葬儀社との打ち合わせ。後々後悔しない、5つのポイント
葬儀社との打ち合わせは、大切な家族が亡くなって比較的すぐに行われますが、後々まで後悔しない葬儀を行うためには、とても大切なポイントですよね。
「葬儀社選びさえ終わったら、後はお任せすればいいや…。」と思う方も多いかもしれません。けれども葬儀社との打ち合わせ次第では、予算を大きく上回ってしまい、後々苦労するケースもあります。
一方、喪家としてお葬式に関わることは、人生でもそうそうありませんので、もちろん専門用語もあまり分からない方がほとんどです。
そうなると葬儀社との打ち合わせや見積もりで出てくる専門用語が分からず理解できなかったり、それぞれの項目の相場も知らないまま、葬儀の流れが決まってしまうのではないでしょうか。
そこで今回は、葬儀社との打ち合わせで、遺族が希望のお葬式を予算内で執り行うために、注意したい5つのポイントをお伝えします。
葬儀社との打ち合わせ。
後々後悔しない、5つのポイント
相見積もりを取る
葬儀社との打ち合わせよりも前段階の大切な工程、それが葬儀社選びですが、相見積もりの段階から打ち合わせは始まっていると考えるとスムーズです。
葬儀社を選ぶ時には相見積もりは必須、そして見積もりをいただく時にはぜひ、「他の葬儀社にも見積もりを取り寄せています。」と伝えてください。
【 葬儀社との打ち合わせ、見積もりを見て計画 】
★ いくつかの葬儀社の見積もりを見ると、比較検討材料になりますが、合計金額だけではなく「いかに丁寧に見積もりを出しているか。」を確認してください。
・ 大まかにまとめられた見積もりは葬儀社のためであって、遺族の立場に立ったものではなく、内容まで細かく把握できません。
見積もりを見ながら、疑問点や不明瞭な部分をまとめます。具体的に細かく内容が明示されていることが大切です。
見積もりを取る前に
また話は前後しますが、①会葬者の人数②会場を家族で決めてから、各葬儀社に見積もりを取るとスムーズです。人数は近年では家族葬などの小規模のものも増えてきました。
確かに会葬者の人数は、少なく見積もればそれだけ予算も押さえられます。一方、意外と難航しやすいのが会場選びです。
【 葬儀社との打ち合わせ、会場選び 】
★ 会場選びで考えられるのは、葬儀社の斎場・菩提寺などの寺院・自宅・公営斎場・地域の集会場などがあります。
・ ここで注意をしたい点が、一般葬で自宅葬や菩提寺などの寺院を会場にするケースです。予算を抑えられると考える家も多いのですが、テントやテーブルなど備品をレンタルしていくと、斎場の予算を上回ることも多いのです。
「菩提寺なら良いのでは…。」と思う方も多いですが、最近の寺院ではあまり葬儀会場として貸し出すことに慣れていません。そのため、別会場を設けていても、必要最低限の設備のみの寺院が多くなりました。
公営斎場や地域の集会場は予算も安く抑えられますが、それだけに希望の日時に押さえられないこともあり、また、葬儀社所有の斎場ではないので、遺体の移送代にも配慮が必要です。
★ これらのことも鑑みて、①病院から遺体をどこに搬送・安置し、②どこを葬儀会場にするか、を決めてから問い合わせることをおすすめします。
疑問は遠慮せず対応する
葬儀社との打ち合わせで最も注意したい点は、明瞭でない部分はハッキリと聞くことです。
葬儀社スタッフは専門家ですので、ついついまる任せにしたくなりますが、極端ではありますが、それで予算が100万円以上も変わってしまっては、元も子もありませんよね。
【 葬儀社スタッフとの打ち合わせ 】
★ 見積書を見てまとめた疑問点を聞きますが、特に注意をしたい点は、「追加料金」「別途料金」や「現金」です。
・ ①お寺へのお布施代金②通夜振る舞いなどの料金③香典返しまで入っているか、別途料金となるのかもチェックしてください。
葬儀当日に必要な「現金」はお坊さんへのお布施や、手伝ってくださる方々への謝礼や心付け、通夜振る舞いなどの仕出し料理のお金など、時には100万円に上るケースまであります。
このお金までスタッフが準備し、後でまとめて請求が来る葬儀社もあれば、当日必要なお金は別途喪主が支払う場合もあるのです。
葬儀社との打ち合わせ、NG言葉
このようにして遺族が葬儀内容を細かく理解して納得すれば、お葬式も後悔せずに済むことが多いです。
ただ、例えば棺桶や祭壇などなど、葬儀では価格帯が数万円~百万以上と、正にピンキリになるものも、少なくありません。そのなかで、しっかりと予算内に納めるためにも、気を付けたい言葉があります。
【 葬儀社との打ち合わせでのNG 】
① 遺族であれば…
・ 「恥ずかしくないよう」や「一般的な」、「人並みに」などの周囲の目を気にする言葉がひとつあります。
・ もうひとつは「お任せします」「分からないので」の丸任せの言葉です。
② 葬儀社スタッフの言葉なら…
・ 「みなさんそうしています」や「恥ずかしくありません」など多数の意見とした言葉は注意して判断してください。
・ 「故人のために」「故人も喜ばれるはずです」も遺族感情が揺さぶられ、ついつい予算を上回る判断に流されがちです。
日本人に多い傾向ですが、葬儀は世間体や周囲の人々、見栄のためのものではありません。あくまでも遺族や故人のためにあるものですので、葬儀社との打ち合わせ前に①予算と②優先順位(方針)を決めてから進めてはいかがでしょうか。
棺桶と祭壇、どこまで必要?
実は葬儀の費用で最も価格差が広がり、最も内訳を占めているのが棺桶と祭壇です。この棺桶と祭壇のランクを決めれば、おのずと全体の予算や規模が見えてくるとも言えます。
【 葬儀社との打ち合わせ、棺桶と祭壇 】
★ 棺桶は檜や無垢などの天然素材で100万円以上、彫刻を加えると何と300万円にもなるものもある一方、布を貼った布棺桶や芯材の両面にベニヤを合わせた棺桶で5万円~10万円のものもあります。
・ 昔からあるのは「白木祭壇」で特上飾り60万円、五段飾り45万円などがあり、近年では「花祭壇」なども人気で30万円前後が目安です。
ただ、大きさや華やかさで金額も変わります。ひと昔前までは「いかに立派な祭壇で故人を送るか」でその家や人のステータスを示すところがありましたが、現代ではより冷静に判断する家が増えてきました。
いかがでしたでしょうか、今回は葬儀社との打ち合わせの時、意識することで、後々まで後悔せずに済む、いくつかのポイントをお伝えしました。
テーマが葬儀社との打ち合わせですので、いくつかの金額目安が出てきましたが、人が亡くなってから必要なお金はこれだけではありません。
病院から自宅や斎場の霊安室などに搬送する時にも、お金は掛かりますし、葬儀まで日にちが開けば、遺体のケア(エバーミング)に10万円掛かったり、ドライアイスだって2日間で数万にもなります。
この他、お坊さんへは読経供養のお布施だけではなく、戒名などでもお包みしなければなりません。この場合、ハッキリとした金額は明示されませんが、相場としては何十万にもなるのです。
これだけ次から次へと出費が続く家族の死、できれば残された者もよりムリなく生活ができる範囲内で予算を立てて、心配事のないなかで心からの弔いを送ってください。
まとめ
葬儀社と打ち合わせをする時のポイント
・相見積もりでは内容の細かさを見る
・見積もりの疑問点はまとめておく
・別途料金や現金は入念に確認する
・世間体や見栄に惑わされない
・予算と優先順位(方針)を決めておく
・祭壇と棺は価格帯がピンキリ
・全体的な出費を鑑みて予算立てをする