一人娘家庭のお墓継承問題☆後々のトラブル体験談
一人娘家庭が増え、お墓の継承問題も複雑になっていますよね。昔ながらのお墓継承の風習が残りながら、少子化も進み、一人っ子家庭が増えたのは20年以上の昔です。
核家族、少子化が進んだ時代には、一人っ子はもちろん、女系家族も増えました。それでも「お墓は代々子どもが継承するもの」とする日本の風習は、今でも残ります。
そんななかで現代起きているのは、一人娘で生家のお墓を継承していた母親が亡くなった後の、一人娘のお墓の継承トラブルです。
そこで今日は、母方の家墓と父方の家墓の双方を継承していた家族の、一人娘のお墓の継承トラブル、体験談をお伝えします。
一人娘家庭のお墓継承問題☆
後々のトラブル体験談
母の死後、入るお墓でトラブル勃発
A子さんの家庭では、母が一人娘で、母方の家墓と父方の家墓、二つの家墓を継承していました。先に父が亡くなり、父は父方の家墓に入っています。
その後母が亡くなり、A子さんは当然、父が眠る父方の家墓に入れるものと思っていましたし、A子さんの兄弟も父方の家墓に母も入ることを望んでいました。
【 一人娘のお墓継承:「実家のお墓に入って」 】
☆ けれども高齢の母方の祖母から、「お母さんの遺骨は生家のお墓に入れて欲しい。娘(母)とも話している。」と頼まれます。
・ そこでA子さんは、母の遺骨を分骨して一部を母方の家墓に埋葬しました。ただ気掛かりだったことは、「二つのお墓に埋葬した場合、法要も二度行わなければならないのか。」と言う問題です。
幸いにもA子さんの御両親の家墓は、どちらも浄土真宗で同じ宗旨宗派だったので、父方のお墓でのみ法要を行っています。
増えた両家墓、けれどもその後は…
同じように母が一人娘で、お墓を両家共に継承していたB子さんの家庭では、両親が定年を迎えた後に、双方の親族で話し合い、両家のお墓を墓じまい、改葬(引っ越し)をして、「両家墓」を建てました。
「両家墓」は両方の家墓を管理しやすいよう、隣など近くに並べたお墓です。このお陰で随分管理がしやすくなりました。
けれども、その子どもであるB子さんもまた一人娘…、お墓の継承問題は続くことになります。
【 一人娘のお墓継承:長男に嫁いで… 】
☆ 一人娘だったB子さんは、後に長男に嫁ぎ、家墓を継承することになりました。このまま実家の家墓まで継承するとなれば、実家の父方・母方・婚家の三つの家のお墓を継承しなければなりません。
・ これでは体力的にも経済的にも、一家庭への負担が大きく、墓守を続けることは難しい状況です。
B子さんの両親が元気な内は、両家墓がそのまま守られてきましたが、両親の死後、他の親族に継承者を探したものの見つからず、話し合いの結果、両家墓を墓じまいすることになりました。
両家墓をそれぞれに継承した事例
両家墓は少子化が目立つようになった、2000年代から少しずつ増えてきたお墓の形態です。B子さんの事例のように、「両家墓は一時期的な解決法」とも言われますが、上手く継承問題が解決したケースもあります。
【 一人娘のお墓継承:次男が継承 】
☆ C夫さんの家庭では、一人娘の母方のお墓、父方のお墓の両家墓があり、最初は長男であるC夫さんが両家墓をまるまる継承しました。
・ けれどもその後、次男のD夫さんが母方のお墓を継承しています。現在ではC夫さんの子どもが父方の家墓を、D夫さんの子どもが母方の家墓を、代々継承していくよう、話がまとまっています。
…このケースではそれぞれに継承者が決まっていますから、仮に両親が両家墓を建てていなくても、後々まで無事に継承できるケースです。
けれども両家墓を建てたからこそ、お互いに強力してお墓の管理が出来るため、話がまとまりやすかった…、と言う側面もあります。
いかがでしたでしょうか、今日は一人娘の母親がお墓を継承した家庭での、次の代で起きたトラブル体験談をお伝えしました。
現代では複数の墓守で継承が難しいなど、難しい問題が出た場合にも、「永代供養墓」や「墓じまい」などの選択肢がありますが、出来ることなら家墓を代々守りたい方も多くいますよね。
最後のケースのように、子どもが複数人いて継承をしてくれるのであれば、次世代で解決することもあります。両家墓や改葬は、それまでの「一時的な持ち越し」として用いる家庭も少なくありません。
何にしても一人娘が実家のお墓を継承したケースで欠かせないのは、家族や関係者の話し合いとなります。経済的な負担も出て来るので、兄弟や親族でお金を出し合うなど、経済的な面も忘れずに話し合うと、よりスムーズです。
まとめ
一人娘のお墓継承、後々の問題点
・母の遺骨を分骨して、二つのお墓に埋葬
・法要は父方のお墓でのみ行った
・両家墓が次世代まで継承できず、墓じまい
・長男が父方のお墓、次男が母方のお墓を継承
・経済的な負担も話し合う