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介護拒否を受けたらどうする?家族が試したい5つの事

介護拒否を受けたらどうする?家族が試したい5つの事
介護拒否は家族だけではなく、介護を専門職とする方々にとっても大きな課題ですよね。食事や入浴の他、家族としては通所デイサービスやデイケアへの最初の一歩でも悩む方は多く、相談が多いです。

 

家族としては自分の暮らしもありますから、どうしても介護拒否にじっくりと向き合う時間が取れず、無理やり進めてしまい、その結果介護拒否が激しくなる…、よりこじれることも少なくありません。

 

要介護状態になると、家族のなかには「昔はあんなに穏やかだったのに…。」「こちらの気持ちも理解して欲しいのに…。」と悲しみや怒りも芽生えてきがちですが、介護拒否に関しては感情よりも、「情報」と「コツ」が役立つことが多いです。

 

そこで今回は、日々の介護拒否に悩む家族へ向け、専門職の方が日々注意をしている介護拒否への対応ポイントをお伝えします。介護拒否を解決した家族の体験談もお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。



 

介護拒否を受けたらどうする?
家族が試したい5つの事

 

介護拒否の理由を知る


介護施設でも介護拒否は多いのですが、専門職の方々の基本として「介護拒否には本人なりの理由がある」ことを理解すると言われています。

 

特に認知症の方には介護拒否が多いと言われていますが、その他にもそれぞれに高齢になると持病も多くなるので、これらの病気の症状などを積極的に勉強、理解をしておくと、想像もつきやすいです。

 

【 介護拒否には理由がある 】

 

★ 多い介護拒否の理由には、下記のものがあります。被介護者の状態によっては、本人に直接尋ねてみると良いかもしれません。

 

<介護時に嫌がる理由>

 

① 体調不良により、食事などが不快
② 羞恥心により、着替えやお風呂の介助が恥ずかしい。
③ お風呂は一日おきなど、もともとの生活習慣と違う
④ 「自分は一人でできる!」と、現在の状態を受け入れていない
⑤ 認知症・痴ほう症の症状として、その意味が分からない。

 

<介護サービスを嫌がる理由>

 

① 新しい環境に身を置くのが苦痛。
② (訪問系サービスの場合)家内に見知らぬ人が来るのが嫌
③ (通所系サービスの場合)プログラムがつまらない
④ 子ども扱いされたくない。

 

…などなどがあります。

 

介護サービス自体を嫌がるケースについては別記事(「介護保険サービスを本人が拒否!家族の体験談とアドバイス」)などでも書きましたので、今回は介護時に本人が嫌がるケースについてお伝えしていきます。

 

 

介護拒否をよりこじらせないために…


家族としては「介護をしてあげている」だけに、せっかく手伝っているのに介護拒否をされてしまうと、「じゃあ自分でやれよ!」と腹立たしい思いになるかもしれません。

 

しかも出勤前などで時間がないことも多く、「さっさと終わらせて!」と無理やり食事などを進めてしまうこともあります。けれどもこの行為が、返って介護拒否をこじらせてしまい、結局時間が掛かってしまうケースは多いのです。

 

【 無理やり進めず、一度様子を見る 】

 

★ 特に認知症や脳溢血などで、脳による要介護状態である場合には、一度興奮するとなかなか収まらないことも少なくありません。

 

・ そのなかで介護者が強く出て、強引に介護を進めたり、感情的になってしまうと、相手はより頑なになってしまい、症状によっては暴力行為が出ることも考えられます。

 

例えば痴ほう症の周辺症状として、怒りっぽくなったり、我慢がしにくくなったりします。介護拒否をきっかけに興奮してしまうと、収まるまでにひと悶着起きることも多いのです。

 

この事態を回避するためにも、また、スムーズに介護を進めるためにも、介護者も「気負わず」、「タイミングを見計らって」、一度距離を置いてみることをおすすめします。

 

 

今までの習慣に倣ってみる


介護が始まってから家族以外の方々が入ることで、介護者も被介護者も生活習慣が大きく変わったのではないでしょうか?被介護者の病気や症状によっては、生活環境や生活習慣が変わることが、思っている以上に苦痛になっていることがあります。

 

【 介護拒否を受ける前の状態に戻してみる 】

 

★ 例えば、入浴介助をお願いしたために、お昼の早い時間を入浴タイムに切り替えた場合、介護拒否が起きたら時間を元に戻してみる方法はいかがでしょうか。

 

・ また風呂桶や椅子などを、介護しやすい物に変えたところ介護拒否があったので、以前の風呂桶や椅子に戻したところ、すんなりと介護できた…、などの体験談もありました。

 

その他、食事の時間やメニュー、着替えで介護拒否が起きた場合、昔から被介護者が気に入って着ていた服装を準備してみるのも一案です。

 

 

「介護」ではなく、「一緒に」やってみる


特に痴ほう症などの場合、お風呂や着替えなどで介護拒否が起きた時には「なぜこの行為を行うか…。」が分からないことがあります。

 

そのため、例えば着替えであれば、「新しいお洋服に着替えて、スッキリしようね~!」など、ポジティブで分かりやすい言葉で説明するのは有効です。

 

ただ、本人が自立心が強い場合の介護拒否では、例えばお風呂などでは「介助される」ことに拒否反応が出ていることがあります。このケースでは、「介助する」のではなく、一緒に行ってみてはいかがでしょうか。

 

【 一緒のお風呂で介護拒否を解消! 】

 

★ ある体験では、小さい頃に一緒にお風呂に入っていた孫が、おばあちゃんに「一緒にお風呂に入ろう!」と促したところ、すんなりと二人で入って、楽しそうに出て来た…、と言うものがありました。

 

・ お風呂の中でも、お互いに背中を洗ったり髪を洗ったりして、楽しくスムーズに介助ができたのです。

 

 

 

いかがでしたでしょうか、今回は施設などでも悩む専門職の方も多い、介護拒否について、家族が試すことができる事柄をお伝えしました。

 

成功した体験談を多く聞いていくと、介護者が「介護をしよう!」と気張るよりも、気を抜いた状態の方が上手く行く傾向があります。お風呂であれば、「今日入らなくても死にゃあしない!」なんて気持ちで接すると、お互いに負担も少ないのかもしれません。

 

そこで、最後に試していただきたい介護拒否の対応策は、暮らしのなかでさらっと誘導してみる方法です。

 

一緒にテレビを見ていて「面白かったね~!」「そうだね~。」と、お茶をすすりながら、「さて、お風呂でも入ろっか?。」と言った具合で、誘導してみてください。

 

その時には、「よし!介助するぞ!」ではなく、「お風呂が入ったよ~、一緒に入ろう~。」と言う感じで誘うと尚スムーズに行く傾向にあります。

 

ぜひ周囲にも相談をしながら、肩の力を抜いて向き合ってみてはいかがでしょうか。

 

 

まとめ

介護拒否で家族ができる対策とは

・拒否する理由を尋ねてみる
・一度距離を置いて、様子を見てみる
・もともとの習慣や環境に戻してみる
・介助ではなく、一緒に行ってみる
・介護者が気楽に構える

 



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