法事のお香典、一周忌の準備。金額相場や5つのマナー
法事に呼ばれると、お香典…、特に一周忌ともなれば、迷いますよね。お通夜や葬儀は割と参列する機会がありますが、法事となると戸惑う方が多いです。
特に法事のお香典では一周忌の質問は多く、「そもそもお香典は必要ですか?」などの声もあるのですが、持参して参列してください。
そこで今日は、法事のお香典、一周忌に参列する際に押さえたいマナーをお伝えします。一周忌であっても、まだまだご遺族にとっては大切な区切りの一つです。丁寧なお悔やみを伝えるためにも、ぜひ、参考にしてはいかがでしょうか。
法事のお香典、一周忌の準備。
金額相場や5つのマナー
法事でのお香典、一周忌でも準備する理由
法事でのお香典は、一周忌ともなると「今までお香典を出してきたから、もう必要ないのでは?」との質問も多いです。
けれども法事に参列するのであれば、その都度お香典も準備するのが、昔ながらの慣習ですので、お香典も持参してください。これはお香典の意味合いが分かれば、納得できます。
【 お香典の意味合いとは 】
★ お香典はそもそも「相互援助」のひとつの形です。
・ 喪主や施主が葬儀や法事を執り行うのであれば、参列者がお香典を持ち寄ることで、法要の手助けになります。
ですから実際に、故人との関係性によって変化するお香典の金額目安に、会食費用を上乗せして準備をするのも、配慮のひとつです。
法事と葬儀、お香典マナーの違い
ただ法事と葬儀ではお香典マナーが違い、一周忌となれば、大きく変わる部分もあります。葬儀でのお香典マナーを理解していたからと、そのままではマナー違いになるので注意をしてください。
【 法事のお香典マナー、一周忌の場合 】
①葬儀では表書きに薄墨を使いますが、法事のお香典でも一周忌にもなれば、黒墨を利用します。
…これは、故人の死を知ったばかりの葬儀では「涙で墨が薄れて」薄墨になるのですが、一周忌ではすでに前を向いている(忌明け)ために、黒墨になるからです。
②葬儀では表書きが「御霊前」ですが、法事のお香典では一周忌では「御仏前」です。…人が亡くなると四十九日で仏様になります。それ以前は、まだ霊としてこの世にいるとされ、葬儀では「御霊前」となるのです。
…このような違いがありますが、「御霊前」は浄土真宗では使いませんし、キリスト教や神教になれば表書きも変わります。(「御花料」「御玉串料」)
宗旨宗派まで配慮したいところですが、分からないこともあるので、この場合には「御香典」「お香典」が適切です。
法事のお香典、一周忌の金額相場
法事のお香典での迷いやすい一周忌の金額相場ですが、これは立場や年齢によって変わって来る点がややこしいのではないでしょうか。
法事のお香典は一周忌に限らず、①故人と深く関わってきた人→薄い人、②故人よりも年長者→年下、の二つの軸があります。故人との関わりは親等で見分けることが多いです。
【 法事のお香典、一周忌の金額目安 】
①故人の家族 …
・両親 … 1万円~5万円
・祖父母 … 5千円~3万円
・兄弟 … 1万円~5万円(年上の方が高くなる)
②故人の親族 …
・叔父叔母(伯父伯母) … 5千円~3万円
・従兄弟(従姉妹) … 3千円~1万円
③故人の知人友人 … 3千円~1万円
…以上が法事のお香典、一周忌の金額相場ですが、ここで会食まで出席するのであれば会食の内容を加味しながら、プラス3千円~1万円を上乗せします。
夫婦一緒に包むのであれば二人分を包みますが、子どもは人数に入りません。気になるなら子ども分の会食費を上乗せする程度です。
お香典の金額、タブーの数字
このように立場や年齢によって相場が分かれ、金額決めに戸惑う方も多いのですが、さらに「タブー」の数字があるため、これを避けなければなりません。
【 法事のお香典、一周忌のタブー 】
★「死」を表す「4」、「苦」を表す「9」はタブーです。さらに、「割り切れる」=「切れる」ために不吉として、偶数も避けられてきました。
・前項で夫婦の金額目安に「2万円」がありましたが、かろうじて2万円を包むことはあります。ただしお札の枚数を工夫して用意してください。
…例えば、2万円であれば「1万円+5千円+5千円」でお札を3枚にする方法があります。
法事のお香典、一周忌の準備
法事のお香典は、一周忌であっても葬儀でのお香典マナーに準じてください。(葬儀との違いは前述しました。)
【 法事のお香典、一周忌の準備 】
①封筒・水引は黒白の水引を用意する。
②封筒表面下に氏名、三名までは連盟可能。
③中袋表面に金額を明記。
④裏面に住所、氏名を書く。
⑤お札は旧札を入れる。
⑥お顔を下側、裏になるように揃えて入れる。
…大まかですが、以上です。
詳しくは「法事のお香典を準備。お札の向きや表書き5つのマナー」でもお伝えしているので、コチラもぜひ、参考にしてください。
いかがでしたでしょうか、今日は法事のお香典でも迷いやすい、一周忌のマナーについてお伝えしました。
一周忌は忌明けとなる大きな法事ですので、知人友人でも呼ばれることはありますよね。ただ、お通夜や葬儀よりも日が経ち、より身内で執り行うイメージがあります。
ですから「どこまでの準備をして行けば良いのか…。」と、戸惑う方も多いです。現代では家によって法事の様子も変わってきました。迷うようであればより丁寧に、フォーマルに準備をしていけば、弔いの心が伝わります。
まとめ
一周忌のお香典マナー
・何回目の法事でもお香典は用意する
・一周忌の表書きは黒墨で「御仏前」
・縁が深いほど金額相場は高くなる
・年齢が高いほど金額相場は高くなる
・4、9、偶数の金額は避ける
・偶数の金額なら、枚数を奇数にする
・表書きなどはほぼ香典マナーに準じる