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沖縄での納骨式のグイス(祝詞)。拝む時の5つの言葉

沖縄での納骨式のグイス(祝詞)。拝む時の5つの言葉
沖縄で行う納骨式は、独自の供養として「拝み」がありますよね。そもそも和墓とは全く造りが違う「琉球墓」では、お墓の神様への拝みから始まります。

 

お墓の神様である「ヒジャイガミ」へ拝んだ後に納骨、その後に御先祖様へ祈り、また鍵を掛ける拝みを捧げるのです。

 

最近ではお坊さんをお呼びして読経を唱えますが、沖縄の拝みも並行して行うことができれば、より供養ができますよね。

 

そこで今日は、沖縄で行う納骨式、その拝みで唱える「グイス」をお伝えします。ぜひ、参考にしてください。

 



 

沖縄での納骨式のグイス(祝詞)。
拝む時の5つの言葉

 

ヒジャイガミへの拝みのグイス


沖縄の納骨式では、お墓に着いたらまずお墓の神様である「ヒジャイガミ」へ拝みます。ヒジャイガミは「左の神」と書き、お墓の左側…、向かってみると右側に鎮座している神様です。

 

【 沖縄の納骨式:ヒジャイガミのグイス 】

 

「ウートゥートゥー、ヒジャイヌウカミガナシー、マタ、クマヌジーチヌ ウカミガナシー、

 

(あな尊き ヒジャイヌガミ様、また、この土地の神様、)

 

チャークマ ウマムイジュラスァーウタビミスーチ ウシリガフディービル

 

(いつもこの場所をお守りくださって、ありがとうございます)」

 

「チューヤ ○○ガ ユーアムイカキヤビトゥン、クリカラ ○○ヌ ミタマ フニシンウサミーリ ウトゥンカィナイビィタン

 

(今日は○○が亡くなり、これから○○の御霊と遺骨を納骨しますので、)

 

リッパニ ウサミラティ クィミスーリー。

 

(立派に執り行わせてください。)」

 

ヒジャイヌガミへのお供え物は、お酒と半紙を八つ切りにしたシルカビ、ヒラウコーはタヒラの二枚(12本)です。

 

(詳しくは別記事「沖縄での納骨の仕方。地域ならではの5つの習わし」もご参照ください。)

 

 

お墓の扉を開けるグイス


沖縄の納骨式でのヒラウコーはタヒラ半(二枚半=日本線香12本と3本)です。家長がヒラウコーを供えた後に拝みのグイスを唱えます。

 

【 沖縄の納骨式:お墓を開けるグイス 】

 

「ウートゥートゥー ウヤフジガナシー、○○ガ ユーアムイカキヤビトゥン

 

(あな尊き御先祖様、○○が亡くなりまして、)

 

チューヤヒガラムトゥー、クリカラ ○○ヌ ウトゥンムンティケーシチャイビタン、

 

(お日柄の良い今日の日に、これから○○のお供をしに来ました。)

 

フンシヌ ジューグチ アキヒラティ クィミスーリー。

 

(お墓の錠を開けさせてください。」

 

沖縄の納骨式ではこのグイス後に、干支の相性(サー)の合う人が扉を開ける儀礼を行います。基本的には戌年や亥年生まれと言われますが、地域によって大きく違うのも特徴的です。

 

 

納骨後、御先祖様へのグイス


納骨後、扉を閉めたら、御先祖様へ報告します。

 

【 沖縄の納骨式:御先祖様へのグイス 】

 

「ウートゥートゥー ウヤフジガナシー、○○ガ ユーアムイカキヤビトゥン。

 

(あな尊き御先祖様、○○が亡くなりました。)

 

○○ガ グソーウトゥーティー マユラチー クィミスーラングトゥニ、

 

(○○が後生(あの世)で迷うことのないように、)

 

ドーリン ティーヒチィ クィミスーチ、 グソー グクラクトゥーティクィミスーリー。

 

(どうぞ 手を引いてくださって、後生で極楽に行かせてください。)」

 

 

納骨後、故人へのグイス


納骨後に御先祖様へ拝んだら、続いて故人へ拝み話しかけてください。

 

【 沖縄の納骨式:故人へのグイス 】

 

「○○、チューカラヤァー クマウトゥーティー、ククルヤスラカニ イーティティジュラスァー ウタビミスーリー、

 

(○○、今日からこの場所で、心安らかに落ち着いてください)

 

グソー グクラクオージョーシ ウタビミスーリー。

 

(後生では極楽往生をしてください。)」

 

…御先祖様→故人へと拝んだら、続いて故人へあの世のお金として、ウチカビを焚いて届けます。その後にお供え物から「ウハチ」を出してください。

 

 

お墓の錠を閉めるグイス


一連の納骨式を終えた後、最後にお墓の「鍵」を閉めるグイスがありますが、これはとても難しいので、一般の人はあまり唱えません。

 

現代では沖縄の納骨式でもお坊さんの読経供養があるので、家長が自分なりに今の言葉で唱えることも多くなりました。

 

また、昔ながらの沖縄の納骨式であれば、ユタさんが拝むため、今回は簡単にその内容をお伝えします。

 

【 沖縄の納骨式:鍵を閉めるグイス 】

 

「ウートゥートゥー、この土地の神様、お墓をお守りくださる神様、そして御先祖様…、お蔭様で無事に○○の遺骨を埋葬しました。

 

どうぞ、○○が後生(あの世)で迷うことなく極楽浄土へ行き、心安らかに成仏できますように…。

 

そしてお墓の扉に鍵を降ろし、自由に出入りができないようにしてください。」

 

…以上です。これを「戸止め」と言います。

 

 

いかがでしたでしょうか、今日は沖縄の納骨式で拝む時に唱えるグイスを5つ、お伝えしました。

 

本州では法事の後は玄関で塩を振りますが、沖縄の納骨式では帰りの車に乗る時に塩を掛けます。

 

さらに故人が家までついてこないよう、来た道と違う道を通って帰るのが習わしです。お墓への行き帰りは、別の場所へ寄らずに直行直帰をしてください。

 

沖縄では納骨式は葬儀当日に行いますが、初七日まで毎日お墓参りをする慣習もあります。どうぞご家族が納得できるよう、供養をしてください。

 

まとめ

沖縄の納骨式でのグイス

・ヒジャイガミへ報告のグイス
・扉を開ける報告のグイス
・納骨後、御先祖様へ報告のグイス
・故人へ伝えるグイス
・お墓の鍵を降ろすグイス



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