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【沖縄の法事】お供え物に欠かせない団子、5つの豆知識

【沖縄の法事】お供え物に欠かせない団子、5つの豆知識
沖縄の法事では多く団子やおもちが供えられますよね。定番となっている重箱料理のウサンミではもちを並べますし、一対(二皿)のダーグも欠かせません。

 

沖縄の法事でのお供え物には昔から変わらぬものも多く、それぞれに意味合いがあることが多いです。さらに沖縄では神様への御願でや年中行事でも、おもちは多く登場します。

 

年末の御願解ち(ウグァンブトゥチ)では「ウチャヌク」と呼ばれる三段重ねの白もちを神様にお供えしますし、旧暦十二月八日の健康祈願の「ムーチー」の日には、サンニン(月桃)で包んだおもちを準備しました。

 

沖縄の法事でも四十九日のフニムチなどがあります。そこで今回は、沖縄の法事や御願行事で欠かすことができない、団子やおもちの意味合いや豆知識をお伝えします。

 



 

【沖縄の法事】お供え物に欠かせない団子、
5つの豆知識

 

お通夜や焼香(スーコー)で出す「ダーグ」


沖縄の法事では、お通夜から始まるお供え物に「ダーグ」と呼ばれるお団子をお供えします。一皿に七個(地域によっては六個の場合もあります。)、一対をお供えしてください。

 

ダーグはもち粉に水を加えてこねた後、蒸してから丸くして作ります。

 

【 沖縄の法事①、ダーグの意味合い 】

 

★ おもちと違いもち粉から作るダーグ(団子)は、より手軽に作ることができるのです。

 

・ 「本当はおもちをお供えしたいのですが、時間がなくすぐに作れないので、こちらの団子を食べてください。」と言う意味合いがあります。

 

昔は朝から家族総出でもち米を蒸してつき、一日掛かりで作っていました。お通夜やスーコー(焼香)で、急におもちが作れないことも頷けます。

 

ただ、今ではおもちもスーパーへ行けば手に入り、他のお供え物で使うおもちも、もち粉で作ったおもちを一般的に使うので、すぐに準備ができます。

 

 

沖縄の法事でお供えするおもち


前項でお伝えした「ダーグ」は団子でしたが、一方で重箱料理のウサンミに並べるおもちもあります。

 

【 沖縄の法事②、ウサンミに並べるおもち 】

 

★ ウサンミはおかず重とおもち重があり、おもち重には3列×5個の合計15個(3列×3個、計9個の場合もあります。)を並べてください。

 

ちなみに、沖縄の法事では十三年忌(ジュウサンニンチ)までが個人を弔うためにあり、次の二十五年忌(ニジュウゴニンチ)からはお祝いの意味合いを持ちます。

 

そしてこの時、弔いとお祝いで準備をするおもちも変わってくるので、注意をしてください。

 

【 沖縄の法事③、弔いのおもち 】 

 

★ 一年忌(イヌイ)・三年忌(サンニンチ)・七年忌(シチニンチ)・十三年忌(ニンチ)の「ワカスーコー」は、弔いのおもちを準備します。

 

・ 弔いのおもちは、全て餡子の入っていない白もちです。

 

ちなみに、年中行事のお墓参りでも弔いのためのお墓参りと、お祝い事としてのお墓参りがあります。例えば、十六日(ジュウルクニチー)は弔い、清明祭はお祝い事となるのです。

 

【 沖縄の法事④、お祝いのおもち 】 

 

★ 二十五年忌(ニジュウゴニンチ)・三十三年忌(サンジュウサンニンチ)は「大スーコー(ウフスーコー)」となり、お祝いをします。

 

・ そのため、色のついているおもちも用意して、おもち重をカラフルにし、餡子も入れたおもちも供えてください。

 

きなこや黒糖を使って着色したり、赤い色もちもあります。おもちの基本は9個や15個の奇数が多いですが、地域や家によっては、お祝い事が奇数法事では偶数のおもちを用意することも多いです。

 

 

四十九日におそなえするフニムチ


沖縄の法事のなかでも四十九日は重要な日のひとつ、全国的なものと同じですが、沖縄の四十九日の場合、仮の白位牌を本位牌に替える儀式を執り行います。

 

その際に準備されるのが四十九個の「フニムチ」です。

 

【 沖縄の法事⑤、フニムチ 】

 

★ 丸い形や細長い形など、いくつかの形をした小さいおもちを四十八個、大きなおもちを一個準備して、四十八個のおもちの上に大きなおもちを乗せたフニムチがスタンダードです。

 

・ 実際には二百以上の骨から成り立っていることが分かっていますが、その昔、人は四十九の骨で成り立っているとされ、人の骨を表して作りました。

 

 

 

いかがでしたでしょうか、今回は沖縄の法事のお供え物で欠かすことができない、おもちやお団子の豆知識をお伝えしました。もち粉を使って作ることができますが、近年では購入する家も多いです。

 

最後にお伝えした「フニムチ」ですが、仏教の教えとしては、お布施としての行いでもあり、故人が四十九日の間にこのフニムチを、あの世の地獄の者に一個ずつ与えるためでもあります。

 

これらのおもちですが、美味しくないおもちを用意して、結局捨てることが多くなりました。けれども昔ながらの沖縄の法事では、集まった人々でその「ごちそう」を美味しくいただく(ウサンデー)するのが慣わしです。

 

そうであれば、「味なし」にこだわることなく、「美味しく作ってみなで食べましょう。」と言う方も増えてきました。(これはウサンミでも同じ傾向があります。)

 

昔から続く沖縄の法事に欠かせない、団子やおもち、ぜひその理由も知りながら、心を込めてお供えをしてください。

 

 

 

まとめ

沖縄のおもちや団子のお供え物とは

・昔、ダーグはお餅の代わりだった
・重箱料理のウサンミにもおもち重がある
・弔いのおもちは餡子なしの白もち
・お祝い事は餡子ありの色つきもちもある
・四十九日は人骨を表した四十九のおもちを飾る

 



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