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沖縄の旧盆行事の行い方②☆初日ウンケーの進め方

沖縄の旧盆行事の行い方②☆初日ウンケーの進め方
沖縄では旧盆は、お仏壇がある家にとって、大きな年中行事のひとつですよね。特に初日の「ウンケー」が始まるまでは、お供え物や御日間の御膳料理、訪問者のおもてなしの準備で慌ただしくなるのではないでしょうか。

 

旧暦で御願行事が行われる沖縄では、旧盆も旧暦が基準です。毎年旧暦の7月13日~15日の3日間で進めますが、2018年度の新暦では旧暦7月13日が8月23日の木曜日に当たります。

 

御先祖様をお迎えする初日、旧暦7月13日(新暦2018年8月23日)のウンケーは、拝み儀礼は夕方以降に行われますが、それまでに朝からお迎えする準備が必要です。

 

そこで今回は、初めて当主として沖縄の旧盆行事を行う時にも役立つ、初日ウンケーの手順や流れをお伝えします。家や地域によってもさまざまに違いますが、基本的なガイドラインとしてぜひ、参考にしてみてください。

 



 

沖縄の旧盆行事の行い方②☆
初日ウンケーの進め方

 

ウンケーのお供え物


グーサンウージ
沖縄の旧盆では、他の数々の御願行事でもあまり供することのないお供え物がいくつか並びます。特に特徴的なお供え物は「サトウキビ」ではないでしょうか。

 

【 沖縄の旧盆:ウンケーのお供え物 】

 

① 基本のお供え物 … ウチャトゥ(お茶)一対にお酒、供え花をお供えしてください。

 

② 果物 … 果物の盛り合わせ(リンゴやバナナ、マンゴーなど)を一対の他、「ガンシナ」と呼ばれる大きな丸い果物を乗せるものにパイナップルなどの果物を乗せて一対、準備します。

 

③ さとうきび … 小さく切ったウージ(さとうきび)を7本束ねて一対供える他、節が7節あるウージを二本ずつ、両脇に一対飾ってください。

 

④ ウンケーダーグ … 白餅7個を小皿に並べ、一対お供えしてください。白餅はもち粉を水で溶いて作る家が多いです。

 

沖縄の旧盆でのお供え物は、左右対称になるようにお供えをするため、一対(左右に一個ずつ、合計二個)を準備します。ただ、お酒に関しては中央に配置することが多く、一杯のみをお供えするのが基本です。

 

 

沖縄の旧盆、ウンケーのお膳


ウンケージューシー
沖縄では御先祖様をお迎えしてから、お見送りをするまで、家族と一緒に三食ともお膳をお供えして、一緒に食事をいただきます。初日は夕方にお迎えをしますから、夜ご飯のみをお出ししてください。

 

【 沖縄の旧盆、ウンケーのお膳 】

 

★ 初日ウンケーのお膳と言えば「ウンケージューシー」、つまりジューシーです。ジューシーとは沖縄の炊き込み料理で、豚バラ肉(家によっては豚の三枚肉の煮つけを賽の目にしたものなど)が入っています。

 

・ ウンケージューシー 
・ ウサチ(酢の物などの副菜の小皿)
・ ソーローハーシ(御先祖様にお出しするお箸)
・ ショウガ(葉を付けたままで、お膳の手前に配します)

 

…これらをお膳に並べてください。

 

位牌に祀られている御先祖様が複数人である場合には、お膳も二膳用意するのが基本です。仏壇側にソーローハーシ、手前に葉付のショウガを置いて並べます。

 

ジューシーは、豚の三枚肉を煮付けて賽の目にし、ニンジンやあぶらげなど、その家々でそれぞれ定番の具材と共に炊き込むのですが、ウンケージューシーではショウガやヨモギと言った、強い香りの具材を利用する風習があります。

 

 

御先祖様のお迎え


門前
お供え物の準備が整ったら、提灯に火を灯して御先祖様のお迎えの儀礼を行います。ちなみに灯した提灯は沖縄の旧盆中、ずっと灯しておいてください。

 

御先祖様のお迎えの儀礼は、石垣島などの一部の地域では、本州のようにお墓から案内することもありますが、本島の多くの地域では門前からお迎えを行います。

 

【 沖縄の旧盆、御先祖様のお迎え 】

 

① 門の両脇に灯を灯して、中央に火を付けたヒラウコー(平御香=お線香)をタヒラ(二片=日本線香12本)を拝して、家族皆で拝みます。

 

② 「本日は七月十三日、盆の入り日となりました。家族みんなでお迎えをしておりますので、どうぞおいでください。どうぞ家族の心からのもてなしを受け取ってください。」と家長から御先祖様へ、お伝えしてください。

 

③ 灯したヒラウコーはそのまま門に置いておく家もありますし、ご先祖様の案内とともにお仏壇へ移動して、ウコール(香炉)に拝する家もあります。

 

④ ウンケージューシーのお膳をお供えしたら、家長がヒラウコーをタヒラ、ウコールに拝して、門と同じように御先祖様にお伝えしてください。

 

⑤ 続いて家族の全員がそれぞれ、二分の一ヒラ(ヒラウコーを半分に割るか、日本線香であれば3本)をウコールに拝します。

 

⑥ 全員がヒラウコーを拝したら、家族皆で手を合わせてください。

 

最後の家族全員で行う拝みでも、家長は再び、「これからの三日間、家族みんなで精いっぱいのおもてなしを行います。どうぞお受け取りくださり、家族の健康と子孫繁栄をお見守り下さい。」と伝えれば、ウンケーの儀礼は終わりです。

 

 

 

いかがでしたでしょうか、今回は沖縄の旧盆行事、初日となるウンケーの進め方をお伝えしました。沖縄の旧盆は一記事では書ききれないさまざまな習わしがあるため、いくつかの記事に分けてお伝えしています。

 

また、本文中でお伝えしたお供え物にもそれぞれに意味合いがあり、そこまで紐解いて行くと面白いですし、より心を込めて御先祖様をお迎えすることができるかもしれません。

 

例えば、7節もの長いグーサンウージ(さとうきび)は御先祖様が帰る時に、つまづいてしまわぬよう、杖代わりにお供えをしています。このような豆知識も別記事「沖縄の旧盆行事の行い方⑤☆お供え物の5つの意味合いとは」でお伝えしています。

 

また沖縄の旧盆では、最終日のウークイで御先祖様をお見送りする時に、「ウチカビ」と呼ばれる「あの世のお金」を焚きますが、これも初日のウークイから準備をする家が多いです。ぜひ、お仏壇の片隅に用意してみてください。

 

 

 

まとめ

沖縄の旧盆初日、ウンケーの進め方

・さとうきびや団子、果物などを供える
・ウンケーのお膳は「ウンケージューシー」
・門とお仏壇で拝み、ご先祖様をお迎えする

 



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