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【沖縄の御願】旧暦2月の悪疫払い。「シマクサラシ」とは

【沖縄の御願】旧暦2月の悪疫払い。「シマクサラシ」とは
沖縄の旧暦2月の御願行事には「シマクサラシ」と呼ばれる、悪疫払い儀礼があります。牛や豚などの動物の生き血を枝に付け、家の四隅に差す儀式があるので、初めての方は驚きますよね。

 

沖縄の御願文化では、このシマクサラシの他にも多くの悪疫払い厄災払いの行事が多いです。今ではすっかり少なくなりましたが、シマクサラシの場合には村などの集落単位で執り行います。

 

他の厄払い行事では、旧暦9月が有名です。この月は妖怪などの悪しき者が入りやすいとされ、「シバサシ」「ヨーカビー」など、旧暦15日の「ジュウゴヤ(十五夜)」までは厄払いの意味合いを持つ儀礼行事が続くほどなのです。

 

動物の生き血を用いた魔除け行事は、知らない方にはカルチャーショックにもなりますが、興味深い風習でもありますよね。そこで今回は、沖縄の御願行事でも旧暦2月に行う厄払いの意味合いを持つ、「シマクサラシ」についてお伝えします。


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【沖縄の御願】旧暦2月の悪疫払い。
「シマクサラシ」とは

 

「シマクサラシ」の概要


沖縄の御願行事「シマクサラシ」は、「ヤナカジ・タナカジ」と呼ばれる沖縄の悪風や悪霊を払いのけるための儀式で、地域によって執り行われる日にちが違うものの、押しなべて旧暦2月上旬に行われます。

 

集落単位で行われるのが特徴で、家では冒頭でお伝えしたように、牛や豚の血を付けた小枝を、家の四隅に差して悪疫払いを行い、牛や豚など、動物の肉を用いた料理を食べるのが習わしです。

 

【 沖縄の御願「シマクサラシ」の儀式 】

 

★ 集落では、その地域のむーとぅーやー(宗家・本家)の代表が、それぞれの家の「ビンシー」を持ち寄ります。

 

・ さらに集落内の男性が広場に集まって、牛や豚の肉をさばいた後に重箱に詰めて、地域の神役(集落によっては区長などの場合もある。)ビンシーと共に拝所に持参して悪疫払いを行うのです。

 

また、拝所を巡る班とは別に「左縄(ヒジャイナー)」を張るのですが、これは後ほど詳しく説明します。

 

 

集落の東西南北に「左縄」を張る


さばいた牛や豚の肉とともに拝所を巡っている頃、一方で「左縄(ヒジャイナー)」と呼ばれる縄を、その集落に繋がる東西南北の道に張る儀式も行います。

 

【 沖縄の御願、で用いる「左縄」とは 】

 

★ 「左縄(ヒジャイナー)」とは、藁を「ひだりない」にする編み方で作られた縄です。「ひだりない」とは、通常とは逆の縄のない方で、左手が上になるのが特徴となります。

 

・ その昔には赤ちゃんが生まれた産屋の扉や、御嶽のイビ(御嶽内の拝み処)などもヒジャイナーを張る風習があり、魔除けの縄として信じられてきました。

 

沖縄の悪疫払いの御願となるシマクサラシでは、この魔除けの左縄(ヒジャイナー)に、牛や豚の骨をくくりつけます。集落に通じる道に張ることで、外からやってくる悪疫を払いのけることができるのです。

 

 

沖縄の御願、シマクサラシでの拝み方


集落内の御嶽を回る時の拝みは、下記のようなものです。集落内の拝所を巡るため、地域によって違いますが、だいたい八か所~十か所を巡る地域が多いです。

 

【 沖縄の御願、シマクサラシの拝み方 】

 

★ 拝み方は簡単で、お酒と花米(洗っていない炊く前のお米)をウサギムン(お供え物)として並べ、タヒラと半分(二枚と半分=12本と6本)を、イビに拝して拝みます。

 

・ 儀礼を終えた後は、家の儀式と同様、牛や豚の肉で料理したお汁を皆でいただけけば、一連の沖縄の御願行事はおしまいです。

 

 

沖縄の御願、シマクサラシにまつわる昔話


豚や牛の生き血を小枝に差したり、動物の肉を食する儀式は、本州の方々には驚く方も多いですよね。このような儀式(動物犠牲)は、イスラエルなど(ユダヤ教)でも見られる他、日本でも北海道のアイヌ族では熊に対して行われきました。

 

その考え方は、シマクサラシの由来として広まった昔話などを紐解くと、理解できます。

 

【 沖縄の御願、シマクサラシの由来となる物語 】

 

★ ある日貧しい家の生まれで下男として働いていた男が、大晦日に家に帰る途中、縄に縛られた牛を見つけました。驚くことに牛が話しかけたので、言われるままクバ笠に水を汲んで、その牛を助けます。

 

・ その後、その牛の導きに従うことで多くの財を成した男は、牛が実は自分の先祖の生まれ変わりだと知ります。そして牛は、「自分を殺してさばき、村の人々にふるまいなさい。」とお願いするのです。

 

男は断ったものの、牛は動物として生まれ変わったなら、最期まで多くの人に美味しく食べてもらって「御馳走様でした。」と言われるのが本望だ…、と男を説得します。

 

結局男は牛の説得を受け、道の辻でさばいた牛の汁を村人にふるまい、「御馳走様でした、山田のカンカー」と言って弔ってもらいました。

 

 

 

いかがでしたでしょうか、今回は旧暦2月に行われる沖縄の御願儀式、「シマクサラシ」の拝み方や行事についてお伝えしました。動物の骨や生き血を使うだけに驚く方も多いですが、その由来まで理解すると、厳かな儀礼であることが分かります。

 

最後にお伝えした、沖縄の御願「シマクサラシ」の由来となった昔話は、実は沖縄各地でさまざまな物語があり、牛の戦いで勝つ話や、男の子どもの肩に牛の角の形をした痣がある話も見られました。

 

ただしこの沖縄の悪疫払いの御願「シマクサラシ」は、沖縄本島では中南部に多く、北部にはほとんど見られません。また沖縄の離島地域でも、宮古島では盛んに行われていますが、他の島ではそれほど多くはないのです。

 

沖縄では「ヤナカジ(悪風)・タナカジ(悪霊)」が「ユシン(四隅)・ヤシン(八方)」から入ってくると言われています。そんな沖縄独特の魔除けの儀式、興味深い方も多いのではないでしょうか。

 

 

まとめ

沖縄で行う「シマクサラシ」とは

・牛や豚の肉を供える悪疫払い
・シマクサラシは集落単位で行う
・神役が集落内の拝所を巡る
・集落に繋がる道に左縄を張る
・左縄は魔除けの意味合いがある
・左縄に牛や豚の骨を括り付ける
・牛や豚の血を付けた小枝を家の四隅に差す
・牛や豚の肉で汁を料理して皆で食べる

 


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