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沖縄の浜下りは旧暦3月3日!女の子の健康を祈る行事とは

沖縄の浜下りは旧暦3月3日!女の子の健康を祈る行事とは
沖縄では「浜下り(はまうい)」は馴染みの深い行事ですよね。昔から続く伝統的な女の子の節句でもありますが、現在では家族揃ってお弁当を持ち、潮干狩りを楽しむ家庭が多いのではないでしょうか。

 

そのためか沖縄では、浜下りの他にも「三月遊び」などと呼ぶことも多いです。ただ、昔ながらの沖縄の浜下りとしても大切に残され、女の子を持つ家では小さい頃から、この日に潮水で手足を浸して健康祈願をするのです。

 

今年(2020年)の旧暦の3月3日は、3月26日(木)、この頃は干満の差が大きい時期でもあり、潮をチェックして行けば、存分に潮干狩りが楽しめます。ぜひ、沖縄の浜下りに参加して、楽しみながら健康祈願をしたいですよね。

 

そこで今回は、沖縄の行事「浜下り」を楽しむためのポイントを、拝み方とともにお伝えします。



 

沖縄の浜下りは旧暦3月3日!
女の子の健康を祈る行事とは

 

浜下りは潮の状況をチェックして


彼岸と此岸
冒頭でもお伝えしたように、沖縄の浜下りは名前そのまま、女性達がジューバク(重箱)のおにぎりなどの御馳走を持って海岸へ下り、手足を海水に浸して楽しみながら行う行事です。

 

もちろん現代ではお父さんなど男性も一緒に行く家庭が多いですが、まだ小さい子ども達でも(御願行事としては、そんな子ども達こそ)、一緒に行う行事なので、安全に楽しく過ごすためにも、当日の海の状況はチェックして出掛けると安心ですよね。

 

【 沖縄の浜下り、2020年の潮情報 】

 

★ 沖縄の浜下りは旧暦の三月三日、新暦2020年では3月26日(木)に当たります。この日は干満の差は程よい中潮で、潮干狩りを楽しむには良い日ですよね。

 

・ 気象庁の予測によると、満潮時間は7時45分(潮位197)・20時01分(潮位194)、干潮時間が1時38分(潮位37)・13時56分(潮位33)です。

 

・ 家族で行きやすい週末の2020年3月28日(土)になると、満潮時間8時29分(潮位191)・21時08分(181)、干潮時間は2時29分(潮位33)・14時54分(潮位31)で、コチラも中潮です。

 

※ ちなみに前週の3月21日(土)も中潮ですね、満潮時間が5時50分(潮位173)・17時17分(潮位175)干潮時間は11時32分(潮位85)・23時54分(潮位40)となります。

 

伝統行事としての沖縄の浜下りとは


よもぎ餅
今ではすっかり行楽行事のイメージが強くなった沖縄の浜下りですが、本来は女の子の節句であり、潮水で穢れを落とすことで健やかな成長を祈願するものでした。

 

そのため、昔ながらの沖縄の浜下りでは「男子禁制!」、女性のみで浜へ行ったのです。そして行く前には家の神様やお仏壇にお供え物をして拝みを捧げます。

 

【 伝統的な沖縄の浜下りの拝みとは 】

 

★ 沖縄では浜下りの日の朝、ヒヌカンとお仏壇に「フーチムチ」をお供えしてから出掛けます。この「フーチムチ」とは「よもぎ餅」で、このよもぎ餅を持って女性だけで浜へ出掛け、お昼にしました。

 

① 浜に下りたらまず、「ミジナティ」を行います。 … 「ミジナティ」とは薬指に潮水を付けて額に三回付ける儀礼です。女の子の場合には母親が行ってください。

 

② 次に浜へ向かって本日の浜下りまで健やかに成長したことへの感謝を捧げ、同時に今後もお守りいただけるよう、拝みます。

 

③ 最後に潮水に手足を浸して穢れを取れば儀礼は終わりです。

 

 

現代の沖縄の浜下り


三月お重
現代では最初にこのような儀礼を行ってから、潮干狩りを楽しむ家もまだまだ多いですが、どちらかと言えば沖縄でも「浜下り=潮干狩り」のイメージが強くなっているかもしれません。

 

昔は男子禁制でしたが、現在ではお父さんも弟もお兄さんも…、家族で潮干狩りを楽しむのが一般的です。結果的に手足を浸すので、自然と禊(伝統儀礼)ができているとも言えます。

 

【 現代の沖縄の浜下り 】

 

★ 昔ながらの伝統的な沖縄の浜下りでは「三月お重」を準備しましたが、今では運動会で準備するようなピクニック弁当を用意して出かける家が多いです。

 

・ ただ、家でヒヌカンやお仏壇への拝みは欠かさない家が多く、その際、お供え物に用意した「フーチムチ(よもぎ餅)」やおにぎりを、そのまま持っていくこともあります。

 

宮古島など一部の沖縄の浜下り(宮古での呼び名な「サニツ」)では、潮干狩りで獲れた貝や魚を海の神々いお供えして拝みを捧げるのが風習です。

 

 

沖縄の浜下り、おすすめのスポット


潮干狩り
宮古島の浜下りと言えば、「八重干瀬」ですが、沖縄本島でも浜下りの人気スポットはそれぞれの地域でいくつかあります。そこで地元の方々はもちろん、観光客でも行きやすい便利な海岸をお伝えします。

 

【 沖縄本島の浜下りスポット 】

 

① (南部)瀬永島 … 車で那覇市から間もなく行ける便利の良い沖縄の浜下りスポットです。浜辺は入場料もなく、通年いつでも入ることができ、近年では海岸前にお店が集まるエリアも出てきました。ただし、時間によっては渋滞に注意してください。

 

② (中部近郊)海中道路 … 海水浴で人気の海岸がうるま市の海中道路ですが、潮が引いた時の干潟面積が広大でおすすめです。近隣に海水浴の施設があり、トイレや更衣室の他、有料(200円)ですが温水シャワーもあります。

 

③ (北部)屋我地海岸 … 北部であれば名護市の屋我地ビーチ近く、屋我地中学校の裏手が、多くの貝が獲りやすくておすすめです。ただし、屋我地島は入場料が掛かるので注意してください。

 

④ (中部)ハンビー海岸 … 観光客にも人気のエリア北谷ではハンビー海岸が潮干狩りのメッカです。遠浅なだけではなく、何といってもさまざまな種類の貝類が獲れることで有名になりました。

 

…また、金武町で人気の「ブルービーチ」ですが、実はこの沖縄の浜下りの時期だけ解放されるビーチがあります。ブルービーチをどんどん奥へ行った「金武ブルービーチ演習場」です。

 

ここは本来、アメリカ海軍の演習場となっていて立ち入り禁止区域に当たるのですが、沖縄では浜下りの時は解放されているレアな場所となります。

 

 

 

いかがでしたでしょうか、今回は沖縄の浜下り行事についてお伝えしました。今ではすっかり潮干狩りの行楽行事となっていますが、せっかく行くのなら、男子禁制とはいかなくても、ミジナティなどの儀礼を行うと、心も厳かになるかもしれません。

 

沖縄では浜下りは、「サングァッチャー」などとも言われ、本文でも少し触れたように宮古島では「サニツ」、八重山諸島では「サニズ」などともいいます。

 

とても楽しめる沖縄の浜下りですが、やはり海なので危険な生き物を踏んだり、触ったりしないよう、十分に注意をしてください。沖縄の海には、例えばヒョウモンダコや、イモガイやオニダルマオコゼなどに注意しなければなりません。

 

沖縄=島ゾーリ(ビーチサンダル)のイメージもありますが、地元の人でも海用のスニーカーで出掛けたりします。本屋などで100円もしない潮の干満表なども用意しながら、ぜひ沖縄の浜下り行事を楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

 

まとめ

旧暦3月3日の沖縄の浜下り行事とは

・女性は潮水に手足を浸して穢れを落とす
・現在では潮干狩りの行楽行事になっている
・瀬永島や屋我地海岸、ハンビー海岸などが人気
・金武ブルービーチ演習場も解放される
・危険生物に注意して島ゾーリは避ける
・潮の干満時刻をチェックして行く

 



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