沖縄でお墓を建てたい!初めて探す5つの手順
沖縄でお墓を建てたい、と考える方々も多いですよね。門中墓をはじめとして、自分が入る予定のお墓があるケースでも、距離が遠いことや親族など、さまざまな事情から「自分の代から、お墓を建てたい。」と考えるケースは増えています。
さらに沖縄のお墓の場合、県内だけではなく県外の方々からの希望も見受けます。と言うのも、その大きさや独特の「琉球墓」の存在、沖縄独特の風習や考え方からか、温かみを感じる本州の方々が多いのです。
けれども「沖縄でお墓を建てたいと思っても、何から始めれば良いのだろう。」と、冒頭で迷ってしまう方々も多いですよね。そこで今回は、沖縄でお墓を建てたい方が、まず決めたいことや始めたいことを5つの項目に分けてお伝えします。
沖縄でお墓を建てたい!
初めて探す5つの手順
お墓を購入する時期
沖縄でお墓を購入する場合に限らず、そのタイミングに迷う方は案外多いです。本来は、四十九日に仏壇や納骨準備を進める方は多いのですが、四十九日はあっと言う間ですよね。
【 お墓を購入する時期 】
■ 実はお墓を建てなければならない期日は、定められていません。
・ 現在では「手元供養」と言って、遺骨を手元に残す方々も増え、より周囲の目を気にせずに自由な時期にお墓を購入する傾向にあります。
しかしながら、法要と納骨を別々に行うことで、会食やお布施など、より多くの費用が掛かってしまう…、などの理由から、一周忌や三回忌など、何らかの法要に合わせて、お墓を準備するケースが多いです。
さらに、近年では納骨堂や合資墓と言った、個人墓や共同で埋葬される種類を選ぶ方々増え、納骨の供養もごく身近な家族のみで行うことも多くなってきています。
沖縄でお墓を建てたい!
初めて探す5つの手順
沖縄で伝わる「お墓購入のタイミング」
ただ、沖縄ではお墓の購入には「ユンヂチ」が良いと言われています。沖縄は一年を通して旧暦行事が盛んで、今でも多くの沖縄の人々が旧暦と共に暮らしています。
そんな旧暦は一ヶ月が29日~30日で、毎年少しずつ新暦との「ズレ」が生じてくるのですが、33ヶ月に一度、旧暦を2回繰り返すことで帳尻を合わせるのですが、(例えば旧暦3月→旧暦4月→旧暦4月→旧暦5月…、と、旧暦4月が続いているように、一ヶ月をまるまる繰り返します。)この年が「ユンヂチ」です。
【 沖縄でお墓を購入するベストな時期 】
■ 沖縄ではそもそもお墓を建てるような祝い事であっても、お墓事自体があまり良いこととはされていないため、沖縄の人々のなかには、お墓事のための行事には日取りをとても気にする方が多いです。
→ けれども同じ月が二度巡ってくる「ユンヂチ」に関しては、「神様の目が届いていない」とされ、いわば「隠れて」お墓事ができる…、と考えられてきました。そのため、ユンヂチはお墓を建てるにはベストな時期と言われています。
お墓事全般ですから、建墓(お墓の購入や建てること)だけではなく、改葬(お墓の引越し)や墓じまいなども、このユンヂチが向いています。
また、本来は月が繰り返される一ヶ月だけがユンヂチ(閏月)なのですが、沖縄ではユンヂチがある一年間は、通して「神様の目が届かない」とされているため、一年間はお墓事の日取りも自由です。
ただ、ユンヂチの年回りは33ヶ月に一度巡りますから、一度ユンヂチの年が過ぎてしまうと数年は間が空くことになりますよね。この他、毎年のなかでお墓事に良しとされているのは、沖縄ではお墓掃除で知られる「七夕」の旧暦7月7日です。
【 次回の沖縄の「ユンヂチ」は? 】
■ では次回いつユンヂチが巡るのかと言えば…、東京オリンピックの年である2020年!
→ 性格には旧暦1月1日を迎える、新暦2020年1月25日(土)からユンヂチの年が始まります。この年の大晦日(旧暦12月30日)は新暦2021年2月11日ですから、この日までは、自由にお墓事ができる期間です。
元気なうちにお墓を探す場合
近年では終活が広がった影響もあり、元気なうちに沖縄でもお墓を購入・契約する事例も増えています。ただ、本人が自ら沖縄でお墓を探すなら問題はないのですが、家族も一緒に探すとなると、何となく気が引けるものです。
【 元気なうちにお墓を決めるなら 】
■ これは、喪服を新調するなどの事柄も当てはまりますが、弔事に関わる物事を進めたい時、ユンヂチ(旧暦が一ヶ月多い年のこと。2017年もユンヂチです。)やお彼岸の期間を利用する風習があります。
・ 彼岸はあの世とこの世が最も近くなる時期と言われ、日本ではお墓参りに行く風習が残っています。この時期を利用することで、縁起が悪くなくなるのです。
お彼岸は春分の日と秋分の日を中日にした、前後三日間、合計七日間。一年で二回訪れますので、この期間中に契約したり、物事を進めるとしても、良いタイミングになるかもしれません。
個人墓地か、霊園墓地かを決める
沖縄でお墓を建てたい!と行動する前に、後々の流れで柔軟に対応するとしても、大まかに自分が希望する沖縄のお墓のイメージを持っていた方が、選択はしやすくなります。
まず、個人墓地か霊園墓地か、決めてから探し始めるとスムーズです。
【 沖縄でお墓を建てる、最初の選択肢 】
・ 個人墓地であれば墓地探しから始めなければなりません。個人の墓地ですので、土地の購入後、墓石業者や開眼供養をしてくれる僧侶なども、自分で探す必要があります。
・ 霊園墓地の場合には、「お墓見学ツアー」などを利用すると良いかもしれません。または、自分の気に入った霊園を探して問い合わせることから始めるとスムーズです。
個人墓地は、お墓の管理や修繕なども含め、全て自分で進めなければなりませんが、敷地を広くしたりなど自由が利き、土地財産にもなります。
一方で霊園墓地は、区画が整理されたりと、自由度が低くなりますが、キレイで清潔な管理が期待でき、沖縄でお墓を建てたい時の心強いサポートを受けられるメリットがあるのです。
お墓のデザインを決める
沖縄でお墓を建てる時、墓地を決めたらデザインの選択になりますが、沖縄のお墓の現在の主流は「破風墓」。昔ながらの大きな破風墓は、最近では少なくなり、コンパクトな破風墓が増えています。
【 お墓のデザインを決める 】
■ 沖縄のお墓は大きなものが見受けられますが、お墓の価格は「大きさ+石材の価格」ですから、大きくなればなるほど、必然的に価格帯も高くなります。
・ 霊園墓地ではそもそも墓地の広さが決まっていますし、個人墓の場合でも、大きなお墓を建てるなら、プラスαで土地代も高くなることを踏まえ、ムリのない範囲での沖縄のお墓選びをおすすめします。
コンパクトな破風墓とともに人気があるのは、下部分が従来の「家」のような作りのまま、屋根部分に本州に多い家名を彫ったプレートを乗せた「軸石型」があります。
墓地やお墓のデザインを決めたら
墓地とお墓のデザインまで決まったら、後は契約手続きに進みます。契約が出来れば、後は業者や施設の先導でお墓作りを進めることになりますので、ある程度は安心。
ただ、沖縄でお墓を建てる前の「地鎮祭(じちんさい)」は一般的な行事ですので、参加する人々や僧侶など、業者と相談をしながら段取りを進めてください。
【 沖縄のお墓を契約する 】
■ もちろん、費用が貯金など手持ちの費用で賄えるのであれば問題はありませんが、お墓も人生で大きな買い物のひとつ。
・ お墓購入を目的としたローンなどもあるので、活用するのも一案です。
もちろん、その前の段階から、自分の予算に合わせた沖縄のお墓選びをするのも、ひとつの方法です。特に個人墓を希望する方の場合、現在では後々の心配もいらないため、永代供養付きの合資墓、と言う選択も増えてきました。
いかがでしたでしょうか、終活などを通じて興味を持ち、「沖縄でお墓を建てたいけれど、どこから始めれば良いのか分からない…。」そんな時にも、まず始める最初の一歩の手段が見つかったのではないでしょうか。
大まかな流れと購入の時期などのタイミングがイメージできれば、ある程度抵抗なく、沖縄でのお墓選びを進められるはず。個人墓地か霊園墓地かを選択することからなら、最初の一歩も進めやすいですよね。
個人墓地か霊園墓地かを選ぶことだけでも、なかなか決めかねるようでしたら、終活フェアや墓地見学ツアーなどに参加して、説明を受けることから始めても良いかもしれません。
もちろん、その多くが民間霊園ではありますが、最初のリサーチとしては有効です。本記事をきっかけにして、沖縄でのお墓選び、最初の一歩を進めてみてください。
まとめ
沖縄でお墓を建てる、最初の手順
・お墓は一周忌など、法要に合わせて準備すると良い
・元気な内に購入するなら、お彼岸時期が良い
・まず、個人墓地か霊園墓地かを選ぶとスムーズ
・予算に考慮しながら、お墓のデザインを選択する
・お墓を建てるためのローンもある