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沖縄の「チーイリチャー」☆お膳料理に役立つレシピ

沖縄の「チーイリチャー」☆お膳料理に役立つレシピ
沖縄の「チーイリチャー」は、ウフスーコー(二十五年忌・三十三年忌)などで、お仏壇にお供えするお膳料理で出される、御願料理です。

 

本州の方々からは驚かれるこの豚肉料理「チーイリチャー」(ヤギのチーイリチャーもあります。)ですが、貧血の予防などに用いられた滋養強壮の料理でもあり、豚を隅から隅まで大切にいただくための料理でもあります。

 

沖縄では中部を中心に、御願行事やニンチスーコー(年忌焼香=法要)などで用いられてきました。

 

そこで今日は、ウフスーコーでは欠かせない沖縄の「チーイリチャー(血イリチー)」のレシピを、豆知識と共にお伝えします。

 



 

沖縄の「血イリチー」☆
お膳料理に役立つレシピ

 

そもそも、「血イリチー」とは


沖縄の「チーイリチャー」とは「血イリチー」などとも呼ばれる、沖縄に残る伝統料理で、主に御願行事やウフスーコー(二十五年忌・三十三年忌)のお膳料理として出されます。

 

【 沖縄の「血イリチー(チーイリチャー)」とは 】

 

☆ 茹でた豚肉を細切りにして、他の具材と合わせて、豚の血と共に炒めた琉球料理です。驚く方も多いですが、いざ食べてみると美味しくいただけます。(日常のメニューではヤギのチーイリチャーもあります。)

 

・ ただ、沖縄でも日常でいただく家はすっかり少なくなりました。ただ、チーイリチャーがいただけるお店は今でも多く見受けられます。

 

この沖縄のチーイリチャーが現代まで受け継がれてきたのには、暑い沖縄で体を冷やす食べ物が好まれるなか、体を適度に温める滋養強壮効果があったからではないででしょうか。

 

栄養が詰まっている豚の血と共に炒めていますから、下記のような栄養成分がたっぶり入っており、特に貧血になりやすい女性には増血作用が期待できて、おすすめの料理です。

 

【 沖縄の血イリチー(チーイリチャー)、栄養成分 】

 

・ 鉄分
・ 亜鉛
・ タンパク質
・ 銅

 

…などなど。

 

今、沖縄のチーイリチャーがいただけるお店では、金武町の「久松食堂」が有名です。チーズを掛けていただく食べ方も人気があります。

 

 

家庭で作る、沖縄の血イリチー(チーイリチャー)


久松食堂のチーイリチャーも美味しく人気がありますが、御願行事やウフスーコー(法事)の料理であれば、自分達で作れてしまえば便利です。

 

そこで、沖縄のチーイリチャーの材料はコチラにお伝えしています。材料は分かりやすいよう、事項に続くレシピの順番で並べました。

 

【 沖縄の血イリチー(チーイリチャー)、材料(2名~3名) 】

 


・ 茹でた豚の三枚肉(細切り) 100g
・ サラダ油 少々
・ お酒(泡盛など) 小さじ1
・ 砂糖 少々
・ 醤油 小さじ2

 


・ 切り干し大根
・ 豚の血 150g
・ 味噌 大さじ1

 


・ サラダ油
・ かまぼこ
・ もやし
・ 人参(シリシリーにしたもの)

 


・ 塩 少々
・ 豚の茹で汁 適量
・ 白だし 適量

 


・ わけぎ

 

…沖縄のチーイリチャーは、御願で作る家庭料理なので、材料は適量です。①は三枚肉を炒めながら味を見て調整し、④も調理過程で煮汁の量を見ながら調整すれば、問題ありません。

 

お供え物としてだけではなく、家族で美味しくいただきたいのであれば、チーズや沖縄そばを準備しておくのもおすすめです。(使い方は後ほどお伝えします。)

 

 

いよいよ!沖縄の血イリチー(チーイリチャー)の作り方


いよいよ、沖縄のチーイリチャーを作っていきます。…とその前に、「豚の血」ですが、沖縄では肉屋さんで冷凍で販売していることが多いですが、予め予約をすることで、確実に調達できるので安心です。

 

【 沖縄の血イリチー(チーイリチャー)レシピ 】

 

① 豚の三枚肉を茹でたら、茹で汁は適量取っておき、細切りに揃えます。(チンジャオロースのようなイメージで千切りにしてください。)

 

・ フライパンにサラダ油を熱し、三枚肉の細切りを炒めながら、お酒と砂糖、醤油で味を見て行きます。ちょっとくらい濃いめの方が人気です。

 

② 切り干し大根は戻して、豚の三枚肉と同じように切り揃えてください。豚の血はボウルに入れておきます。

 

・ ボウルに入れた豚の血に味噌を溶かし入れます。豚の血は熱くないので漉し器や泡立て器、ミキサーなどで溶かすと滑らかです。そこへ戻して細く切り揃えた切り干し大根をよく和えます。

 

③ 再びフライパンでサラダ油を熱し、そこに②のボウルの中身を入れ、炒め煮をしていきます。

 

・ ここに他の具材(三枚肉の細切り、かまぼこの細切り、人参のシリシリー、もやし)を投入してください。

 

④ そのまま煮詰めながら、汁の量を見て茹で豚の煮汁を適量入れ、さらに味を見ながら白だしや塩で調整します。

 

⑤ 汁が程よく少なくなり煮詰まったら、お皿に取り分け、最後にわけぎを入れて完成です!

 

 

チーズや沖縄そばの応用レシピ


これは近代の沖縄のチーイリチャーの楽しみ方なのですが、お供え物をウサンデーして、家族でいただきたい時には、お試しください。

 

チーズはピザなどに使用するパラパラのチーズを用意します。

 

【 沖縄の血イリチー(チーイリチャー)、応用レシピ 】

 

① 沖縄そばを茹でてフライパンに掛け、出来上がった沖縄のチーイリチャーを、軽く混ぜ炒めます。

 

② お皿に盛りつけ、チーズをたっぷり掛けてください。

 

…チーズも一緒に混ぜ合わせるようにして、スパゲッティーのようにいただきます。意外と美味しいですよ!

 

 

いかがでしたでしょうか、今日は御願行事やウフスーコーのお供え物で登場する、沖縄の「チーイリチャー」の作り方をお伝えしました。

 

「豚の血」と言うことで最初はギョッとする方も多いですが、いざ食べてみると意外にも美味しく、さらに滋養強壮に効果を発揮してくれる、頼れる料理です。お酒のおつまみとしても、好まれます。

 

沖縄では「中身汁」や「ミミガー」など、豚一頭を隅から隅まで、大切に食べる文化がありますが、これもそのひとつ、と言えるのではないでしょうか。

 

今では本州式の「周忌法要」を執り行う家も多くなりましたが、最後の三十三年忌の「ウワイスーコー」などは、沖縄のチーイリチャーをお膳料理に供えてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

まとめ

血イリチー(チーイリチャー)の作り方

・増血作用と滋養強壮に役立つ料理
・ウフスーコーや御願行事で供える料理
・豚の三枚肉と豚の血、その他具材を用意する
・肉の味付け後、豚の血で炒め煮
・沖縄そばに絡め、チーズをたっぷり掛けても美味しい



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