遠距離介護成功のポイント☆最初に押さえたい準備とは
遠距離介護を決断した時、「とは言っても、どこから始めれば良いだろう…。」と戸惑う方も多いですよね。在宅介護であっても、分からない事があるだけに尚更です。
とは言っても、遠距離介護を始める時には、被介護者となる親の実家に訪れた決められた期間で、やるべき手続きや相談を進めていかなければなりません。
そのためにも、日ごろから親の暮らしぶりや健康状態が分かるよう、連絡はこまめに取っておいてください。できればスマホやipadなどを利用して「Face Time」などで、顔や家の様子が分かると、よりイメージが付きやすいです。
その上で実家へ出向く前に滞在中にやらなければならない事柄をぜひ、整理してください。そこで今回は、遠距離介護を始める準備で、まずこなしておきたい事柄をお伝えします。
遠距離介護成功のポイント☆
最初に押さえたい準備とは
親のかかりつけ医に状態を確認する
まず大切な事柄は、要介護状態になった親の健康状況です。この状況によって、必要な手続きや利用するサービスなどが全く変わります。
【 遠距離介護の手順、状況を確認する 】
★ まずは自分で直接かかりつけ医を訪ね、親の状況を確認し、遠距離介護を行うことを伝えながら、必要なサポートを訪ねてみてください。
・ こちらも親の状況によりますが、もしも総合病院などで細やかな関わりが期待できないようであれば、より身近に相談できるかかりつけ医を紹介してもらうことも良いかもしれません。
このような時には、高齢の一人暮らしになることを伝え、定期的に訪問が期待できる「訪問診察」をしてくれる病院があれば、尚安心です。
親の預貯金、保険の有無を確認する
最初はちょっとしたケガだったとしても、それがきっかけで自分で歩けなくなったり、介護は長期戦と考えると、後々のサポートへの心構えができます。
そんな時、やはり遠距離介護を強くサポートしてくれるのは、お金です。要介護の家族がいるからこそ、介護者は自分の収入源を保たなければなりません。
【 遠距離介護の手順、親の財産を確認する 】
★ 自分達も実家へ戻るための交通費など、何かと出費が出てきます。後々の大きな負担とならないよう、介護に掛かる費用は親のお財布から出すことを心がけてください。
・ 預貯金の他、介護保険があれば、プラスαの民間サービスに利用できることも多いです。基本的な介護プランは、公的介護保険サービスで賄うように工夫することも大切です。
もしも、お金にどうしても困るような事態があれば、実家が持ち家の場合、親の生前はお金を支払わず、死後に家を売却することで借金返済となる「リバースモーゲージ」の制度もあります。
日本人にはお金は二の次、との価値観もありますが、お金があるからこそ時間もあり、遠距離介護がお互いに快適に進むことも多いので、線引きは重要なものと考えると、後々のトラブルを防げます。
地域のケアマネージャーに相談する
遠距離介護を決断する時には、すでに要介護認定を受けているケースが多いですが、しっかりと要介護認定を受けて、地域のケアマネージャーと直接相談をしてください。
【 遠距離介護の手順、ケアプランを立てる 】
★ 被介護者となる親の心と身体の状況、家の財産の状況を確認した後、今現在受けられる公的な介護保険サービス内でのケアプランを相談してください。
・ ここで心配事があれば、何でも地域のケアマネージャーに相談をして、綿密な連携が取れれば理想的です。
ケアマネージャーと相性が悪いと思ったら、遠慮せず交代することも大切なケースもあるかもしれません。
公的な介護保険サービス外になる、民間サービスを利用したい場合には、民間の介護保険に加入していればその範囲内を確認しながら、保険会社に相談することも多いです。
親の財産などにより収支を確認しながら、公的介護保険内のサービスと、民間サービスを上手に組み合わせて、安心できる介護プランを組み立てていきます。
介護保険サービス施設に同行する
要介護状態によってさまざまながら、高齢者の一人暮らしであることを考慮した、介護保険サービスプランが得られるはずです。
【 遠距離介護の手順、施設へ動向 】
★ 施設へ通う初日から数日は、介護者も施設へ一緒に出向き、施設の方がの説明などを聞きます。
・ 数日は早めに迎えに行ったり、見学したりして施設のスタッフと懇意になることで、報連相(ホウレンソウ)も行き届く連携が見込めるかもしれません。
介護者の顔が見えることで、被介護者である親を気にしている存在がいることも伝わり、より意識して扱ってくれることにも繋がるため、ぜひ、施設の方々とはこまめなコミュニケーションを取ってください。
「ちょっとおかしいな…。」と思ったら、素直にエリアマネージャーに相談しなおすことも、問題ありません。
民間の高齢者向けサービスで補填する
老人ホームなど、24時間介護施設にいる場合は問題ありませんが、通所デイケアや訪問看護(介護)のケアプランだった場合には、介護者のいない時間が存在します。
例えば日中はケアしてくれるものの、夕方以降はひとりで過ごすケースもありますので、遠距離介護ではこの時間が心配になることも、多いのではないでしょうか。
【 遠距離介護の手順、不安な部分を補てんする 】
★ ケアマネージャーの判断で、大丈夫だった時間帯でも、介護者が不安な場合には民間サービスで安心を得ることができます。
・ 携帯電話やセキュリティー会社の見守りサービスの他、毎朝電話コールをしてくれる見守りサービスなどは、声で確認できておすすめです。
夕食が心配であれば、毎日の夕食を宅配する高齢者向けの宅配サービスも、役立つかもしれません。
バリアフリー住宅にするなどもこの部分になりますので、行政の援助も含めて予算とともに検討しながら、計画を立ててください。
いかがでしたでしょうか、今回は遠距離介護を始める方々へ向け、介護者が最初に進めたい準備をお伝えしました。
遠距離介護では、緊急時にすぐに気づいてあげられない、対処ができないことや、親(被介護者)の精神状況に気づいてあげられない…、などなどの不安も付きものです。
そんな不安や心配事を解消するためにも、滞在期間中に周囲の人々との連携を密にとって、感謝の言葉とともに入念な挨拶を交わすことで、遠距離をしている介護者にとっては嬉しい連携プレーも期待できます。
さらに民間サービスも発達しているので、お財布と相談しながら、精神状態が心配であれば、傾聴ボランティアやサービスを利用する…、など、その都度都度で上手に活用してみてください。
遠距離介護だからこそ、介護者の精神も安定し、愛情深く親(被介護者)のケアができる側面もありますので、罪悪感を持つ事なく、お互いに快適な介護を実現してください。
まとめ
遠距離介護を始める準備の手順
・かかりつけ医を訪ねて、病状を把握する
・介護費用を把握するため、親の財産を確認する
・要介護認定を受け、ケアマネージャーに相談
・決まった介護施設に同行し、交流を持つ
・不安な時間や部分を民間サービスで補填する