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沖縄のお墓参り清明祭!初めてでも戸惑わない5つの事柄

沖縄のお墓参り清明祭!初めてでも戸惑わない5つの事柄
沖縄のお墓参りと言えば「清明祭(シーミー)」ですよね。沖縄では誰もが知っている有名な年中行事ですが、これも本州では「初耳!」と言う方々も多いのではないでしょうか。

 

沖縄のお墓は本州とは違い、家と見間違うような大きな造りが特徴的。そんな大きなお墓の前で親族が一同に集まる沖縄のお墓参りが、清明祭(シーミー)。お墓の前で親族が集まる光景も、本州の方々から見ると独特ですが、その上食事をいただいているのですから驚くのも当然。

 

この沖縄のお墓参りでお食事をいただく風習は、そもそもお供え物をいただく「ウサンデー」と呼ばれる風習です。現代ではお供え物とは別に、仕出し弁当を配るケースも増えましたが、これも供養のひとつなのです。

 

せっかく沖縄でお墓参りができるのですから、その流れや作法を知って、一緒に楽しみたいですよね。そこで今回は、昔から伝わる沖縄のお墓参り行事、清明祭(シーミー)を詳しくお伝えします。

 



 

沖縄のお墓参り清明祭!
初めてでも戸惑わない5つの事柄

 

そもそも、清明祭(シーミー)の季節とは


沖縄はお墓参りの行事だけではなく、旧正月も祝うほど旧暦と慣れ親しんでいます。この清明祭も、旧暦の二十四節季のひとつ「清明」の時期に行われる年間行事。季節的には春先の2週間を差しています。

 

【 清明祭(シーミー)の季節 】
 
★ 旧暦に沿って行われるので毎年、新暦では時期が変化しますが、2017年の例で言えば4月4日から始まり、この始まりを「清明の節入り」などと呼びます。
 
・ この清明の入り日に行われるのが正式な風習ですが、現在では集まりやすい翌土日が多くなりました。

実は正確には「神ウシーミー」と呼ばれる行事もあり、これは両親や祖父母よりも先のご先祖様(門中)が葉言っているような、沖縄の古いお墓参り。清明の入りに神ウシーミー、翌週の土日に清明祭(シーミー)となる一族も見受けられます。

 

 

基本的な沖縄のお墓参りの準備


沖縄のお墓参りで有名な文化が、ウサンミと呼ばれる重箱料理。これは一族の女性が集まり、最も高齢であるおばぁが中心となって、作るのが昔ながらの沖縄のお墓参りの準備です。男性はと言えば、朝からお墓の掃除を皆で行うのも恒例。

 

【 沖縄のお墓参りに欠かせない、重箱料理 】
 
★ ジューバク(重箱)料理である「ウサンミ(御三味)」は沖縄のお墓参りには欠かせません
 
・ 法事や年間行事の内容に合わせて少々違いがありますが、沖縄のお墓参り行事でも、最も大きい清明祭(シーミー)だけに、最も大きく華やかなことが多いです。

 

 

重箱料理はおもちを9個~15個ほど並べたお重と、おかずを並べたお重があり、それぞれ1つずつの一対が「カタシー」、2つずつの二対(4重)が「チュクン」。清明祭(シーミー)では、チュクンが用意されるケースがほとんどです。

 

 

清明祭(シーミー)のお供え物


沖縄のお墓参りで準備するお供え物は、前述した重箱料理の他にもいくつか準備をしてください。下記に清明祭(シーミー)に持参するお供え物をお伝えします。

 

【 清明祭(シーミー)に持参するお供え物 】

・ 重箱料理(チュクン)
・ 果物を盛り付けたもの
・ 色付きのお菓子を盛りつけたもの

 

・ 供え花
・ お茶(「ウチャトゥ」と言う)
・ お酒(泡盛が多い)
・ 水

 

…などなどです。

 

 
その他、沖縄のお墓参りやお盆の定番、天国のお金であるウチカビ(打ち紙)とヒラウコー(平線香=沖縄線香)と呼ばれる平たい形状のお線香、さらにウチカビ(打ち紙)は天国へ届けるために燃やすので、燃やすために必要なボール(カニバーキ)なども準備します。
 
※ ウチカビ(打ち紙)もヒラウコー(平線香)は沖縄ではスーパーで気軽に手に入ります。どちらも100円前後で購入できる種類も多いです。
 

 

沖縄のお墓参りの大きな流れ


沖縄のお墓参りと言えば、お墓の前で親族一同が集まり、皆で食事をする風景を思い浮かべるのではないでしょうか。この沖縄ならではのお墓参りも、沖縄独特の大きなお墓だからこそできる行事ですが、ここにも一連の作法があります。

 

【 沖縄のお墓参りの流れ 】
 
① ご先祖様の前に土地神様であり「ヒジャイカミ」へ、準備した料理やお供え物を供えます。
 
② そのお供え物からおかずを2つずつ(1品につき2切れ)を取り出して、ご先祖様に改めて供えるのですが、これが「御初(ウハチ)」。ご先祖様へはお墓の入り口に並べてください。
 
③ ヒジャイガミへの御願です。家長(中心で御願をしている家族)が、白い半紙(シルカビ)の上にヒラウコー(平線香=沖縄線香)をタヒラ半(二枚半=沖縄線香12本と3本)乗せ、火を付けずに「ヒジュルウコー(冷たい線香)」として捧げます。
 
④ 家によってさまざまですが、最後にシルカビ(白紙=半紙を手で千切ったもの)をカビバーチ(カニバーキ)で燃やします。燃やし終えたら、最後に供えていたお酒を掛け消し、続いて供えたおかずも入れてください。
 
⑤ ヒジャイガミへの御願を終えたら、おかず重から「御初(ウハチ)」を取り出した部分に、再度料理を並べます。ちなみに、この補充する分のおかずは「ウチジヘイジ」と呼ばれています。
 
⑥ 皆でそれぞれ、ヒラウコー(平線香=沖縄線香)に火を付けます。ヒラウコー(平線香=沖縄線香)は、家長(中心で御願をしている家族)がタヒラ(二枚=日本線香12本)、その他の家族が半ヒラ(半分に折る=日本線香3本)です。
 
⑦ カビバーチ(シルカビやウチカビを燃やすための金属ボウルなど)の中でウチカビを燃やし、煙を天へ届けます。
 
⑥ ウートートゥ(合掌して拝む)をしたら、お供え物を皆でいただきます(これを「ウサンデー」と言います)。もともと別に準備をした仕出し弁当をいただく家庭も増えました。

 

これが一連の流れですが、昔ながらの風習だけに地域によっての違いも見られ、また一族によっても違うことも多いため、あくまでも基本として捉え、柔軟に対応することも、沖縄のお墓参りのポイントかもしれません。

 

 

 

いかがでしたでしょうか、沖縄のお墓参りは本州出身の方々にとっては独特のもの。初めて準備から参加するとなれば、それなりに大変ですよね。けれども、一族が集まって協力して準備する清明祭(シーミー)ですから、久しぶりに会う親族も多く、改めて血の繋がりを実感できる機会でもあり、温かみも感じられます。

 

ただ、最近では沖縄のお墓も個人墓地の大きなものばかりではなくなりました。霊園も増えてきて、中には本州のようなコンパクトなお墓や、納骨堂などの施設も増えつつあります。

 

そのため敷地の問題などから、ウサンデー(お墓の前でお供え物を皆で共食すること)もないことがあるかもしれませんが、それでも隣近所のお墓同士、お互いに日程を調整しながら、清明祭(シーミー)が行われることも多いです。
 
墓前以外でも、施設内の会場や原っぱへ場所を移して、お墓へ向かってウサンデーを行うなど、できるだけ昔ながらの風習に倣った沖縄のお墓参りをしています。本記事を参考にしながら、沖縄のお墓参りの基本を理解して、自分も楽しみながら、参加してみてはいかがでしょうか。

 

 

まとめ

沖縄のお墓参りの基礎知識とは

・清明祭は毎年4月5日前後の春先に行う
・女性は料理、男性はお墓の掃除をする
・重箱料理の他、果物やお菓子なども供える
・ご先祖様の他、土地神様へもお供えをする

 


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