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宮古の漲水御嶽に残る物語。古事記にも通じる神話とは

宮古の漲水御嶽に残る物語。古事記にも通じる神話とは
宮古の漲水御嶽は、外部から訪れた人でも拝むことができる、宮古では唯一と言っても良いオープンな拝所です。とは言っても、八重山諸島でも最も格式の高い霊場のひとつ、宮古へ訪れたならきちんとご挨拶をしたいですよね。

 

宮古の御嶽は昔からのしきたりでは男子禁制、さらに女性だから誰でも入って良い訳ではなく、地元の方々でも入れない御嶽もあるほどです。

 

外部から来た旅行者であれば尚のこと、島のしきたりは守りたいところですが、立ち入ることができる宮古の漲水御嶽であっても、しっかりと前知識を持って、敬意ある参拝をしたいですよね。

 

そこで今回は、宮古の漲水御嶽が分かる、昔から伝わる神話のなかで「白蛇神話」を古事記との共通性とともにお伝えします。

 

宮古の創世に関わる神話もありますので、創世神話を詳しくお伝えした「宮古の漲水御嶽に残る物語。知ると深みが増す創世神話」も一緒に参考にしてください。

 


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宮古の漲水御嶽に残る物語。
古事記にも通じる神話とは

 

宮古の漲水御嶽、創世神話


宮古の漲水御嶽は、まだ宮古島がなかった頃に、天界の天帝(アメノテダ)に宮古島の守護神になることを命じられ、男神であるコイツノと女神のコイタマが降り立った場所です。

 

【 宮古の漲水御嶽、創世神話 】

 

★ コイツノとコイタマは協力して土を耕し、子どもを産み子孫を増やし、宮古の地を創世して天へ帰っていきました。

 

・ この宮古の漲水御嶽を整備したのは、16世紀初頭に宮古を統治していた仲宗根豊見親です。

 

仲宗根豊見親の墓は宮古で最も大きく、漲水御嶽のすぐ近くにあるので、ぜひこちらも見学してください。

 

※ 宮古の創世神話については、「宮古の漲水御嶽に残る物語。知ると深みが増す創世神話」で詳しくお伝えしています。

 

 

創世神話の数百年後の、娘の物語


それから数百年後、平良の村に娘がいました。娘が健やかに成長し年頃になった頃、夜な夜な美しい青年が娘の寝床に現れるようになります。

 

【 宮古の漲水御嶽、娘の物語 】

 

★ 娘はこの美しい青年と密会を続けるようになりました。そして妊娠してしまったのです。

 

突然妊娠をした娘に家族が「相手は誰なの?」と詰め寄ると、娘は夜な夜な訪れる青年の話をしました。

 

そこで娘の家族は長い糸を針に付け、「次にその青年が訪れたら、そっと男性の髪の毛に刺しなさい。」と伝えます。

 

娘はその夜青年が来ると、家族の言われた通りにその針を刺しました。青年は髪の毛に針が刺さったまま、帰っていきました。

 

そして翌朝、娘と家族が針に付けられた糸を辿ると、そこは宮古の漲水御嶽の洞窟でした。娘と家族が洞窟を覗くと、そこには白い大蛇がいたのです。

 

…実はこの宮古の漲水御嶽にいた白蛇は、宮古創造のために降りてきたコイツノが化身した姿でした。

 

 

夢枕に現れた、コイツノの言葉


娘が宮古の漲水御嶽の洞窟にいた白蛇を見た夜、娘の夢枕にコイツノが化身した美しい男性が現れます。

 

【 宮古の漲水御嶽、コイツノの神言 】

 

★ コイツノは夢枕で娘に言いました。

 

「あなたはこれから三人の子を産みます。この子達は後に守護神となる身です。この子達が三歳になったら、宮古の漲水御嶽へお参りに来なさい。」

 

・ 娘はコイツノの予言通り三人の子どもを産み、三歳まで育てて宮古の漲水御嶽へお参りに行きました。

 

そこに白蛇が現れると、子ども達はそれぞれ大蛇の首と肩と尾にしがみつき、そのまま姿を消してしまったのです。

 

…これ以降、子ども達は漲水御嶽で宮古の守護神となりました。

 

 

神話で見られる「蛇の婿入り」


実はこのような白蛇が美青年に化身するお話は、全国に多く存在し、古事記や日本書紀でも、三輪の白蛇神話が存在しています。

 

ただ、古事記では宮古の漲水御嶽と同じような針のお話なのですが、日本書紀では違います

 

【 宮古の御嶽、日本書紀にもある白蛇神話 】

 

★ 日本書紀では孝元天皇の子である、三輪山の倭迹迹日百襲姫(やまとととひももそひめ)の物語では、青年に化身した大物主神の妻となりました。

 

・ けれども大物主神は夜しか訪れず、姿を見ることがなかった倭迹迹日百襲姫は、姿をみたいと願ったのです。

 

そのため大物主神は、「翌朝に櫛箱を覗いてみなさい。」と姫に伝えて消えていきました。翌朝になって姫が櫛箱を開けると、そこには美しい白蛇がいました

 

姫が驚き思わず声をあげると、それを恥じた大物主神は姫に復讐を誓い、三輪山へ帰って行きました。

 

娘はその後、大物主神へ本当の姿を見せて欲しいと懇願したことを後悔します。ふぅーっとため息をついて畳に腰を下ろした時、畳にあった箸が刺さり亡くなってしまいました。

 

 

宮古にもある白蛇信仰


この物語は日本に古来からある、白蛇が神の化身である、と言う白蛇信仰に基づくものでもあります。

 

針に糸を通して化身の髪などに差すお話は、「針糸型」などとも呼ばれるほど、よく見かける神話なのです。

 

 

 

いかがでしたでしょうか、今回は宮古にある漲水御嶽の神話のなかでも、古事記や日本書紀とも通じる「白蛇神話」についてお伝えしました。

 

宮古の繁華街にあり、周囲には宮古神社や祥雲時(観音堂)、仲宗根豊見親の墓など、巡ってみたい史跡も数多くある、地元の方々にも馴染みの深い宮古の御嶽が、漲水御嶽です。

 

けれども一方で、このようないくつかの神話も残され、何よりも宮古創世の地であることを考えると、厳粛な気持ちになります。

 

宮古の漲水御嶽は鳥居が構えられ、ひときわ目を引く大きなガジュマルの木がある場所です。鳥居自体は全国的な神社のような趣きがありますが、中へ入れば全く違う沖縄の拝所となります。

 

外部からお邪魔している身であることを心得て、ぜひ神様や地元の方々の拝みの迷惑にならないよう、失礼のないように参拝してください。

 

 

 

まとめ

漲水御嶽の神話

・男神コイツノと女神コイタマが降り立った地
・娘の元にコイツノが白蛇となって夜な夜な訪れた
・夢枕で娘に三人の子を予言した
・子どもが三歳になったら漲水御嶽に訪れるように伝える
・子どもは漲水御嶽で白蛇とともに御嶽の奥へ消えた
・古事記などにも白蛇神話がある

 


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