お悔やみの言葉で失敗しない。状況別5つの文例
お悔やみの言葉はシーンがシーンだけに、「何を話して良いのか…」と心配になりますよね。
…かと言って定番の言葉だけでは、お悔やみの気持ちが伝わらない気もして、後々まで考える方も少なくありません。
「何か特別な言葉を…。」と思う気持ちもありますが、まずはマナーを知らないがために、知らずに失礼な言葉を掛けることは避けたいところです。
そこで今日は、迷いやすい葬儀の席でのお悔やみの言葉、故人が亡くなった状況によって違う、いくつかの文例をお伝えします。
お悔やみの言葉で失敗しない。
状況別5つの文例
故人や遺族との関係性が薄い場合
故人が仕事関係の方で、あまり深いお付き合いがなかった時などは、失礼のないよう、定番のお悔やみの言葉を伝える方が安心です。
お悔やみの言葉は言葉少なに…、葬儀の席では長話は厳禁ですので、基本的な言葉を、心を込めてお伝えすれば問題はありません。
【 定番のお悔やみの言葉 】
① 「この度は、まことに御愁傷様でございます。」
② 「心からのお悔やみを申し上げます。」
…などですが、「忌み言葉」と避けられる重ね言葉、負の言葉は避けてください。
「忌み言葉」は、例えば苦しい・浮かばれない・辛いなど、「重ね言葉」は、たびたび・再三などです。
深い弔いの気持ちは、話す時の声や態度、お焼香時の丁寧なふるまいなどで表現すれば、ご遺族にも気持ちは伝わります。
故人が突然亡くなった場合
最初にお悔やみの言葉をお伝えするのは受付…、遺族が受け付けていることは少なく、知人友人や葬儀社スタッフの場合もあります。
ただ、それでもきちんとお香典を渡しながらお悔やみの言葉を伝えるのがマナーです。
その上で、ご遺族に何らかのお悔やみの言葉を伝えたい場合には、前項の定番のお悔やみの後に、一言二言…、それでも言葉少なに伝えます。
この時、その時々の状況に合わせた一言を添えるのがお悔やみの言葉での心遣いです。
【 突然亡くなった時の、お悔やみの言葉 】
① 「この度は突然のことで言葉もありません。」
② 「この度は突然のお知らせで、いまだに信じられません。」
③ 「ご遺族の気持ちを思うとお慰めの言葉もありませんが、どうかお力落としのございませんように…。」
などの言葉を、ご遺族が忙しくはしていないか、周囲の様子を判断しながら長さも調整してお伝えしてください。
突然のことに驚き、残念な想いをしていることを伝えた後、ご遺族に慰めの言葉を掛ける流れが自然で伝わりやすいです。
闘病の末に亡くなった場合
故人が闘病中にもお見舞いなどに行っていた仲であれば、基本のお悔やみの言葉の後に、「回復を最後まで信じていた」ニュアンスの言葉をお掛けすることが、ご遺族の心に寄り添います。
【 闘病の末に亡くなった時の、お悔やみの言葉 】
① 「先日のお見舞いの折りには元気な様子を拝見し、ご回復を信じておりました。残念でなりません。」
② 「まだまだ、頑張っていただきたかったのに…。」
③ 「ご入院なさっていたと伺っていましたが、さぞお力落としのことと存じます。」
…などなど。
故人の死を残念に思っていること、ご遺族への気遣いの言葉をお伝えしますが、闘病中の話などをすると、ご遺族の悲しみを深めかねません。
何度もお伝えしますが、葬儀の席では「言葉少なに…」、そして病気の内容や死因などを尋ねたり話したりすることは、くれぐれも避けてください。
パートナーを亡くしたご遺族へ
どんなに高齢になっても、長年連れ添った配偶者を失うことは、心の負担は大きいもの…、だからこそ「何をお伝えすれば良いのか…。」と、迷ってしまいます。
【 配偶者を亡くしたご遺族への、お悔やみの言葉 】
① 「旦那様(奥様)のお気持ちを想うと、お慰めの言葉も見つかりませんが、どうぞお力を強くお持ちになってくださいませ。」
② 「旦那様(奥様)とのお別れは、どれだけお辛かったことかと存じます。どうぞお心を強く、お子様のためにもご自愛ください。」
…などなどがあります。
子どもを亡くしたご遺族へ
パートナーと同じく、どのようにお声を掛けて良いのか…、迷うことが多い葬儀が、お子様を亡くしたご遺族へのお悔やみの言葉です。
子どもに先立たれるショックは大きなもの…、子どもの同級生などでご遺族がお子様の参列を望んでいるなど、特別な場合を除いては、お子様連れの参列は控えてください。
【 お子様を亡くしたご遺族への、お悔やみの言葉 】
① 「この度はまことに御愁傷様です。ご両親様に関しては、どんなにか無念なことかと存じます。」
② 「この度はあまりのことに、ご両親のお気持ちを想うと、掛ける言葉も見つかりません。どうぞお気を強くお持ちください。」
…などなどがお悔やみの例文です。
…ただ、グリーフケアとして考えると、ご両親と近しい関係性であれば「私に何かできることがあれば、いつでも声を掛けてね。」と言う、寄り添う言葉が良いかもしれません。
いかがでしたでしょうか、今日は「どのような言葉を掛けたら良いのか…。」と、迷いやすい、お悔やみの言葉の例文をお伝えしました。
ただ、コチラはあくまでも一般的に失礼にならないお悔やみの言葉です。
ですから、最後の項の「声を掛けてね。」の一言のように、基本的な例文を軸にして、自分なりの言葉を少し添えると、より気持ちが伝わるのではないでしょうか。
大切な家族を亡くした時の喪失感は計り知れません。そしてそれは、当事者でなければ分かりませんが、理解しようとすることが、寄り添うことにも繋がります。
まとめ
状況で違う、お悔やみの言葉
・「まことに御愁傷様でございます。」
・「突然のことで言葉もありません。」
・「ご回復を信じておりました。」
・「お慰めの言葉も見つかりません。」
・「どんなにか無念なことかと存じます。」
・「力になれることがあれば、声を掛けてね。」