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沖縄の旧盆③ナカビ(中日)の過ごし方|仏壇へのお供え・親戚まわり・御膳の準備まで解説

沖縄の旧盆③ナカビ(中日)の過ごし方|仏壇へのお供え・親戚まわり・御膳の準備まで解説
沖縄の旧盆「ナカビ(中日)」は、ご先祖様と最もゆっくり過ごせる一日。
 
旧盆三日間の真ん中にあたるナカビ(中日)(沖縄方言で「ナカヌヒー」)は、ウンケーで迎えたご先祖様を家族とともにおもてなしし、感謝と敬意を伝える大切な日です。仏壇を囲んで朝昼晩の御膳を供えたり、親戚同士でお中元を持って訪問したりと、地域の風習や家族のかたちに合わせた温かな交流が行われます。
 
この記事では、2025年のナカビ(中日)の日程や供え物の基本、現代風の献立アイデア、お中元のマナーなど、初めての方にも分かりやすくご紹介。伝統を大切にしつつも、今の暮らしに寄り添う「ナカビ(中日)(ナカヌヒー)の過ごし方」を、一緒に見ていきましょう。

 



 
 

目次

ナカビ(中日)の行事とは?沖縄の旧盆2日目の過ごし方


ナカビ(中日)の行事とは?沖縄の旧盆2日目の過ごし方
 
 

旧盆の2日目ナカビ・ナカヌヒー(中日)|ご先祖様と過ごす日

全国でも沖縄でもお盆・旧盆はご先祖様を家にお迎えする行事です。お墓参り行事のお彼岸やシーミー(清明祭)とは違い、家庭内でご先祖様の帰省を祝います。お盆でもお墓参りはしますが、これはご先祖様が帰省する道案内のためですね。
 
沖縄の旧盆では、旧暦7月13日(ウンケー=御迎え)にご先祖様をお迎えし、15日(ウークイ=御見送り)にお送りします。その中日にあたる旧暦7月14日が「ナカビ(中日)」または「ナカヌヒー(中の日)」と呼ばれ、ご先祖様と一日を通してゆったり過ごせる特別な日とされています。
 
2024年は8月中だった旧盆が、2025年は9月初頭になるのは、沖縄のお盆が旧盆日程だからです。特に2025年は旧暦の1ヵ月が2度巡るユンヂチ(閏月)の年回りだったために、2024年の旧盆とは大幅に日程が異なるため、注意をしてください。
 
ナカビ(中日)には、朝・昼・夕それぞれの御膳(ウサギムン)をお仏壇に供えるのが基本です。
 

沖縄では朝を「ヒティミティムン」、昼を「アサバン」、夕食を「ユウバン」と呼び、それぞれご飯や味噌汁、酢の物、煮つけなどを用意します。
 
…昔ながらの風習では、昼食に温かい「スーミン汁(素麺汁)」、おやつに「アマガシ(沖縄風ぜんざい)」を供えるのが定番です。

 
また、この日はヒヌカン(火の神)への簡単な報告拝みも行われます。ヒヌカンは神様であるため、ご飯にお箸を添えることはせず、水とウブク(ご飯)を添えて、旧盆が無事に進むよう願いを込めて手を合わせます。
 
ご先祖様は仏壇に戻ってきているという考え方から、ナカビ(中日)は「共に食事をし、共に過ごす一日」として大切にされてきました。近年では家族の食事をそのまま供えたり、故人が好きだったメニューを取り入れるなど、ライフスタイルに合わせた供え方も増えています。
 

 
 

仏壇を持たない家では「親戚まわり」の日

一方で仏壇のない家庭にとって、ナカビ(中日)は「親戚まわり(挨拶まわり)」の日です。地域によっては「ムチスク(本家)」と呼ばれる仏壇のある家を訪れ、手土産(お中元)を持参してご先祖様に手を合わせます。
 

お中元の相場は1件あたり1,000円前後。スーパーではこの時期、沖縄の旧盆用ギフトコーナーが設けられ、個包装の焼き菓子、日用品、長持ちする食品などが人気です。

 
特に子どもが多く集まる宗家では、分けやすく保存の効くお菓子が喜ばれます。洗剤やお茶漬けなどの実用品も重宝されますが、香りの強すぎる柔軟剤や賞味期限が短い生ものは避けるのが無難です。
 
訪問の際には、最初に仏壇へ手を合わせ、お中元を供えるのが本来のマナー。手渡しではなく、お供えをした上でお線香をあげ、家族とひと言交わすのが沖縄ならではの流れです。
 
ナカビ(中日)の日中には、お昼時にそうめん(にゅう麺)、午後にはぜんざいや団子を出して来客をもてなす家も多く、今では缶やパックの沖縄ぜんざいを使うなど、手軽な方法も定着してきています。

 
 

2025年沖縄旧盆は9月!ナカビ(中日)はいつ?


2025年の沖縄のお盆はいつ?
 
 

2025年沖縄旧盆|今年のウンケー・ナカビ・ウークイ日程は?

沖縄の旧盆は、旧暦7月13日から15日にかけて行われる先祖供養行事で、本州の「8月15日お盆」とは異なり、毎年日付が変動します。2025年、今年の沖縄旧盆の日程は以下のとおりです。今年はユンヂチ(閏月)にあたり、9月初頭へと通常のお盆と日程に幅があります。
 

 ●ウンケー(御迎え):2025年9月4日(木)
 ●ナカビ(中日・ナカヌヒー):2025年9月5日(金)
 ●ウークイ(御送り):2025年9月6日(土)

 
旧盆三日間は、ご先祖様が家庭に戻り、家族とともに過ごす大切な時間です。ウンケー(御迎え)でご先祖様をお迎えし、ナカビ(中日)におもてなしをして共に過ごし、ウークイ(御送り)でお見送りをします。
 
特にナカビ(中日)は、朝から晩までご先祖様が家に滞在している日とされ、仏壇への御膳(ウサギムン)や訪問客のおもてなしを通して、一日中にぎわいが絶えません。
 
2025年の今年は金曜日がナカビ(中日)にあたるため、仕事との兼ね合いで準備や訪問を前倒しする家庭もあるでしょう。早めの計画が安心です。
 

 
 

全国的なお盆の日程は?中日はいつ・なにをする?

2025年沖縄の旧盆|お盆休みが9連休になる説?
日本全国のお盆には「7月盆(新盆)」と「8月盆(月遅れ盆)」の2種類のお盆日程があり、多くの地域では毎年8月13日〜16日に「月遅れ盆」が行われます。全国的には以下のような日程と意味合いがあります。
 

 ●8月13日(迎え火・お迎え)
 ●8月14日・15日(中日・滞在)
 ●8月16日(送り火・お見送り)

 
中日である14日・15日は、ご先祖様と家庭でゆったり過ごし、食事を供えたりお墓参りをしたりするのが一般的です。
ただし沖縄では、本州と異なり「迎え火・送り火」の風習はなく、仏壇を中心に行事を進めます。
 
また、本州のお盆が多く「帰省」や「墓参り」に重きを置くのに対し、沖縄の旧盆は「親戚や本家との交流」「ご先祖様との共食」に重点が置かれ、より家庭内での行事色が濃いのも特徴です。
 
 

沖縄は旧暦の「旧盆」、2024年と日程も違う?

2025年沖縄の旧盆に休みを取るなら?
沖縄の旧盆は旧暦(太陰太陽暦)で行われるため、毎年の日付が西暦では異なります。
2024年の旧盆は、2024年8月16日(金)〜2024年8月18日(日)でしたが、2025年は1週間ほど遅れて2025年9月4日(木)〜2025年9月6日(土)となります。
 
2024年2025年がこれほど幅があるように、旧盆の日程は年ごとにズレがあるため、カレンダーに旧暦表示がない場合は注意が必要です。地域によっては「ウンケーの日の朝にヒヌカンへ報告をする」など準備の段階から日取りを確認しておくことが求められます。
 
また、2025年は最終日のウークイが土曜日となるため、例年より親戚が集まりやすくなると予想されます。特にムチスク(本家)を訪問する際は混雑や駐車場事情も含め、余裕を持った行動計画を立てましょう。
 

 
 

初めての沖縄旧盆ナカビ(中日)|仏壇へのお供え物(ウサギムン)と御膳の基本


初めての沖縄旧盆ナカビ(中日)|仏壇へのお供え物(ウサギムン)と御膳の基本
ナカビ(中日)(ナカヌヒー/中日)は、ご先祖様と一日を共に過ごす、旧盆三日間の中でも特別な日です。ウンケー(迎え)でお迎えしたご先祖様が、夕方のウークイ(送り)までゆっくり過ごせる唯一の日とされ、朝から晩まで、家庭でのおもてなしが欠かせません。
 
ここでは、初めて沖縄の旧盆を迎える方のために、ナカビ(中日)の日に行うお供え物「ウサギムン」や御膳の基本、拝み方の言葉(グイス)などを、画像と共にわかりやすく解説します。
 
 

ヒヌカンへのご報告をする人は?

ナカビ(中日)の朝は、まず台所の火の神様「ヒヌカン」へのご挨拶から始まります。前日にウンケーを済ませていれば簡略な拝みで問題ありませんが、朝一番にお水(ミジトゥ)とご飯(ウブク)を取り替え、感謝と報告を伝えます。
 

拝む際は以下のような言葉を唱えることが多いです:
 
「ウートゥートゥー、ヒヌカンヌ ウカミガナシー。
 
チューヤ ナカビヌヒ ナトゥーリビン。
 
ウブンヌ ウトゥムチ リッパニシミティ クィミスーリー
 
(今日は旧盆のナカビ(中日)です。
お盆のおもてなしが無事にできますように)」

 
伝統的には台所を担う女性が行ってきましたが、現代では台所を担当する家族なら性別に関係なく行ってかまいません。
 
 

中日の御膳|朝・昼・夕ご飯の献立例と意味

中日の御膳|朝・昼・夕ご飯の献立例と意味
ナカビ(中日)では、朝・昼・夕の三食を「お供え物(ウサギムン)」として仏壇に供えます。朝一番にナカビに御膳を供える時には、ウチャトゥ(お茶)を2杯供えて、「ドーリン ウダガミティー クィミスーリー(どうぞお召し上がりください)」と添えると良いでしょう。
 

【朝食:ヒティミティムン】
 ・ご飯(またはお粥)
 ・味噌汁(豆腐・アーサなど)
 ・ウサチ(酢の物)

 
朝一番にウチャトゥ(お茶)を供えてから少し経った後、ヒラウコー(平御香)を2枚立てて供えます。
 

【昼食:アサバン】
 ・スーミン汁(温かい素麺汁)
 ・ウサチ(酢の物)

 
家族や訪問客へのもてなしとしても定番。にゅう麺スタイルで気軽に振る舞える料理です。
 

【夕食:ユウバン】
 ・ご飯
 ・煮付け(豚の三枚肉、大根、人参など)
 ・味噌汁(またはイナムドゥチ)

 
夕食は翌日のウークイの準備も兼ねて、煮物を早めに作る家庭が多く、ジューバク(重箱)の取り分けにもなります。
 
 

お味噌汁や煮つけ料理|ウークイに備えた準備

お味噌汁や煮つけ料理|ウークイに備えた準備<
ナカビ(中日)の夕食は翌日、沖縄の旧盆最終日に供えるウークイ(御送り)で出す重箱料理に詰めるご馳走「ウサンミ(御三味)」の仕込みを兼ねると良いでしょう。昆布・豆腐・冬瓜(シブイ)などを使った煮付け料理は、取り分けて供える「ウチャワキ」としても用いられます。
 
また、沖縄ではイナムドゥチ(白味噌仕立ての豚汁)もハレの日の料理として定番。味噌汁を工夫して、供養とお祝いの両面を大切にしましょう。
 
 

「お祝い膳」としての配慮|イナムドゥチや結び昆布も良い!

旧盆は弔いではなく、「おもてなし」や「お祝い」の意味合いが強くあります。そのため、ナカビ(中日)の料理も「ハレの日の膳」として工夫されます。
 

 ●昆布は「結び昆布」として縁起物に
 ●赤色の芋(紅芋や田芋)は祝いの色とされる
 ●味付けは優しく、品数よりも心を大切に

 
こうした食材を通して、ご先祖様への感謝と敬意を伝えることが、ナカビ(中日)の大きな意味です。
 

 
 

ナカビ(ナカヌヒー)で供える時に拝む言葉(グイス)は?

お供えの際は、地域によって異なる「グイス(拝み言葉)」を用いて、ご先祖様に語りかけます。
 

代表的な例:
 
「ウートゥートゥー ウヤフジガナシー、
マグクルクミティ アサバン ウサギティーイ ビングトゥ。
ウキトゥイジュラスァ ウタビミスーリー。」
 
(尊きご先祖様、真心をこめた昼食をお供えします。どうぞお受け取りください)

 
グイスは沖縄方言ですが、現代語で「お昼ごはんをお供えします。召し上がってくださいね」と語りかけるだけでも問題ありません。ご先祖様との心の対話が大切です。
 
 

ナカビ(中日)のお中元と親戚まわり|沖縄の風習とマナー


旧盆中日「ナカビ」|ご先祖様と過ごす時間と親族の訪問
沖縄の旧盆における中日「ナカビ(ナカヌヒー)」は、ご先祖様とゆっくり過ごす1日であると同時に、仏壇のない分家が宗家(本家)へ挨拶まわりを行う重要な日でもあります。
 
親戚まわりには「お中元」として手土産を持参するのが一般的で、ナカビ(中日)の朝から数件の家を訪問することも珍しくありません。
本項では、お中元の相場やマナー、訪問時のふるまい、お仏壇への供え方の注意点について、初めての方にも分かりやすく解説します。
 
 

お中元の相場とおすすめ品|宗家で喜ばれるものは?

沖縄の旧盆ナカビ(ナカヌヒー)では、仏壇のある家(ムートゥヤー/ムチスク)へ、分家や親戚が「お中元(手土産)」を持って挨拶に訪れるのが一般的な習慣です。これは全国的なお中元の本来の形に近く、「直接訪問して手渡す」という風習が今も色濃く残る点が特徴です。
 
お中元の金額相場は1件あたり1,000円~高くても3,000円前後と、全国平均よりも控えめ。この金額内であれば、ムートゥーヤーでもお返しの気遣いをする必要がありません。
 
また、これは複数の家を訪問するケースが多いためで、数件をまわっても負担になりにくいよう、比較的手頃な品を選ぶ傾向があります。
 

【宗家で喜ばれるお中元の品例】
 
 ● 分けやすく日持ちするもの
 ・個包装の焼き菓子やクッキー
 ・海苔・かつおぶし・お茶漬けなどの乾物類
 ・缶詰やインスタント食品(保存が利く)
 
 ● 実用性のある日用品
 ・洗剤や石けんなどの消耗品
 ・ティッシュやキッチンペーパーなどの家庭用品

 
お中元の品の上に「あの世のお金」とされるウチカビ(打紙)を添える家庭もあり、これは「贈り物をご先祖様にも届ける」という思いの表れです。
 
なお、最近は訪問が難しい場合、事前に郵送でお中元を送る家庭もあります。この場合も、受け取ったムートゥヤー側で仏壇に供えてお線香をあげ、送り主の名前や干支を報告するのが正式な作法とされています。
 

 
 

訪問時のふるまい|にゅう麺やぜんざいでおもてなし

訪問時のふるまい|にゅう麺やぜんざいでおもてなし
ナカビ(中日)の日中は親族の訪問が続くため、宗家では昼食やおやつの時間帯に「ふるまい料理」でおもてなしをします。
お昼時であれば、素麺を温かい出汁で仕立てた「スーミン汁(にゅう麺)」が定番。あっさりしていて食べやすく、準備もしやすい料理です。
 

● おもてなし料理の例
・にゅう麺(スーミン汁)
・手作りまたは市販の沖縄ぜんざい
・お団子(みたらし・きなこ・あまがし風)

 
おやつ時には、金時豆を使った沖縄ぜんざいなどを用意する家が多く、手作りにこだわる家庭もあれば、市販品を上手に活用する場合もあります。
近年では気軽なお菓子やアイス、ケーキを出す家庭も増え、形式にとらわれすぎず「もてなす心」を重視する傾向にあります。
 
 

仏壇へのお供えマナーと注意点|手渡しではなく一度お供えするのが基本

分家が宗家を訪問する際、持参したお中元はすぐに手渡すのではなく、まずはお仏壇へ供えるのが沖縄旧盆のマナーです。
訪問先の家族に「お仏壇へお供えさせてください」と伝え、拝みの後にお供えします。
 

【仏壇へお中元を供える手順】
 
①ご先祖様に「誰からの品か」を報告
②お線香を供える(ヒラウコー半ヒラまたは日本線香1〜3本
③ウートゥートゥー(合掌して拝む)
④ウチカビ(打ち紙)を3枚添える

 
なお、訪問できない分家から届いたお中元も同様に仏前に供え、代理でお線香をあげておくのが丁寧な対応です。添えたウチカビは最終日のウークイで焚き上げます
 

[あの世のお金ウチカビについて詳しく]
ウチカビやヒラウコーの疑問。意外と曖昧な5つの事とは

 
 

変わりゆくナカビの風習|現代沖縄の旧盆準備や進め方・拝み方


変わりゆくナカビの風習|現代沖縄の旧盆準備や進め方・拝み方
かつての沖縄の旧盆「ナカビ(中日)」は、早朝から仏壇の準備を整え、三度の御膳を手作りするのが当たり前でした。しかし、現代ではライフスタイルの多様化により、ナカビ(中日)の過ごし方も柔軟に変化しています。
 
ここでは、昔ながらの風習を尊重しつつも、無理なく旧盆を迎えるための「今どきの進め方」や拝み方の工夫をご紹介します。
 
 

昔ながらの膳にとらわれない“今風”の献立もOK

ナカビ(中日)の御膳といえば、味噌汁・白米・煮つけ・酢の物などが基本。ですが、現代の家庭では、すべてを手作りするのが難しいという声も少なくありません。
 
最近では、以下のような“今風”の献立も受け入れられつつあります。
 

 ● コンビニの惣菜や冷凍食品を一品添える
 ● 市販の炊き込みご飯やレトルト煮物を活用
 ● 家族で協力して一品ずつ担当

 
仏壇への供え物(ウサギムン)も、手作りでなければならないという決まりはありません。「ご先祖様への敬意」がこもっていれば、市販品でも十分に供養の気持ちは伝わります。
 
 

市販品の活用と簡略化|ぜんざい缶やスーパーのお中元

旧盆準備を負担に感じる家庭も増える中、スーパーやコンビニで手に入る市販品の活用が広がっています。
 

 ● ぜんざい缶・パウチタイプの冷製ぜんざい
 ● スーパーのお中元コーナーの詰め合わせ
 ● 地元和菓子屋のあんだぎーや団子セット

 
とくにナカビ(中日)に多い「お中元まわり」や「おもてなし料理」では、こうした市販品が大いに助けになります。昔ながらの味にこだわる家庭では、ぜんざいだけ手作りするなど「一部手作り+市販品」のスタイルも主流です。
 
 

大切なのは“気持ち”|沖縄の旧盆に込められた心

ナカビ(中日)の拝み方や供え物の形式が時代とともに変わっても、ご先祖様を大切に思う「心」は変わりません。
仕事や育児、遠方在住など、家族の事情が異なる現代においては、形式よりも“気持ち”を重視する家庭が増えています。
 
お仏壇に「今年も会いに来てくれてありがとう」と語りかけながら拝むだけでも、立派なご供養です。
 
また、「ウチャヌク(お茶の子=ご馳走のおかず)」や「ナイムン(果物)」といった地域の供え物や、お中元にはウチカビ(あの世のお金)を添えるなど、できる範囲で伝統を大切にする姿勢もまた、ご先祖様との心のつながりを深めてくれるでしょう。
 
 

まとめ|沖縄の旧盆「ナカビ」はご先祖様と心を通わせる大切な一日


まとめ|沖縄の旧盆「ナカビ」はご先祖様と心を通わせる大切な一
沖縄の旧盆2日目「ナカビ(ナカヌヒー)」は、迎えたご先祖様と心静かに過ごす、特別な行事の一日です。仏壇への供え物(ウサギムン)や三度の御膳、お中元や親戚まわりなど、旧盆行事で行われる伝統的な風習の中には、ご先祖様や家族とのつながりを感じる温かな意味が込められています。
 
一方で、現代の暮らしに合わせた「今風の進め方」や市販品の活用、訪問の簡略化など、形式にとらわれず“気持ち”を大切にするスタイルも広がっています。
 
仏壇を持たない家庭も、できる範囲で感謝の気持ちを表すことで、ご先祖様とのご縁をしっかりと結ぶことができます。2025年沖縄旧盆の2日目「ナカビ(中日)」には、ぜひそれぞれの家庭らしいやり方で、ご先祖様と心を通わせるひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。
 

 
 



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