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沖縄ウフスーコー(大焼香)☆二十五年忌からのお供え物

沖縄ウフスーコー(大焼香)☆二十五年忌からのお供え物
沖縄の「ウフスーコー」「二十五年忌・三十三年忌」、本州で云うところの「二十五周忌・三十三周忌」の法要です。

 

前の十三年忌とはお供え物が違うのですが、何度も行うことも少ない沖縄のウフスーコー、何が違うのか…、知らない方が多いです。

 

それでも、施主となれば慣習に倣った沖縄のウフスーコーの準備をしたいですよね。そこで今日は、二十五年忌・三十三年忌、沖縄のウフスーコーで準備する、お供え物をお伝えします。

 

沖縄ワカスーコー(若焼香)☆十三年忌までのお供え物」も併せて参考にしてください。

 



 

沖縄ウフスーコー(大焼香)☆
二十五年忌からのお供え物

 

墓前でのお供え物


十三年忌までは追善供養の意味合いが強い一方、二十五年忌からの沖縄のウフスーコーではお祝いの意味合いがある点が多いな違いです。そのため、お供え物はお祝いのお供え物になります。

 

沖縄ではウフスーコー当日の朝、お墓参りに行き、故人にスーコーの案内を掛けますが、その時のお供え物です。

 

【 沖縄のウフスーコー、墓前のお供え物 】

 

・ 供え花
・ ミジトゥ(水)
・ ウサキ(お酒)
・ ウチャトゥ(お茶)
・ ウチカビ(あの世のお金)
・ ヒラウコー(平線香=沖縄線香)
・ ウチャワキ(お茶脇=おかず)

 

…以上が二十五年忌、三十三年忌の沖縄のウフスーコーの、墓前でのお供え物です。

 

またウチカビの枚数ですが、中心で拝む家長は年忌の数だけ燃やします。そのため二十五年忌では二十五枚、三十三年忌では三十三枚…、集まった親族は一人に付き三枚を目安にしてください。

 

 

仏前にお供えするもの


お墓参りから帰ったら、続いて仏前で拝みます。この時のお供え物はコチラです。

 

【 沖縄のウフスーコー、仏前のお供え物 】

 

① ウサンミ(御三味)のジューバク(重箱) … もち重とおかず重を二段ずつ、チュクン(四段)を用意します。

 

※ この時、お祝いになるのでかまぼこは赤かまぼこ、昆布は結び昆布、お祝いに適したターンム料理などを詰め、豚肉は皮が下です。

 

② お膳料理 … お膳に、ご飯・おかず(精進料理)・汁物・ウサチ(酢の物)・さしみ・血イリチーの六品を準備してください。

 

※ さしみはミミガーなどが多いです。またご飯ですが、最後のスーコーとなる三十三年忌では、白ご飯が赤飯に変わります。

 

③ ムイグァーシ(お菓子)の盛り合わせ … 昔ながらの琉球菓子七種類を盛りますが、沖縄のウフスーコーでは、お祝いのピンク色のお菓子も入ります。

 

④ ダーグ … 「ダーグ」は「団子」、白い丸団子を七個盛りつけた小皿を一対(二皿)用意してください。 

 

⑤ ハーガー … ハーガーもお菓子です。「ミーフガーグァーシ」と「ヒーグァーシ」の二種類を合わせて七個、一対(二皿)で準備をします。

 

⑥ 果物の盛り合わせ … リンゴや島バナナ、みかんなどの果物を七個ほど盛り合わせたお盆を、一対で二つ用意し供えます。

 

⑥ ティンジン饅頭 … 那覇市首里など、一部地域では「ティンジン饅頭」と言って、赤い饅頭と羊羹を切り分けた小皿も供えます。

 

…以上が仏前のお供え物です。沖縄のお仏壇へのお供え物は、ほとんどが①左右対称の一対(二皿)、②七個を盛り付けるのが慣習です。

 

例えば、ハーガーやダーグ、果物の盛り合わせやムィグァーシの盛り合わせは、それぞれ左右対称に一対(二皿)を供えます。

 

また、ハーガーもダーグもムィグァーシも、盛り付ける数は一皿に付き七個…、果物の盛り合わせでも、七個を盛り付けることが多いです。

 

 

焼香客への振舞い料理


全国的にも沖縄でも、ニンチスーコー(周忌法要)に来てくださった焼香客(弔問客)へ振舞い料理をお出しします。

 

【 沖縄のウフスーコー、振舞い料理 】

 

☆ 基本的には仏前に供えるお膳料理と同じです。

 

・ 赤飯(お祝い用のご飯です。)
・ 汁物
・ ウサチ(酢の物)
・ 血イリチー
・ さしみ(ミミガーが多いです。)
・ 御三味のおかず

 

…の七品をお膳に乗せて振舞うのが、昔ながらの慣習です。けれども最近では仕出し料理や仕出し弁当を予め準備する家が多くなりました。

 

もっと昔になると、お仏壇からウサンデー(下げた料理を出すこと)するのが定番でしたが、お供え物とは別に準備をしています。

 

その他、大勢の沖縄のウフスーコーになると、オードブルにして取り分ける家も多くなったのではないでしょうか。

 

ちなみに「血イリチー」は煮豚を細切りにしたものに、豚の血を加えて味付けした料理です。

 

詳しくは「沖縄の「血イリチー」☆お膳料理に役立つレシピ」でお伝えしていますので、参考にしてください。

 

 

焼香客へのお土産


また、焼香客の方々には感謝を込めて、心ばかりのお土産をお出しするのが、昔ながらの慣習です。

 

【 沖縄のウフスーコー、焼香客へのお土産 】

 

☆ 仏前にお供えしているようなお菓子(ムィグァーシ)を、ひとつふたつ、赤い紙に包んで持ち帰ってもらいます。

 

・ 昔ながらの沖縄のウフスーコーでは、お供え物のムィグァーシを取り分けていましたが(ウサンデー)、今は最初から準備をして、帰り際にお渡しするケースが増えてきました。

 

昔は御馳走だった伝統菓子の「ムィグァーシ」ですが、今では子ども達にも好まれないことも多いため、現代に合ったお菓子のお土産を包む家もあります。現代の法事(スーコー)マナーに倣い、500円前後のお土産も準備する家が多いです。

 

【 沖縄のウフスーコー、お供え物に関する記事 】

 

・ 沖縄の「血イリチー」☆お膳料理に役立つレシピ

 

 

いかがでしたでしょうか、今日はお祝いの意味合いに変わる、沖縄のウフスーコーで供えるウサギムン(お供え物)をお伝えしました。

 

十三年忌までのニンチスーコーと大きく違う点は、カリー(お祝い)を念頭に準備をすることです。ですからお菓子やおかずにも「赤」が入ります

 

お赤飯もお祝いならではですが、二十五年忌については地域や家によってさまざまで、二十五年忌からお赤飯を供える家、三十三年忌のみお赤飯とする家があります。

 

お土産のお菓子も、本文中でも少し触れたように、500円~1000円の引き出物として、お茶やハンカチなど、お菓子以外のものをお渡しする家も増えてきました。家族で検討して進めてください。

 

 

まとめ

ウフスーコーでのお供え物

・お墓参りでのウチカビは年忌の数
・仏前のお供え物には「赤」が入る
・昆布は結び昆布など、お祝いの重
・精進料理には血イリチーやウサチを配膳
・焼香客へも振舞い料理を準備する
・お菓子を赤紙で包んでお土産にする



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