納骨式の気になる費用。準備したい6つの項目
納骨は大切な故人が亡くなってから、多くの遺族が気に掛かる事項ですよね。納骨式に必要なコストはもちろん、新しくお墓を立てて故人の魂を入れる際には、なかなか大きな「お墓」と言う買い物もしなければなりません。
それだけの大きなものですから、実は納骨自体に「絶対に終えなければならない」期限が設けられていません。葬儀や法要で何かと出費が重なる施主としては、いつでも納骨ができる(お墓を建てられる)ことは在り難いもの。
ただ反対に期限がないだけに切羽詰るものもなく、ついつい先延ばしにしがちな納骨の儀式。できれば事前に納骨に必要な、具体的な費用を確認して、覚悟を持って納骨を進めたいですよね。
そこで今回は、納骨式を決断する際に意識しておきたい、納骨に掛かる費用を詳しくお伝えします。気を抜きがちな部分も、いくつかお伝えしていますので、ぜひご参考にしてください。
納骨式の気になる費用。
準備したい6つの項目
新しいお墓を建てる時
門中墓や先祖代々墓へ納骨を行う事例も多くありますが、今回は新しいお墓を建てた場合に掛かる費用からお伝えします。先祖代々墓がない場合でも、残された遺族がお墓を建てるのが従来の方法ですが、最近では生前契約も増えています。
【 納骨の費用:新しいお墓を購入する 】
■ お墓の内訳は墓地の費用とお墓(墓石)の費用となり、ひと昔前までは合わせて300万円は覚悟していたものですが、現在では50万円~の小さなお墓なども多く見られるようになりました。
沖縄で近年多くなってきた、霊園墓地でお墓を購入する場合には、年間の管理料などをしはらう施設も多くありますが、その分、お墓の管理や永代供養が付いているものが多いため、安心でもあります。
お墓を購入してからの納骨準備
お墓を購入したら、従来の手順では戒名をお願いして、墓石に彫刻を施して納骨の準備をします。ただし最近では「戒名はいらない。」と言う方や、彫刻もせずにプレートのみのケースも増えてきました。
仏教に倣うと戒名も墓石への彫刻も大切なものですが、日本では無宗教の方々も多いので、実はその点も自由ではあるのです。特に近年多い方法が、戒名をお願いせずに、墓石に「感謝」などの文字を彫刻する事例。
【 納骨の費用:戒名とお墓の彫刻 】
■ 戒名料
・ 実は戒名の値段には、これといった決まり事はありません。つまり戒名を決めるお寺の言い値、と言うこと。そのため、戒名料の幅は広く5万円~50万円以上。一説では戒名の位が高ければ高いほど、値段も比例すると言われています。
墓石に文字を彫る
戒名をいただくか否かを決めたら、次は彫刻。こちらも何も彫刻しない事例もあるので、必ずではありません。ただし、彫刻をしない場合には相応なデザインのお墓であることも…。スペースがあるならば文字を彫るのが自然ではあります。
【 納骨の費用:墓石に戒名などの文字を彫る 】
■ 文字の彫刻をお願いする時の目安は、2万円以上。デザイン文字や絵を彫るなど、特殊なもので5万円から、高くても10万円はいかない程度であることが多いです。
・ ただしそれも一般的なお墓の場合。例えば大きなお墓で細工も細かく施す場合など、状況や希望によって金額も前後しますので、それは意識しながら依頼すると良いかもしれません。
納骨法要でお願いする、お坊さんへのお布施
前項でも触れたように、無宗教も多い日本では、なかにはお坊さんの読経もお願いせずに納骨を済ませることもありはしますが、一般的には納骨式ではお坊さんをお呼びし、読経をお願いして法要を執り行うのが通例。
その際、お坊さんには読経へのお礼(仏教的には財施)として「お布施」をお渡しします。
【 納骨の費用:お坊さんへのお布施 】
■ お坊さんへのお布施は、あくまでも「お布施」ですので、最終的に金額を決めるのはお願いした側。けれども地域性や一般的な目安を参考に、失礼のない金額を包む必要があります。
・ 全国的な平均としては、納骨時のお坊さんへのお布施金額の目安は30,000円~100,000円。最も多い金額では50,000円を包むケースが多いです。前述したように地域性もありますから、それとなく伺ってみるのも良いかもしれません。
納骨作業を石材業者にお願いする
なかには自分達で開ける事例もありますが、基本的には納骨時のお墓の開閉は、石材業者にお願いするのが一般的。お墓の購入でもお世話になる石材業者は、霊園であれば提携先の業者にお願いするのが、最もスムーズですし信頼性もメリット。
【 納骨作業(お墓の開閉)の依頼 】
■ お墓の扉であるカロートの開け閉めをお願いした場合、全国的に見た大まかな目安は10,000円から、高くても30,000円程度が目安です。同じ石材業者でお墓を購入した場合、これらの納骨時の作業も一緒になったパック料金も見受けます。
その他、当日には作業してくれたスタッフへ、心付けとして3,000円~5,000円をお渡しすることも。こちらも地域によって風習がさまざまなので、確認してください。感謝を伝えたければ風習ではなくても、お渡しすることもあります。
いかがでしたでしょうか、今回はごく基本的な納骨に掛かる費用をお伝えしましたが、本来の納骨式ではお墓へのお供え物の他、納骨法要後の会食や、沖縄であれば仕出し弁当などに掛かる費用も考慮しなければなりません。
ごくごく身内で行う納骨式であれば、法要後の会食も気心が知れた者同士で、さほどお金も掛かりませんが、大きな法要となれば話は別。一人に付き3,000円~5,000円前後の料理や会場代金が必要な施設、レストランやホテルなども多いです。
さらに地域によっては納骨法要や会食後、会葬者に配る引き出物として、ハンカチやお菓子などを準備するケースも多いですから、ある程度の余裕ある予算を持って、準備進め、失礼のない納骨式を執り行いましょう!
まとめ
納骨をする際に掛かる費用の内訳とは
・新しいお墓は、安いものなら50万円からある
・戒名料は言い値。幅は広く5万円~50万円以上
・文字の彫刻の目安は、2万円以上
・お坊さんへのお布施は3万円~10万円ほど
・お墓の扉の開け閉めをお願いすると1万円~3万円