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【2026年6月】沖縄旧暦5月の旧暦行事は?日程・お供え物・グイスをわかりやすく解説

【2026年6月】沖縄旧暦5月の旧暦行事は?日程・お供え物・グイスをわかりやすく解説
◇沖縄の旧暦五月といえば、何といっても旧暦5月4日「ユッカヌヒー(四日の日)」のハーレー大会ですよね。
…沖縄各地の漁港が熱気に包まれるこの日は、海神様「リュウグウヌカミ(竜宮神)」への祈願祭として、今も受け継がれる旧暦行事です。
 

●2026年のユッカヌヒーは、新暦6月18日(木)。
…糸満ハーレーをはじめ、沖縄各地でローカルハーレー大会が一斉に開催されます。

 
そしてユッカヌヒーの翌日には子どもの健康を祈願する「グングァッチグニチ(五月五日)」、旧暦5月15日には琉球王朝から続く農耕儀礼「グングァッチウマチー(五月御祭)」と、旧暦五月は御願行事が続く月でもあります。
 
ハーレー大会の賑わいを楽しみながら、家庭ではヒヌカン(火の神)やお仏壇へ感謝と祈りを捧げる。そんな沖縄ならではの旧暦五月の過ごし方を、2026年の日程・お供え物・グイス(拝みの言葉)とあわせてご紹介します。
 


※本記事は、公益財団法人「沖縄県メモリアル整備協会」が作成しています。地域の習わしを大切に、それぞれの家らしい心のこもったご供養の一助となれば幸いです。(2026年5月1日更新)

 



 
 

沖縄旧暦五月の年中行事|2026年の日程一覧


沖縄旧暦五月の年中行事|2026年の日程一覧
沖縄では旧暦をベースに年中行事が進みます。旧暦五月は新暦の6月にあたることが多く、2026年は下記の日程です。
 
 

旧暦五月の新暦換算(2026年)

◇2026年、沖縄の旧暦五月は新暦6月15日(月)~7月14日(火)にあたります。
…旧暦五月のメイン行事は旧暦5月4日「ユッカヌヒー」ですが、その前後にも大切な御願行事が続きます。
 

<2026年・沖縄旧暦五月の年中行事>
●沖縄の旧暦行事
①ウミドゥミ(海留)・ヤマドゥミ(山留)
・旧暦4月16日〜4月27日
・2026年6月1日(月)〜6月12日(金)
 
②チィタチの拝み(一日の拝み)
・旧暦5月1日
・2026年6月15日(月)
 
③子どもハーレー大会(前夜祭)
・旧暦5月3日
・2026年6月17日(水)

 

④ユッカヌヒー(四日の日)・ハーレー大会
・旧暦5月4日
・2026年6月18日(木)

 

⑤グングァッチグニチ(五月五日)
・旧暦5月5日
・2026年6月19日(金)
 
⑥ジュウグニチの拝み(十五日の拝み)
・旧暦5月15日
・2026年6月29日(月)
 
⑦グングァッチウマチー(五月御祭)
・旧暦5月15日
・2026年6月29日(月)

 
旧暦五月は、海への祈りから家庭の御願まで、行事が続く月です。
それぞれの行事の意味やお供え物・拝み方を、以下でくわしくご紹介します。
 

物忌み期間「ウミドゥミ・ヤマドゥミ」とは

◇ハーレー大会が始まる前、旧暦4月16日~旧暦4月27日(2026年は6月1日~6月12日)にかけて、「ウミドゥミ(海留)・ヤマドゥミ(山留)」と呼ばれる物忌みの期間があります。
…海や川、山への立ち入りを慎む忌み行事で、ハーレー大会を無事に迎えるための準備期間とも言えます。
 
現代では意識している方も少なくなりましたが、伊是名島など一部の離島では今も見受けられる風習です。
 

<ウミドゥミ・ヤマドゥミの忌み事>
・御嶽(うたき)・ウガンジュ(拝所)へ行かない
・山林に入らない、木を伐採しない
・海や川に入らない

 
2026年は旧暦4月27日・新暦6月12日(金)に、糸満ハーレー大会の到来を告げる「ハーレー鉦(ハーリーガニ)」が、糸満市の高台「山巓毛(サンティンモー)」で打ち鳴らされます。
 
この音が物忌み期間の終わりの合図でもあり、糸満では古くから「ハーレー鉦が鳴ると梅雨が明ける」と言い伝えられてきました。
 

 
 

ユッカヌヒー(旧暦5月4日)|ハーレー大会と家庭の御願


ユッカヌヒー(旧暦5月4日)|ハーレー大会と家庭の御願
◇旧暦5月4日「ユッカヌヒー(四日の日)」は、沖縄各地の漁港が一年でもっとも熱気に包まれる日です。
…ハーレー大会の賑わいの一方で、家庭ではヒヌカン(火の神)とお仏壇へ感謝と祈りを捧げる、大切な御願行事でもあります。
 

ユッカヌヒーとは?海神様への祈願祭

◇ユッカヌヒーとは「四日の日」という意味で、旧暦5月4日に行われる海神祭です。
…沖縄各地の漁村・港で大漁や海の安全を祈願し、海神様「リュウグウヌカミ(竜宮神)」への奉納行事としてハーレー(ハーリー)大会が開催されます。
 
ハーレー大会では、サバニ(漁船)の乗組員が速さを競いますが、本来の目的は競争ではなく「海神様への安全祈願」です。
 

●御願バーレー(ウガンバーレー)
…そのためレースの前には「御願バーレー(ウガンバーレー)」と呼ばれる祈願のための儀礼的なハーレーが行われるのが習わしです。

 
また昔の沖縄では、ユッカヌヒーの当日に「玩具市(おもちゃ市)」が並びました。翌日の旧暦5月5日がこどもの日にあたるため、家族で海神様への祈願を行いながら、子ども達がおもちゃを楽しむ賑やかな2日間でもありました。
 


【スタッフひとこと】
ユッカヌヒーの朝、糸満の漁港近くを歩くと、どこからともなくハーレー鉦の音が聞こえてきます。
 
その音を聞くと、ああ今年も夏が来たなと感じる、沖縄らしい季節の合図です。

 

 
 

2026年のハーレー大会はいつ?各地の日程

◇2026年のユッカヌヒーは新暦6月18日(木)。沖縄各地でローカルハーレー大会が一斉に開催されます。
…なお那覇ハーリーはゴールデンウィークの観光イベントとして親しまれており、例年新暦5月3日~5日に開催されます。
 
一方、糸満ハーレーをはじめとするローカルハーレー大会は、旧暦の伝統行事そのままに旧暦5月4日に執り行われるのが特徴です。
 

<2026年・沖縄各地のハーレー大会日程>
 
①那覇ハーリー
・開催場所:那覇港新港埠頭
・2026年5月3日(日)~5月5日(火)
 
②糸満ハーレー
・開催場所:糸満漁港
・子どもハーレー大会:旧暦5月3日・2026年6月17日(水)
・本バーリー:旧暦5月4日・2026年6月18日(木)
 
③奥武島海神祭
・開催場所:奥武島海岸
・例年旧暦5月4日・2026年6月18日(木)
 
④港川ハーレー
・開催場所:港川漁港
・例年旧暦5月4日・2026年6月18日(木)
 
⑤石垣島ハーリー
・開催場所:石垣漁港ほか
・例年旧暦5月4日・2026年6月18日(木)
※開催未定
 
⑥久米島鳥島ハリュー舟大会
・開催場所:鳥島漁港ほか
・例年旧暦5月4日・2026年6月18日(木)
※開催未定
 
※2026年度の正式日程が発表され次第、順次更新します。お出かけの際は各主催団体へお問い合わせください。

 

 
 

家庭でのお供え物|ちんぴんとぽーぽー

◇ハーレー大会で地域が盛り上がるユッカヌヒーですが、家庭でもヒヌカン(火の神)とお仏壇へお供え物をして、一年の安全と家族の健康を祈願します。
…この日のお供え物として有名なのが、沖縄の郷土菓子「ちんぴん」と「ぽーぽー」です。
 
どちらも黒糖を使った昔ながらのおやつで、ユッカヌヒーには欠かせない行事食ですよね。現在は沖縄県内のスーパーでミックス粉が販売されていますので、手軽に作ることができますよ!
 

<ユッカヌヒーのお供え物>
 
①ヒヌカン(火の神)
[日ごろのお供え]
・お酒(ミキ)
・水(ミジトゥ)
・塩(マース)
・供え葉(チャーギやクロトンなど)
 
[ユッカヌヒーのお供え]
・ちんぴん・ぽーぽー
 
②お仏壇(トートーメー)
[日ごろのお供え]
・お酒(ミキ)
・お茶(ウチャトゥ)
・供え花(菊など)
 
[ユッカヌヒーのお供え]
・ちんぴん・ぽーぽー
※お箸を添える

 
ちんぴん・ぽーぽーはお皿に奇数個を盛り付けた後、お盆に乗せて出すと良いです。ヒヌカンへのちんぴん・ぽーぽーは、そのままお供えし、お仏壇にはお箸を添えてお供えします。
 


【スタッフひとこと】
ちんぴんとぽーぽーは、子どもの頃おばあちゃんが作ってくれた懐かしいおやつという方も多いのではないでしょうか。
 
ユッカヌヒーの朝、家族みんなで手作りするのもいい時間ですよね。

 

 
 

ヒヌカン・お仏壇への拝み方とグイス

◇お供え物の準備ができたら、ヒヌカン(火の神)→お仏壇(トートーメー)の順に拝みを捧げます。
…家長を中心に、家族で手を合わせて行いましょう。
 

<お線香を供える本数>
 
[ヒヌカンへのお線香]
●ジュウゴフンウコー(十五本御香)
・ヒラウコー(沖縄線香)なら…タヒラ半(2枚半)
・日本線香なら…15本、もしくは5本(簡易版)
 
[お仏壇へのお線香]
●ジュウニフンウコー(十二本御香)
・ヒラウコー(沖縄線香)なら…タヒラ(2枚)
・日本線香なら…12本、もしくは4本(簡易版)

 
沖縄ではヒラウコー(平御香)と呼ばれる沖縄線香を供えてきました。ヒヌカンへはタヒラ半(2枚と半分)を、お仏壇へはタヒラ(2枚)を供えます。
 
ただ、最近はお仏壇が現代の暮らしに合わせて小さくなったこともあり、日本線香を供える家庭も増えました。この場合は簡易版として、日本線香5本・4本と、少な目のお線香を供える家庭も多いです。
 

<ユッカヌヒーのグイス(拝みの言葉)>
 
「ウートートゥ、ヒヌカン(ウヤフジ)ガナシー、
(あな尊い、ヒヌカンの神様、)
 
本日は旧暦五月四日のユッカヌヒーでございます。
お蔭様で家族みな、無事に健康に過ごしております。
子ども達も元気に育ちました。
 
どうぞこれからも、家族みな、健やかに仲良く過ごせますよう、
ミーマンティ ウタビニスーリー、ウートートゥ
(見守っていてください、あな尊い)。 」

 
お仏壇(御先祖様)は拝みの際に、「ウヤフジガナシー(ご先祖様)」と伝えてから、進めます。最初にヒヌカンへ拝むことで、今日の日のウグァン(御願)が無事に済むよう、見守っていてくれるでしょう。
 
同じくご先祖様への感謝と、家族の健康・安全をお伝えしながら、手を合わせて拝みます。
 


【スタッフひとこと】
グイスは必ずしもこの通りでなくても大丈夫です。
 
大切なのは、日ごろの感謝と家族の健康への祈りを、自分の言葉でお伝えすること。方言が分からなくても、日本語で心を込めて拝めば届くでしょう。

 

【参照】
・一般社団法人糸満市観光協会|伝統行事の息づくまち

 
 

グングァッチグニチ(旧暦5月5日)|子どもの健康祈願


グングァッチグニチ(旧暦5月5日)|子どもの健康祈願
◇ハーレー大会の翌日、旧暦5月5日は「グングァッチグニチ(五月五日)」です。
2026年の新暦は6月19日(金)にあたります。
 
新暦の子どもの日(5月5日)と同じく、子どもや家族の健康を祈願する日ですが、沖縄では邪気払いの意味合いも強い、大切な旧暦行事です。
 

グングァッチグニチとは?沖縄の子どもの日

◇グングァッチグニチとは「五月五日」という意味で、旧暦5月5日に行われる家庭の御願行事です。
…本州の端午の節句(子どもの日)にあたりますが、沖縄では子どもの健やかな成長を願うだけでなく、家族全員の病気や災いとなる邪気を払う日としても大切にされてきました。
 

●昔の沖縄では、玩具市(おもちゃ市)が並びました。
…ユッカヌヒー(旧暦5月4日)からグングァッチグニチ(旧暦5月5日)にかけての2日間、ハーレー大会の出店に玩具市(おもちゃ市)が並び、子ども達が楽しみにしていた賑やかな連日でした。

 


【スタッフひとこと】
現代では旧暦子どもの日を意識する家庭も少なくなりましたよね。
 
ただ、旧暦5月5日にあまがしをお供えして家族の健康を祈る習慣は、今もお祖母さんの世代を中心に大切にされています。

 

お供え物「あまがし」と菖蒲の葉の意味

◇グングァッチグニチのお供え物として欠かせないのが「あまがし」です。
金時豆や押し麦を砂糖で煮た沖縄ぜんざいで、かき氷にかけていただくこともある、沖縄では今も愛されるおやつです。
 

●あまがしが邪気払いのお供え物とされる理由は、小豆(金時豆)の赤い色にあります。
…赤は古くから邪気を払う色とされており、沖縄に限らず日本各地の行事食に小豆が用いられるのも同じ理由からです。

 
そしてお仏壇へのお供えには、あまがしとともに「菖蒲(しょうぶ)の葉」をお匙に見立てて添えるのが習わしです。菖蒲もまた、その強い香りが邪気を祓うとされてきた植物で、端午の節句に菖蒲湯に入る風習と同じ意味合いがあります。
 

<グングァッチグニチのお供え物>
 
①ヒヌカン(火の神)
[日ごろのお供え]
・お酒(ミキ)
・水(ミジトゥ)
・塩(マース)
・供え葉(チャーギやクロトンなど)
 
[グングァッチグニチのお供え]
・あまがしのみ
 
②お仏壇(トートーメー)
[日ごろのお供え]
・お酒(ミキ)
・お茶(ウチャトゥ)
・供え花(菊など)
 
[グングァッチグニチのお供え]
・あまがし
※お匙に見立てて添える

 
現代では沖縄県内のスーパーであまがしの缶詰めが手軽に手に入ります。富士家さんのぜんざいなどをお供えするのもおすすめです!
 


【スタッフひとこと】
あまがしは夏の暑い日にかき氷にかけていただくと格別においしいですよね。
 
お供えのあとは、家族みんなでいただきましょう♪

 

[あまがし、ちんぴん・ぽーぽーのおやつレシピ]
チンピンやポーポーを手作り☆沖縄の定番おやつレシピ

 
 

拝み方とグイス

お供え物の準備ができたら、ユッカヌヒーと同じく、ヒヌカン(火の神)→お仏壇(トートーメー)の順に拝みを捧げます。
 

<お線香を供える本数>
 
[ヒヌカンへのお線香]
●ジュウゴフンウコー(十五本御香)
・ヒラウコー(沖縄線香)なら…タヒラ半(2枚半)
・日本線香なら…15本、もしくは5本(簡易版)
 
[お仏壇へのお線香]
●ジュウニフンウコー(十二本御香)
・ヒラウコー(沖縄線香)なら…タヒラ(2枚)
・日本線香なら…12本、もしくは4本(簡易版)

 

<グングァッチグニチのグイス(拝みの言葉)>
 
「ウートートゥ、ヒヌカン(ウヤフジ)ガナシー、
(あなと尊い、ヒヌカン(ご先祖)様)
 
本日は旧暦五月五日、グングァッチグニチでございます。
 
今後とも家族の病気、災いとなる邪気を追い払い、
家族みな健やかでありますように。
 
ミーマンティ ウタビニスーリー ウートートゥ
(見守っていてください あな尊い)。」

 
ユッカヌヒーと同じく、お仏壇へは「ウヤフジガナシー(ご先祖様)」へ拝みます。同じくご先祖様へ、家族の健康と邪気払いへの祈りをお伝えしながら、手を合わせて拝みましょう!
 


【スタッフひとこと】
沖縄の言葉で「グイス(御願詞)」とは、拝み言葉のことです。
 
難しく考えず、神様やご先祖様への日ごろの感謝と、家族の健康への願いを素直にお伝えするようにしてみては、いかがでしょうか(^^)

 

[グングァチグニチの拝みについて、より詳しく]
【沖縄の御願】旧暦五月五日、グングァッチグニチの拝み

 

【参照】
・科学研究費助成事業データベース|近現代沖縄における新旧暦の位相に関する科学社会史的研究

 
 

グングァッチウマチー(旧暦5月15日)|稲穂祭の御願


グングァッチウマチー(旧暦5月15日)|稲穂祭の御願
◇旧暦5月15日は「グングァッチウマチー(五月御祭)」です。
2026年の新暦は6月29日(月)にあたり、同日のジュウグニチの拝みと重なります。
 
琉球王朝の時代から続く農耕儀礼で、現代では集落行事としてだけでなく、家庭での収入安泰・家計繁栄の祈願としても受け継がれています。
 

ウマチーとは?琉球王朝から続く農耕儀礼

◇ウマチーとは「御祭」と書き、琉球王朝時代から続く農耕儀礼のひとつです。
…旧暦2月から6月にかけて、麦と稲の豊作を祈願する「祈願祭」と、収穫に感謝して翌年の豊作を祈る「収穫祭」の計4回が行われてきました。
 

<ウマチーの年間スケジュール>
 
●旧暦2月15日
・ニングァチウマチー(二月御祭)
・麦の祈願祭
 
●旧暦3月15日
・サングァチウマチー(三月御祭)
・麦の収穫祭
 
●旧暦5月15日
・グングァチウマチー(五月御祭)
・稲の祈願祭
※今回はここ!
 
●旧暦6月15日
・ルクグァチウマチー(六月御祭)
・稲の収穫祭

 
琉球王朝時代には、王朝に仕える神女「ノロ」が白装束に身を包み、馬で沖縄の御嶽(うたき)を巡拝する、国をあげての重要な儀礼でした。
 
現代ではそのような形はほぼ見られなくなりましたが、離島や地方を中心に、集落の拝所での御願や、門中・宗家での儀礼として今も残っている地域があります。
 
また、ウマチーに合わせて大綱引きや角力(相撲)大会を催す地域も多く、宮古島・久米島など八重山諸島では今も一大行事として、出身者が帰省して盛大に行う地域があります。
 


【スタッフひとこと】
ウマチーは農耕儀礼として始まりましたが、現代では農家でなくても「家族の食べる運(クゥエーブン)」や収入の安泰を祈願する家庭行事として受け継がれています。
 
近所のウガンジュ(拝所)へ手を合わせに出かけてみてはいかがでしょうか。

 

 
 

集落・宗家(ムートゥーヤー)でのお供え物

ウマチーのお供え物は、集落のウガンジュ(拝所)と、門中の宗家「ムートゥーヤー」の神棚への2か所が伝統的な形です。
 

<集落のウガンジュ(拝所)へのお供え物>
・稲の穂(ある場合)
・神酒(ミキ・神酒)
・花米(ハナグミ)
 
[お線香]
●ジュウゴフンウコー(十五本御香)
・ヒラウコー(沖縄線香)なら…タヒラ半(2枚半)
・日本線香なら…15本、もしくは5本(簡易版)
 
<ムートゥーヤー(宗家)の神棚へのお供え物>
・神酒(ミキ・神酒)
・花米(ハナグミ)
・果物の盛り合わせ
 
[お線香]
●ジュウニフンウコー(十二本御香)
・ヒラウコー(沖縄線香)なら…タヒラ(2枚)
・日本線香なら…12本、もしくは4本(簡易版)

 
●ここでいう「神酒(ミキ)」とは、沖縄では「神酒」と書いて「ミキ」と読みます。
…もともとは新米を口に含み咬んでから発酵させる「口咬み酒」でしたが、現代では入手しやすいヤクルトや乳酸菌飲料、ヨーグルトをお供えする家庭も多く見受けます。習わしも暮らしに合わせて緩やかに変化しています。
 
また「花米(ハナグミ)」とはお供え用のお米のことで、沖縄の言葉でお供え物全般を「ウサギムン」、果物を「ナイムン」と呼ぶ地域もあります。
 


【スタッフひとこと】
ミキは本来、神女が丁寧に作る特別なお酒でした。
 
現代ではヤクルトで代用する方も多いですが、大切なのは心を込めてお供えすること。形よりも気持ちが大事だと、お祖母さんたちはよく言います。

 
※沖縄の拝み事「ウグァン(御願)」で供えるお米について、詳しくは下記コラムをご参照ください。
 

[沖縄で供えるお米について詳しく]
【沖縄の御願】屋外の拝みで用いる「ビンシー」とは

 

 
 

宮古・八重山のシツ祭り・アイスクマ

◇旧暦五月のウマチーは、沖縄本島だけでなく離島でも行われます。
…地域によって名称や儀礼の方法が少しずつ異なるのが特徴です。
 

①宮古地方の「シツ祭り」
…宮古地方ではウマチーに相当する儀礼を「シツ祭り」と呼びます。
お供え物は初粟(はつあわ)のおにぎりで、聖地の建物にこのおにぎりを供え、「ワカミジ(若水)」と呼ばれる井戸の新鮮な水を汲む習わしがあります。
 
②八重山諸島の「アイスクマ」
…八重山諸島ではウマチーに相当する儀礼を「アイスクマ」と呼びます。
集落ごとの行事がメインで、カミンチュ(神人)が御嶽を訪れ、稲の初穂を供えるのが習わしです。家庭では新米をお供えします。

 


【スタッフひとこと】
同じ沖縄でも、本島・宮古・八重山でそれぞれ名前も作法も違う。それが沖縄の旧暦行事の奥深さですよね。
 
離島出身の方は、ご自身の地域の呼び方や作法を大切にされてください。

 

 
 

旧暦五月の毎月の拝み|チィタチ・ジュウグニチ


下天の拝みとは|旧暦1月4日に行うヒヌカンのお迎え
◇沖縄でヒヌカンを祀る家庭では、毎月旧暦1日・15日に「チィタチ(一日)の拝み」と「ジュウグニチ(十五日)の拝み」があります。
…2026年の旧暦五月は、チィタチが新暦6月15日(月)、ジュウグニチが新暦6月29日(月)にあたります。
 

●チィタチは月はじめに、新しい月を迎えた感謝と家族の健康・安全をヒヌカン(火の神)と御先祖様にご報告する拝みです。
…旧暦五月であれば「今月はユッカヌヒーがございます」とひと言添えるのも良いでしょう。
 
●ジュウグニチは月なかばの拝みで、旧暦五月はグングァッチウマチーと同日にあたります。
…ウマチーのお供え物(神酒・花米・果物など)もあわせて丁寧に準備し、まとめて御願を行いましょう。

 
どちらもヒヌカン(火の神)→お仏壇(トートーメー)の順に拝みます。お供え物やヒラウコー(沖縄線香)の本数など、毎月の拝み方の詳細は下記コラムをご参照ください。
 

 

 
 

まとめ|2026年沖縄旧暦五月の御願カレンダー


まとめ|2026年沖縄旧暦五月の御願カレンダー
◇今回は、旧暦五月に行われる沖縄の御願行事についてご紹介しました。
…ハーレー大会で沖縄中が盛り上がるユッカヌヒーから、家庭でひっそりと手を合わせるチィタチの拝みまで、旧暦五月は海への祈りと家族への祈りが重なる、沖縄らしい一か月です。
 
都心部を中心に、旧暦行事を行う家庭は少なくなりましたが、形を変えながらも受け継がれてきた沖縄の御願の風習。まずはヒヌカンとお仏壇に手を合わせるところから、はじめてみてはいかがでしょうか。
 

<2026年・沖縄旧暦五月の御願行事まとめ>
 
①ウミドゥミ(海留)・ヤマドゥミ(山留)
・旧暦4月16日~4月27日
・2026年6月1日(月)~6月12日(金)
 
②チィタチの拝み(一日の拝み)
・旧暦5月1日
・2026年6月15日(月)
 
③子どもハーレー大会(前夜祭)
・旧暦5月3日
・2026年6月17日(水)
 
④ユッカヌヒー(四日の日)・ハーレー大会
・旧暦5月4日
・2026年6月18日(木)
 
⑤グングァッチグニチ(五月五日)
・旧暦5月5日
・2026年6月19日(金)
 
⑥ジュウグニチの拝み(十五日の拝み)
・旧暦5月15日
・2026年6月29日(月)
 
⑦グングァッチウマチー(五月御祭)
・旧暦5月15日
・2026年6月29日(月)

 


【監修者:東恩納 寛寿(ひがしおんな ひろひさ)】
公益財団法人 沖縄県メモリアル整備協会 終活支援部長
 
●経歴
19XX年、沖縄県名護市出身。
米国・南ユタ大学コミュニケーション学部卒業。
県内大手建設会社勤務を経て、2007年に公益財団法人 沖縄県メモリアル整備協会に入社。長年、お墓の企画提案や販売業務の第一線に従事し、中城メモリアルパーク所長を歴任。現在は終活支援部長として、沖縄の供養文化と現代のニーズを繋ぐ活動に注力している。
 
●資格・活動
・終活カウンセラー1級(沖縄県初取得者)
一般社団法人 全国空き家アドバイザー協議会 沖縄県名護支部 幹事
 
●実績
県内各自治体、社会福祉協議会、医療法人、老人ホーム等での出張セミナーや講演を累計500回以上実施。沖縄タイムス等のメディア寄稿を通じ、相続や空き家問題、墓じまいに関する啓発活動を行っている。

 
 

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