のんびり沖縄 沖縄から地元ならではの情報をお伝えします。
ID:3890

沖縄での位牌の仕立て方。白位牌と沖縄位牌の基礎知識

沖縄での位牌の仕立て方。白位牌と沖縄位牌の基礎知識
沖縄では位牌はとても重要なものですよね。沖縄の方言で、位牌を「トートーメー」と言いますが、沖縄の位牌継承そのものの意味合いも成しています。  

 

門中によって現代では緩くなってはきましたが、父系血族の嫡男による継承でなくてはならない、と言うしきたりもあり、沖縄では位牌継承は難しい側面もあるもの。沖縄に限らず位牌は、身内の不幸があった際に、新しく新調する事も多いです。  

 

ただ喪主になる経験はそうそうありませんから、位牌の仕立て方や一連の流れなど、戸惑うこともありますよね。そこで今回は、喪主になって新しく沖縄の位牌を仕立てる方へ向け、葬儀からの流れと手順をお伝えします。

 

その時になるとただただ慌てるばかりの事も多いので、日頃から確認しておくと、想いもよらぬ助けになってくれるかもしれません。

 



 

沖縄での位牌の仕立て方。
白位牌と沖縄位牌の基礎知識

 

最初に用意される「白位牌」


故人が亡くなってすぐ、沖縄で仮の位牌として準備される白木の位牌が、「白位牌」。こちらは基本的には葬儀社が用意してくれることがほとんどなので、喪主や遺族が手配をする必要はありません。

 

【 二種類の沖縄の白位牌 】

 

★ 病院から遺体を移送する時から、葬儀社と打ち合わせをしてお通夜の準備に入りますが、お通夜まで遺体の枕元にまつられる「枕飾り」があります。この枕飾りには、すでに白位牌が準備されているもの。  

 

・ 沖縄では白位牌を「シルイフェー(シルイーフェー)」と呼び、喪主は棺と一緒にお墓まで持っていくのが一連の流れ。  

この沖縄の白位牌は「野位牌」と「内位牌」がありますが、野位牌がお墓の前に置かれるもの、内位牌が後飾りとして置かれるものです。

 

沖縄での白位牌から本位牌への「魂入れ」


沖縄で白位牌から本位牌に変わるのは、四十九日法要の時。ですから施主(喪主)や遺族は四十九日までに本位牌を準備しなければなりません。

 

【 沖縄で位牌を変える儀式、位牌直し(イフェーノーシ) 】

 

★ この四十九日(沖縄では「シジュウクニチ」)法要に合わせて行われる、位牌の魂を移し変える儀式が、「位牌直し(イフェーノーシ)」。

 

・ お坊さんを呼んで読経供養を行い、魂を入れてもらう儀式。入魂供養とも言われますが、お坊さんを呼ばずにお寺に頼んで魂入れを行うことも出来ます。  

 

このような儀式があるため、家に仏壇がなく、新しく沖縄で位牌を新調する場合には、四十九日までに本位牌の他に、仏壇も準備をしなければなりません。

 

沖縄で新しく位牌を仕立てる


初めて沖縄で位牌を仕立てる場合には、全国的にも沖縄位牌のイメージが強いのですが、最初は個人(若しくは夫婦用)の全国的にも見られる唐位牌や、塗り位牌が一般的であり、慣わしとしても、個人のものを選ぶことを良しとしています。

 

【 沖縄の位牌でも、最初は塗り位牌 】

 

★ 始めから何人もの名前が入るような、沖縄位牌を準備してしまうと、元気な者にまで不幸が起きると言われているのです。

 

・ これを沖縄の言葉で「イチミがヒカサレル」と言います。「イチミ」が生きる人、「ヒカサレル」が引き込まれると聞くと、言葉の意味が分りますよね。  

 

多くの家庭でその子どもまでは、全国的にもまつられる塗り位牌や唐位牌。孫くらいの代から沖縄位牌に移行する事が多くなっています。    

 

仏壇を清める


沖縄では位牌とともに仏壇や仏具も準備しますが、全ての家庭で必ず準備したい必須の仏具はお線香(ヒラウコー)を建てる香炉(ウコール)、一対の花立ての他、お供えのお茶(ウチャトゥー)を入れる茶碗と、一対の燭台。

 

【 沖縄での位牌直し、お清め 】

 

★ 仏壇・仏具を新調したら、四十九日法要で行われる位牌直し(イフェーノーシ)前までに、仏具のお清めをしなければなりません。

 

・ 買ってきた仏具は真っ先に水洗いをしてから、容器に入れてください。その容器には水を張り、お塩を溶かして塩水にしておきます。

 

塩水の中で軽く流したら、後は従来の食器洗いと同じように、仏具を伏せて並べれば終わり。しっかり乾いたら、仏壇に配置してください。

 

沖縄での、白位牌の「魂抜き」


沖縄では本位牌を新調して白位牌から「魂入れ」の儀式を行ったら、今度は白位牌の「魂抜き」の儀式を行う流れとなるのですが、この「魂抜き」を沖縄では「ヌジファー」と言います。

 

【 沖縄での白位牌の魂抜き 】

 

★ この魂抜き(ヌジファー)の儀式も、お坊さんによる読経供養が一般的。ただし、なかには沖縄で昔から伝わる「ユタ」さんや、自分達で行うケースも見受けられるのも、沖縄らしい特徴。

 

・ 仏壇を新調した後、今まで設置していた後飾りも処分しなければなりませんから、ヌジファーの儀式を終えたら、墓前で白位牌と後飾り、全て一緒にお焚き上げをしてください。  

 

 

 

いかがでしたでしょうか、沖縄では位牌はもちろん、あらゆるお墓事や法事法要が独特。独自の風習を持つ地域は多いのですが、全国的に見ても沖縄は特に、独特の慣わしや風習を持っているのが特徴的です。

 

そんな中、沖縄では位牌はとても大切な要素。今回は新しく沖縄で位牌を新調するための記事でしたから、塗り位牌や唐位牌を準備するケースとなりましたが、代々継承していく沖縄位牌自体、他県ではまず見ることのない姿形をしています。

 

先祖まで祀る沖縄の位牌がある家は「グァンスムチ」。全国的な風習とは違い、新たに位牌を仕立てる事はなく、もともとある沖縄位牌の位牌札に、新たに戒名などを書いていただくのです。

 

周囲の方々に聞きながら、風習に見合った儀式をして、丁寧に供養をしておくと、安心です。

 

 

まとめ

沖縄で位牌を仕立てる手順

・仮の白位牌は葬儀社が準備をしてくれる
・四十九日までに本位牌を用意する
・最初に仕立てる位牌は塗り位牌
・四十九日までに仏具も塩で清める
・白位牌は魂抜きをして墓前でお焚き上げ

 



free_dialshiryou_seikyu

関連記事

合わせて読みたい

人気記事ランキング

カテゴリ

guidebook_banner_sp

guidebook_banner_sp

guidebook_banner_sp

guidebook_banner_sp

guidebook_banner_sp

guidebook_banner_sp

guidebook_banner_sp

guidebook_banner_sp

guidebook_banner_sp

guidebook_banner_sp

guidebook_banner_sp

guidebook_banner_sp

guidebook_banner_sp

guidebook_banner_sp