなりませんので、納骨の相談をしてから数週間~一か月の余裕は必要です。

 

戒名を彫る際、お墓は移動することも多く、工事前にはお坊さんを呼んで「魂抜き」の儀式を行い、彫り終えた後には「魂入れ」がありますので、この日程も寺院などに相談しておく必要があります。

 

 

納骨式の手配を行う


寺院や霊園、石材業者にそれぞれ相談をして、具体的な納骨の日程が決まったら、今度は納骨式を行う段取りを進めていかなければなりません。

 

【 納骨式の連絡をする 】

 

■ まず、しばらく手元供養などをしていて納骨を行う場合には、石材業者に戒名の彫刻をお願いした時点で、親族に納骨をする予定であることを伝えておくと、思わぬトラブルは避けられます。

 

・ …と言うのも、何も知らずに親族がお墓参りをした場合、墓地にあるはずのお墓がないため驚くことが多いからです。

 

また、納骨式にムリなく参加できるよう、日程が決まったらすぐに連絡しておくと配慮があります。納骨式の一か月前を目安に、少ない人数であれば電話でも、多ければ案内状を出してください。

 

【 納骨式の手配 】

 

・ 寺院(お坊さん)へ納骨式の読経を依頼
・ 石材業者へカロート(扉)開閉の依頼
・ 霊園へ納骨式の日程を報告
・ 納骨式後の会食会場の手配
・ 必要があれば仕出し弁当の依頼

 

納骨式後の会食会場がレストランなどで、食事を提供してくれる場合には、会場手配で済ませられますが、霊園内の貸会場など、場所のみの貸し出しである場合には、仕出し弁当まで準備する必要があるので、忘れないよう注意してください。

 

 

 

いかがでしたでしょうか、今回は納骨式を行うまでの、施主が押さえたい手順や進め方をお伝えしました。また、前日にはお坊さんへのお布施も準備しておく必要があります。

 

お布施は全国的には3万円~6万円前後が相場。金額の幅が広いですが、地域によっても大きく違うので、直接寺院に聞くのが最も確実かもしれません。

 

ただし、寺院と言う性質上、「料金」として明瞭な金額は出せないため、こちらも遠回りな言い回しで伺うのがお布施の作法です。

 

例えば「納骨式を執り行いたいのですが、この場合、皆さまどれくらいお包みになっているでしょうか…。」などなど。基本的にはお布施は心を表すものですから、「納骨式の供養の料金はいくらですか?」とはなりません。

 

まずは専門的にサポートをしてくれる、石材業者や霊園、寺院などに相談して、疑問点は素直に聞きながら進めればスムーズです。手元に遺骨があってタイミングを逃しているなら、この機会に納骨を検討してみてはいかがでしょうか。

 

 

 

まとめ

施主が行う納骨までの手順とは

・まず、「火葬許可証」を準備する
・火葬許可証を墓地の管理者に提出する
・生前墓の書類がないか、遺品から確認する
・石材業者に戒名を彫る相談をする
・親族に納骨式の連絡をする
・お坊さんに読経の依頼をする
・納骨式後の会食の手配をする

 



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