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【沖縄のお墓のしきたり】お参りの年中行事と本州との違い

【沖縄のお墓のしきたり】お参りの年中行事と本州との違い
沖縄のお墓は大きいだけではなく、お墓参りをはじめとした御願文化も有名ですよね。清明の節句に行われる清明祭(シーミー)では、親族が墓前で食事を楽しむ姿は、今では風物詩です。

 

沖縄のお墓参りでは、家の女性が集まって「ウサンミ」と呼ばれるお重に詰められたお供えものを作り、ご先祖様やお墓を守る土地神様である「ヒジャイガミ」様へお供えをします。

 

御願自体にも「打ち紙」など、沖縄のお墓参りならではのしきたりがあり、御願を終えると父系の血族である「門中」が集まって、ウサンミをいただく「ウサンデー」が行われるのです。

 

これだけ大きな行事となる沖縄のお墓参りですから、お参りに行くなら理解して準備をしたいですよね。そこで今回は、沖縄でのお墓参りで理解しておきたい、基本の事柄を本州との違いを中心にお伝えします。

 



 

【沖縄のお墓のしきたり】
お参りの年中行事と本州との違い

 

沖縄のお墓参り、三大行事


沖縄のお墓参りは本州とは違って、何も行事がない時にむやみにお参りをしてはいけない、とされています。

 

一方で沖縄でお墓参りが行われる三大行事では、朝から門中の男性陣はお墓の掃除、女性陣はウサンミを作ってお墓参りの準備をし、厳粛にそして盛大に、お墓参りが行われました。

 

【 沖縄のお墓参りの年中行事 】

 

★ 旧暦一月十六日に行われる「ジュウルクニチー」、初春の清明の節句に行う「シーミー」、旧暦七月七日に参る「タナバタ」が、沖縄の基本のお墓参り、三大年中行事です。

 

・ タナバタはお盆行事とも関わりがあり、お盆を前にしてご先祖様へ「お盆の時期が近付いてきました。」とお伝えするために訪れます。

 

基本的には門中の女性が集まってウサンミを作る風習がありますが、最近ではウサンミを注文できる仕出し弁当屋さんや、スーパーでもウサンミが販売されるようになりました。

 

 

お盆は門前でご先祖様をお出迎え


前項でもお伝えしたように、沖縄ではお盆前のお墓参りは旧暦七月七日のタナバタです。

 

【 沖縄のお墓参り、お盆はお参りしない 】

 

★ 本州では広い地域で、お盆の初日の夕方以降、提灯を持って先祖代々墓を訪れ、ご先祖様をお迎えする儀式がありますが、沖縄では一部の地域を除いて、このようなお迎えのお参りはしません

 

・ 沖縄ではお墓参りはせず、門前でご先祖様のお迎えの儀式をします。

 

門の手前でろうそくなどの灯りを対で灯した後、真ん中にはヒラウコーを拝します。(沖縄のお線香=ヒラウコーは、このような御願の際にはタヒラが基本です。)

 

 

さまざまな言い伝えがあるお彼岸


さらに本州ではお彼岸こそ、お墓参りの時期ですよね。春分の日と秋分の日を中心にした前後三日間(合計七日間)が、本州のお彼岸ですが、実はこの時期、沖縄ではお墓参りは積極的に行いません。

 

ただ、これは一部の地域や家であったり、解釈を間違えたことが由来しているようです。

 

【 沖縄のお墓参り、お彼岸のお参りは賛否両論 】

 

★ 太陽が真西に沈む春分の日と秋分の日のお彼岸では、あの世とこの世が最も繋がりやすい時期とされ、本州ではそういう時期だからこそ、お参りをするとされてきました。

 

・ 一方、沖縄の一部の家ではこの彼岸時期にお参りをすると、不吉と言う方も確かにいます。

 

ただ必ずしも「お彼岸にお墓参りをしない方が良い。」と言う訳ではなく、一部ではこの時期にお墓参りをする家もあるので、難しいところです。

 

沖縄ではお仏壇はお墓とつながっている、とされているので、気になる方はお仏壇をキレイに掃除をして、お供えをしたり、打ち紙を焼いたりする儀式を行うのも、良いかもしれません。

 

 

離島地域では十六日


沖縄本島のお墓参り行事としては、初春に行われる清明祭(シーミー)が最も大きなものとして知られるようになりました。

 

一方で沖縄でも、離島地域では旧暦一月十六日に行われるジュウルクニチーが、最も大きなお墓参りとして重要な位置づけにあります。

 

【 沖縄のお墓参り、離島出身者のジュウルクニチー 】

 

★ これは本島に移住してきた沖縄の離島出身者にとっても同じことです。そのため、那覇市の「ミーグスク」では、瀬長島では、離島出身の門中が集まって、お参りをしている様子が伺えます。

 

・ もちろんお墓はそこにありませんが、門中の方々はウサンミを準備して集まり、故郷の離島に向かって拝みを捧げることで、お墓参りを行うのです。

 

 

清明の節句に参る、「神ウシーミー」


さらに沖縄本島でも昔ながらの門中墓を持つ家では、清明祭(シーミー)の前に「神ウシーミー」を行う家もあります。

 

【 沖縄のお墓参り、神ウシーミーとは 】

 

★ 昔から多くの門中の方々が入ってきた門中墓には、現在のお墓以前の、より古い門中墓を持つ家があり、この時期のはじめに昔のご先祖様から挨拶をするのです。

 

・ 昔ながらの門中墓は、崖の下などの辺境にあるお墓も多く、初めて訪れる方は驚く方も少なくありません。

 

 

いかがでしたでしょうか、今回は沖縄でのお墓参りである三つの大きな年中行事と、それにまつわる豆知識をお伝えしました。

 

沖縄の離島地域の方々にとって、ジュウルクニチーが重要とお話ししましたが、もちろん、本島の方々もジュウルクニチーのお参りを行っています。

 

本州ではお墓を掃除した後、お花を供えてお線香を拝し、拝む流れですが、沖縄ではお墓参りの前にまず、ヒジャイガミ様へ拝み、それからご先祖様への御願を行うのが流れです。

 

その後、現代では用意された仕出し弁当を門中皆で食べることも多いですが、昔ながらの沖縄のお墓参りでは、皆でお供えしたウサンミを広げていただきます。

 

その「ウサンデー」が賑やかなことも有名ですよね。三線を弾いたり音楽に合わせて踊ったり…、そんな賑やかさも沖縄のお墓のイメージを温かくしているのかもしれません。

 

 

まとめ

沖縄のお墓参りの年中行事

・ジュウルクニチー・シーミー・タナバタにお参り
・お盆が近付いたことを知らせるのがタナバタ
・沖縄のお盆では、門前でご先祖様をお迎えする
・お彼岸にお参りをする方は少ない
・離島地域ではジュウルクニチーが大きなお参り

 



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