沖縄のウサチ(酢の物・和え物)☆簡単!3つのレシピ
沖縄言葉で「ウサチ」は酢の物や和え物を差します。沖縄の御願事では、メインのウサギムン(お供え物)に添える副菜として、欠かせませんよね。
それぞれの家庭で定番のウサチはあるものの、御願時にはほとんどの行事で、「ウサチ」であれば特別な決まり事はありません。
…例えばゴーヤの酢の物やミミガー、もやしなど、さまざまなウサチが供えられます。「さて、今回は何を供えよう…。」決まり事がないだけに、迷う方も多いですよね。
そこで今日は、ウサギムン(お供え物)で用いられる、沖縄のウサチ、3つのレシピをお伝えします。日ごろの食卓にも役立ちますので、ぜひ、参考にしてください。
沖縄のウサチ(酢の物・和え物)☆簡単!3つのレシピ
多くの御願事で欠かせない、「ウサチ」
沖縄の多くの御願で、メインのお供え物と共に添えられるのが「ウサチ(酢の物・和え物)」です。
沖縄の一大年中行事である旧盆はもちろん、旧正月や大晦日…、旧暦四月時期で言えばアブシバレー(畦払い)まで、メインのウサギムン(お供え物)のお膳に添えられます。
【 沖縄のお膳に欠かせない、「ウサチ」 】
☆ ただ、このウサチを副菜として添えるのは、お仏壇です。
・ 家庭ではヒヌカンとお仏壇にお供えをしますが、ほとんどの拝み事でヒヌカンにはメインのウサギムン(お供え物)のみを供え、お仏壇だけ、お膳にメイン、ウサチとお箸を添えて供えます。
…前述したように特別な決まり事がないので、家によってさまざまですが、もずくときゅうりを合わせ酢で合わせたり、沖縄では「ハンダマ(水前寺菜)」を和えたウサチもあります。
モーウィのウサチ
沖縄ではよく使われる食材に「モーウィ」がありますよね。本州では奈良漬けで使われ、「越瓜」や「赤毛瓜」「赤瓜」などとも呼ばれてきました。
モーウィは沖縄食材としては隠れた定番で、煮物が多いです。味噌煮やつゆの素で煮たり…、最近ではコンビーフハッシュと煮ても美味しいとの声も増えました。
【 モーウィのウサチ、作り方 】
☆ 材料 ☆
・ モーウィ … 300g
・ お酢 … 大さじ3
・ 鰹出汁 … 大さじ3
・ 砂糖 … 大さじ3
(つまり、和え酢の分量は1:1:1です♪)
※ 調整でお塩も適量使います。
☆ 作り方 ☆
① 皮むきと種取りの下準備を済ませてください。
② モーウィはイチョウ型の薄切りにします。
※ 包丁で薄切りにする薄さが多いですが、最近ではスライサーなどを使って薄く薄く用意をする家も見受けます。
③ 鍋には材料のお酢・鰹出汁・砂糖を入れて煮立たせます。
④ ②の薄切りにしたモーウィを手でギュッと、水分を絞ってください。
⑤ ④の絞ったモーウィをボウルに入れ、③の煮立った汁を入れて、しばらく漬けてたら完成です。
モーウィは比較的安い食材ですし、酢の物になれば手軽に作れますので、お供え物の副菜には最適ではないでしょうか。
人気!ンジャナバー(ニガナ)のウサチ
ついつい食が進むと沖縄の方々にも人気のウサチが、ンジャナバー(ニガナ)とシーチキンのウサチです。
ニガナと言えば苦みが気になる食材ですが、ウサチにするとあまり気になりません。
【 ンジャナバー(ニガナ)とシーチキンのウサチ 】
★ 材料 ★
・ ニガナ … 一束
・ シーチキン … 缶詰めで一缶
《 白和えの素 》
・ 島豆腐 … 一丁
・ピーナッツバター … 大さじ2杯
《 味付け 》
・ 塩 … 少々
・ 胡椒 … 少々
★ 作り方 ★
① ニガナの灰汁を取り、苦みを柔らかくしてください。
・ 先に千切りにしてから、水に浸けてよくよくあらうことで、灰汁が抜けていきます。
② 上記材料からシーチキンをフライパンで炒め、続いて島豆腐を潰し炒めます。
③ ②にピーナッツバターを加えて炒め混ぜ合わせ、最後に塩胡椒で味を調えてください。
④ ③の炒めたシーチキンはボウルに移して荒熱を取ります。
⑤ ④の冷ましたシーチキン(と島豆腐、ピーナッツバター)に、ニガナを加えて和えれば、ニガナの白和えの完成です。
…今回はニガナの白和えをお伝えしましたが、ニガナはあらゆるウサチとして出てきます。ポン酢で和えたりと自由自在でおすすめです。
超簡単!ゴーヤーのウサチ
沖縄のウサチにはゴーヤーも良く登場します。
ゴーヤーも苦みがネックになりますが、苦みが苦手な方であれば薄切りにした後、水にしっかり浸けることで苦みが和らぐので、試してみてください。
コチラも酢のものですが、沖縄でしばしば見かける「すし酢」を使ったレシピをひとつお伝えします。
【 超簡単!ゴーヤーのウサチ 】
★ 材料 ★
・ ゴーヤー … 中~小 一本
・ ツナ缶 … 一缶
・ 玉ねぎ … 一個~二個
《 味付け 》
・ すし酢 … 適量
・ 塩 … 少々
★ 作り方 ★
① ゴーヤーと玉ねぎの下準備をします。それぞれスライサーで薄くスライスしてください。
② ①のゴーヤーと玉ねぎをボウルに入れ、塩を適量振り掛けて、よくもみます。
③ そのまま数十分、浸けておいてください。
④ ③の汁気が出て来た頃にギュッと手で搾り、新しいボウルに移します。
⑤ ④のボウルにツナ缶をそのまま混ぜ入れてください。
⑥ すし酢を加えながら味を見て、好みの子さになったら完成です。
…すし酢を使うので、とても簡単です。すし酢は子ども達にも評判が良いです。
玉ねぎがあると美味しいのですが、生玉ねぎ嫌いの子どもも案外多いですよね…。そんな時にはもやしなどを入れるのも一案です。
いかがでしたでしょうか、今日は沖縄のウサギムン(お供え物)で頻繁に登場する、メインのウサギムン(お供え物)に供える副菜、「ウサチ」のレシピをいくつかお伝えしました。
昔ながらのウサギムン(お供え物)の考え方では、「酢の物」とされていますが、今回お伝えしたレシピのように、ちょっとした和え物(白和えなど)、添え物であれば問題はありません。
そして、今回お伝えしたウサチはどれもアレンジが自由自在なので、お伝えした具材以外にも、お好きな具材を自由に試して、家族の喜ぶオリジナルなウサチレシピを探してみてはいかがでしょうか。
まとめ
お供え物におすすめのウサチレシピ
・お仏壇の膳料理には、ウサチを添えることが多い
・沖縄の郷土食材「モーウィ」のウサチ
・ニガナとシーチキンの白和え
・沖縄食材ゴーヤーのウサチはすし酢で作る
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