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沖縄、秋彼岸の拝み方☆2019年は9月20日~26日!

お彼岸

沖縄のお彼岸は、全国的な風習とは大きく違いますよね。門中や地域によってはお墓参りに行く家庭もありますが、多くが家のお仏壇にお供え物を供え、拝みを捧げるのではないでしょうか。

 

ただ、本州のようにお墓参りには行かずとも、沖縄でもお彼岸は大切な年中行事として残っており、お彼岸の入りには屋敷に感謝を捧げます。

 

また、春分・秋分の日から前後一週間の間には、お仏壇に御馳走をお供えする家庭も多いです。

 

2019年度の秋分の日は9月23日(月)ですので、2019年度、秋彼岸の入り日は9月20日(金)、秋彼岸明けは9月26日(木)と、もうすぐです!

 

そこで今回は、沖縄のお彼岸でのお供え物や拝み方、またお彼岸にまつわる考え方までお伝えしていきます。



 

沖縄、秋彼岸の拝み方☆
2019年は9月20日~26日!

 

沖縄で行う彼岸の御願、その始まり


カレンダー

そもそも、彼岸は春分の日と秋分の日を境にして、その前後一週間を指しています。彼岸の考え方は仏教によるもので、彼岸はあの世、対してこの世を「此岸」と言うのですが、沖縄の御願の世界とは少し違いますよね。

 

沖縄の彼岸は本州からやってきた風習なので、長い歴史のなかでも新しいものです。そのため沖縄でも最初はお墓参りに行っていたようですが、今ではすっかりなくなりました。

 

【 沖縄のお彼岸、考え方 】

 

★ では、沖縄での「彼岸」と「此岸」は何になるか?と考えれば、「グソー(あの世)」「イチミ(この世)」ではないでしょうか。

 

・ 本州では川を隔てて彼岸と此岸があるのですが、沖縄ではかつて風葬を行っていた山「グソー山」などの考え方があるので、「山」が近いかもしれません。

 

さらに沖縄のお彼岸で、お墓参りを行わない理由には、ひとつに①本州のように気軽にお墓参りをすることを良しとしないこと、もうひとつに、②お仏壇とお墓は繋がっている、とされることが考えられます。

 

沖縄の「春彼岸」と「秋彼岸」


彼岸

全国的にも春と秋にお彼岸があるように、沖縄でも春彼岸・秋彼岸があります。

 

日ごろは旧暦行事を中心とした沖縄では、新暦で進める本州の年中行事とは時期的に隔たりがあるものの、全国も沖縄もお彼岸に関しては、春分の日・秋分の日を中心とした一週間から成るために、この時期は変わりません

 

【 沖縄の春彼岸と秋彼岸 】

 

① 沖縄の春彼岸 … (本州と同じく)春分の日と前後3日間を加えた一週間が春彼岸です。沖縄では「二月彼岸(ニングァッチヒガン)」などとも言われてきました。

 

・ 一部の地域(集落)や家では、沖縄の春彼岸を「内廻り彼岸」と言い、主にお仏壇を中心にして拝みを捧げる彼岸祭としています。

 

② 沖縄の秋彼岸 … (本州と同じく)秋分の日と前後3日間を加えた一週間が秋彼岸です。沖縄では「八月彼岸(ハチグァッチヒガン)」とも言われてきました。

 

・ 一部の地域(集落)や家では、沖縄の秋彼岸を「外廻り彼岸」として、主にお墓参りを中心とした行事とするケースもあります。ただ、清明祭(シーミー)のような親族こぞっての大きなお墓参り行事ではありません

 

…一般的には沖縄ではお彼岸はお墓参り行事ではないのですが、この他にも、沖縄県最大の門中(※)とされる糸満市の「幸地腹門中」などでは、門中のそれぞれの代表(家長など)が数人だけ、お墓参りに行く様子も見受けます。

 

ただし、このケースでは家族の人数分のヒラウコー(沖縄線香)を大きなウコール(香炉)に放り込んで拝み、すぐに帰宅をしつつ、主には家でお供え物をして拝みを捧げるケースが多いです。

 

お墓参りに出る前にあらかじめ「これからお墓参りに行きます」と、お仏壇にご挨拶をしながら、お供え物を済ませ、家族は自宅で待機をして、代表(家長)が戻ってきたら、お仏壇を前に拝み、ウサンデー(お供え物を下げること)をしながら、共食をします。

 

※「門中」とは、沖縄ならではの親族の集まりで、「父方の血を引く」血族です。「門中墓」の風習があり、この集まりで大きなお墓を建ててきました。中国の風習の影響が強いです。

 

 

沖縄の「秋彼岸」と「屋敷の御願」


屋敷の御願

沖縄では秋彼岸の入り日(2019年は9月20日・金曜日)以降に「屋敷の御願(ヤシチヌウグァン)」を行う慣習を持つ地域が多いです。

 

【 沖縄のお彼岸、入り日以降の拝み 】

 

★ ビンシーと果物の盛り合わせ、「うちゃぬく」と呼ばれる三段の白餅を三飾り、シルカビとともにお盆に乗せて、屋敷を守る神々を回って感謝を伝えます。

 

・ 屋敷の御願では福徳が溢れる「黄金の屋敷」「銀の屋敷」にしてもらうよう祈り、また、いつも見守ってくださる感謝とともに、屋敷に住む家族の健やかなる健康と繁栄を願う言葉を捧げてください。

 

「シルカビ」とは白い半紙を八つ折りにして、手で丁寧に切り分けた紙なのですが、その他にも「ビンシー」など、分からない言葉もあるかもしれません。

 

☆沖縄でお彼岸に行う「屋敷の御願」については、別記事でもお伝えしています(*^_^*)

・ 「【沖縄の御願】マンションで行う、屋敷の拝み方

・ 「【沖縄の御願】旧暦2月8月12月に行う、屋敷の拝み方1

…ぜひ参考にしてください。  

 

沖縄のお彼岸(二月彼岸・八月彼岸)のお供え物


お彼岸

沖縄のお彼岸では、主には御馳走を準備してヒヌカン(火の神)と仏壇にお供えをし、ご先祖様を供養するのが慣わしです。

 

【 沖縄のお彼岸、「ご馳走」とお供え物 】

 

★ お供え物(ウサギムン)では、ヒヌカンにもお仏壇にも、揃って御馳走を取り分けた「ウチャワキ(お茶脇)」をお供えするので、「ウサンミ」をお餅重とおかず重の二重(カタシー)を準備してください。

 

・ ウサンミは沖縄では有名な重箱料理で、豚の三枚肉やかまぼこ、昆布巻きなど5品~9品を詰めます。ただし春の彼岸で重要なのはウチャワキなので、「お供えができれば十分」と言う家も多いです。

 

さらにお仏壇には、「ムイグァーシ」と呼ばれるお菓子の盛り合わせ盆、果物(バナナ・りんご・みかんなど)の盛り合わせ盆、さらに餡が入っていても良いので、お餅をお皿に並べてお供えをしてください。

 

 

沖縄のお彼岸での、拝み方


お仏壇

ヒヌカンと仏壇にお供え物(ウサギムン)の準備が出来たら、拝みに入ります。まずは①ヒヌカン、続いて②お仏壇へ感謝の拝みを捧げてください。

 

以下がヒヌカンと仏壇への御願方法ですが、拝む前にヒヌカンなどの神様へは、ヒラウコーをタヒラと半分(二枚と半枚)、仏壇へはタヒラ(二枚)を拝してから、グイス(拝みの言葉)を唱えます。

 

【 沖縄のお彼岸での拝み方 】

 

★ ヒヌカンへは本日が沖縄の春(秋)のお彼岸であること、これから沖縄の春(秋)のお彼岸の拝みを捧げることを報告してください。続いて「家族みな、健やかに安らかに今後も過ごしていけるよう、どうぞお見守りください。」と拝みます。

 

・ 続いて仏壇へ移り、「今年も家族みな健やかに穏やかに、クァウマガヌチャー サカイハンジョウシミティ ウタビミソーリー ウートゥートゥー」と祈ってください。

 

「クァウマガヌチャー サカイハンジョウシミティー ウタビミソーリー」の意味合いは、「子孫みなが繁栄いたしますように」です。「ウートゥートゥー」は、沖縄定番のグイス(祝詞)で、「なーむー」のようなものですね♪

ヒヌカンと仏壇へ拝み終えたら、専用のアルミボールで用意していた「ウチカビ」を焚き、天へウチカビを捧げたらお酒を掛けて火を消します。ここまで終えたら「ウサンデー」として、御馳走を皆で賑やかにいただいてください。

 

 

 

  いかがでしたでしょうか、今回は本州では大切なお墓参り行事とは違う、沖縄のお彼岸のお供え物(ウサギムン)や御願方法をお伝えしました。

 

沖縄ではお墓参り行事と言えば、季節的には前後にあります清明祭(シーミー)、もしくは十六日(ジュウルクニチー)なので、沖縄では「お彼岸」と言っても大掛かりではありません

 

ちなみに最後に焚く「ウチカビ」は沖縄の方々であれば馴染みの深い、「あの世のお金」ですが、その枚数は家々によって割と自由に焚かれています。

 

ただ基本的には家の主がウチカビ5枚、残りの家に住む方々が1人3枚を焚くことが基本です。

 

こちらも沖縄のお彼岸では、一般的にお酒でウチカビを消しますが、家によってはお酒の他に、天(=ウティン)でもいただけるようにと、ウサンミを入れる家庭もあります。

 

 

まとめ

沖縄の春のお彼岸の拝み方

・ヒヌカンと仏壇へ拝み供養する
・ウサンミを用意し、小皿に取り分けて供える
・仏壇へはモチ(餡入りでも可)も供える
・お飾りとして果物の盛り合わせ、ムイグァーシ
・ヒヌカン→仏壇の順番で拝む
・終えたらウチカビを焚いて酒で消す
・儀礼を終えたらウサンミを皆でいただく

 



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