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ヒヌカンの灰、引き継ぐための拝み方は?

ヒヌカンの灰、引き継ぐための拝み方は?
沖縄ではヒヌカン(火の神様)を台所に祀る習わしが昔からありますよね。
 
今ではヒヌカンを祀らない家も増えましたが、本来ならヒヌカンの灰は親(義母)から子(嫁)へと引き継がれます。ただ、ヒヌカンの灰をもらう時のお供え物や拝み方が曖昧で、「不安だ」との声も多いです。
 
結婚したり、実家から独立して引っ越す時、実家から「ヒヌカンの灰・味噌・お塩」をもらって、新居へ移します。
 
ヒヌカンはその家を厄災から守ってくれる身近な存在…、あらゆる神様へ「お通し」もしてくれるので、ぜひ、引き継ぎたいですよね。そこで今日は、ヒヌカンの灰を引き継ぐ手順をお話します。
 



 

【沖縄の御願】ヒヌカンの灰、
引き継ぐための拝み方は?

 

朝の新居、ヒヌカンを迎える準備


新居ではまず新しいヒヌカンセットを準備して、容器は潮水(若しくは塩水)で洗って乾かし、それぞれにお供え物をして並べてください。
 

【 朝、新居でのヒヌカンのお供え物 】
 
① 基本のお供え … 盛り塩、お酒、水、供え花(チャーギやクロトン)、中央にウコール(新しい灰も入れて)を置きます。
 
② ヒヌカンを迎えるお供え … シルカビの上に赤ウブクを置いたものを、三つ並べる。

 

シルカビは半紙の八つ折りを手で契った紙で、赤ウブクは赤いご飯です。赤い着色料を付けてもいいですし、古米と炊いたご飯やお赤飯にすることもあります。
 
(シルカビに関しては別記事「【沖縄の御願】拝みに欠かせない「シルカビ」と「ウチカビ」」をご参照ください。)
 

★ ヒラウコー(沖縄線香)はタヒラ半(二枚と半分)です。「今から実家に行き、ヒヌカンの灰を分けていただきます。」と伝えてください。

 

 

昼、実家のヒヌカン


実家に行く前に拝みに必要なお供え物を準備してください。「ビンシー(※)」があれば、そこにセットすると便利ですが、まだない場合には「仮ビンシー」として、盆に並べても問題ありません。
 

【 実家のヒヌカンのお供え物 】
 
① ビンシーに供えるセット … 花米・洗い米(十円玉三つでも良い)、とっくり二つと盃のお酒。
 
② お盆に供えるセット … ウチャヌク(※)三つ、果物の盛り合わせ(バナナとりんごとみかん)。(お菓子も供えることもあります。)

 
(※)ビンシーは沖縄で屋外での神様への拝みで持ち歩く御願道具入れです。詳しくは別記事「【沖縄の御願】屋外の拝みで用いる「ビンシー」とは」でお伝えしています♪
 
沖縄の御願では定番のお供え物です。配置の仕方は絵を参考にしてください。
ヒヌカンを新しく仕立てる☆迎え入れの拝み方とは
 

 

実家のヒヌカンへの拝み


実家のヒヌカンにお供え物をしたら、ヒラウコー(平線香=沖縄線香)をタヒラと半分(2枚と半分に割ったもの=日本線香なら12本と3本)拝して、このように拝みます。
 

【 実家での拝み方 】
 
① 「新しく新居を構えました。新しい場所のヒヌカンを和合してください。そして、これからも末永くお見守りくださり、栄えさせてください。ウートゥートゥー。」
 
② ウコールの灰をもらう工程です。灰は指でつまんで三回、これを新居のヒヌカンの灰と合わせます。
 
③ 最後に実家から「味噌(ミース)・塩(マース)」をもらってください。

 

 

夕方、再び新居で拝む


帰ってきたら、実家でもらってきたヒヌカンの灰を、新居の灰と合わせます
 

【 夕方、新居で灰を合わせるお供え物 】
 
① 基本のヒヌカンのお供え物(盛り塩・水・お酒・供え花
 
② 灰を合わせるお供え物 … シルカビ三組、ウチャヌク(※)三組、花米、洗い米(十円玉三つでも良い)、とっくりで一対のお酒に盃のお酒。

 

この②も、そのままビンシーを供えても大丈夫です。
 
(※)ウチャヌクは白餅を三段に積んだお供え物で、沖縄では餅粉を使ってお餅を作ります。スーパーなどでも販売しているので、コチラを利用しても良いかもしれません。(下記の写真をご参考ください♪)
ウチャヌク
 

 

夕方、実家の灰を合わせる御願


お供えを済ませたら、まず実家の灰を新居のヒヌカンの灰に入れます。そして一緒に、花米(精米)もヒヌカンのウコールに入れてください。
 
ヒラウコー(平線香=沖縄線香)をタヒラと半分(2枚と半分)を拝して、このように伝えます。
 

【 夕方、実家の灰を合わせる拝み 】
 
★ 「ただいま、実家よりヒヌカンをお迎えいたしました。
 
この家をお見守りくださる神様皆さまと一緒に、どうぞこの家をお守りくださり、栄えさせてくださいますよう、ミーマンティー ウタビミスーリー ウートゥートゥー」

 

ヒヌカンへ拝んだら、続いて味噌(ミース)と塩(マース)を、「これからこの家で新しい暮らしを始めますので、どうぞ宜しくお願いいたします。」と再び伝え、お供えをしたら、完了です!
 
 

 

いかがでしたでしょうか、今日はヒヌカンの灰を実家から分けてもらう場合の、拝み方を書いてみました。お供え物はビンシーにセットしてお盆に乗せ、そこにウチャヌクや果物を乗せてしまうと便利です。
 
周囲の環境や状況によって臨機応変に判断して構わないのですが、夕方にヒヌカンをお迎えする拝みでは、家のドアを開けておくこともあります。
 
ヒヌカンはお迎えしましたが、引っ越しなので土地神様産川(ガー)地元の火の神様がいればそこにも、ビンシーを持って挨拶廻りをすると、より安心して暮らすことができるのではないでしょうか。
 
 

まとめ

ヒヌカンの灰を引き継ぐ御願

・朝は実家に行くことを告げる
・実家では灰を三つまみ、味噌と塩をもらう
・帰ってヒヌカンの灰に合わせる
・拝みの後、味噌と塩もお供えする
・地元の神様達にも挨拶廻りをする



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