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沖縄に残るヤマドゥミ・ウミドゥミとは。旧暦4月の物忌み

沖縄に残るヤマドゥミ・ウミドゥミとは。旧暦4月の物忌み
沖縄に残るヤマドゥミ・ウミドゥミは、知る人ぞ知る物忌み行事ですよね。「物忌み」とは食事や行いなど、何らかの事柄を禁じる禁忌のひとつです。

 

実は「物忌み」は全国的にもいくつか見られ、特にお祭りの前には関わる人々は肉を食することを避けたり、歌を歌わない…、などがありました。

 

特に島々には物忌み行事は多く、神津島では神様が下りる1月24日前には、山へは入らず、夜には家の明かりも控えて、戸や窓を閉め、物音を慎んで過ごしていたほどです。

 

このような「物忌み」行事である沖縄のヤマドゥミ・ウミドゥミは、現在ではすっかり見なくなりましたが、八重山諸島を中心に、今でも旧暦4月の後半頃に行われる地域があります。どのようなものか、気になりますよね。

 

そこで今回は、沖縄の物忌み行事、ヤマドゥミ・ウミドゥミについてお伝えします。

 


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沖縄に残るヤマドゥミ・ウミドゥミとは。
旧暦4月の物忌み

 

沖縄のヤマドゥミ・ウミドゥミとは


「ヤマドゥミ」は沖縄の言葉で、漢字では「山留め」、同じく「ウミドゥミ」は「海留め」と書きます。

 

ただ、冒頭でお伝えしたように、沖縄でもヤマドゥミ・ウミドゥミが見られる地域は、本島にはほとんどありません。今では、八重山諸島や伊是名島などで見られる程度です。

 

【 沖縄のヤマドゥミ・ウミドゥミ 】

 

① 「ヤマドゥミ(山留)」 … 一定期間山林に入ることを禁じること、また、山林での木の伐採も禁じられています。

 

② 「ウミドゥミ(海留)」 … 一定期間海や川へ入ることを禁じること、また、潮干狩りなど、海の幸を採ることも禁じられています。

 

現代の沖縄でヤマドゥミ・ウミドゥミは、森林保護や水質維持の意味合いも兼ねている他、行楽時期の川での事故を杞憂してのウミドゥミも見られるようになりました。

 

また、この時期には山や川、海への侵入禁止の他にも、①御嶽への参拝を避けること、②針仕事、③大きな音を鳴らすこと、④農家では肥料を与えること、などを禁じられていました。

 

 

沖縄のヤマドゥミ・ウミドゥミの時期


沖縄のヤマドゥミ・ウミドゥミは、毎年旧暦4月後半頃から5月初旬頃に行われる地域が多いです。

 

【 沖縄のヤマドゥミ・ウミドゥミ 】

 

★ 旧暦4月14日・15日の「アブシバレー(畦払い)」から、旧暦5月4日の「ユッカヌヒー」までの間、山や海へは入ることを良しとしません。

 

・ アブシバレー(畦払い)は害虫駆除の農耕儀礼のひとつです。今ではほとんど見られませんが、カミンチュが草舟に害虫を乗せ、沖へ流しました。

 

一方旧暦5月4日の「ユッカヌヒー」では、各地でサバニ(木で作られた船)を漕いで一位を競うレース行事、「ハーリー」が各地で催されるため、今でも盛んな沖縄の年中行事のひとつです。

 

このアブシバレー(畦払い)の御願行事が終わった時から、ハーリー競技前の「ハーリーガ二」の鐘までを沖縄ではヤマドゥミ・ウミドゥミの物忌み期間としています。

 

ただし、この禁忌が解かれる時期は地域によっても異なり、ユッカヌヒーの他に、5月ウマチー(旧暦5月15日)、6月ウマチー(旧暦6月15日)とし、解かれた後に綱引き行事を行う地域もありました。

 

 

沖縄でのヤマドゥミ・ウミドゥミの意味合い


全国的には神様が降りていらっしゃる時、人々の穢れを洗い清めるために行われいる物忌みですが、沖縄では縁起担ぎの意味合いが強いです。

 

【 沖縄のヤマドゥミ・ウミドゥミの意味合い 】

 

★ 沖縄ではこの時期にヤマドゥミ・ウミドゥミを行うことで、農作物の順調な生育を祈願します。

 

・ この時期の禁忌を破るとその集落には大風や嵐が訪れて、農作物が倒れたり、害虫が増えるとされていました。

 

さらに禁忌を破った者はハブに咬まれる、と恐れられています。そのため、旧暦4月吉日に行われる農家の人々の宴行事である「クシユクイ(腰憩い)」は、物忌みが始まる前に催される集落が多くありました。

 

 

神職が語る、沖縄のヤマドゥミ・ウミドゥミ


沖縄のヤマドゥミ・ウミドゥミは、沖縄でも一般の人々には忘れられている地域も多いのですが、今でも特にカミンチュ(神人)やユタなど、神職の方々には大切にされています。

 

そもそも沖縄ではヤマドゥミ・ウミドゥミの時期、御嶽を訪れてはならないので、神職の方々は特に意識しなければならないからです。

 

【 神職が語る沖縄のヤマドゥミ・ウミドゥミ 】

 

★ この時期はより感覚が敏感になるとされ、一般の人が霊に触れると湿疹ができたり高熱が出ることもあると言います。

 

・ そのため沖縄のヤマドゥミ・ウミドゥミの時期には、特に沖縄の魔除け厄除けの役割を持つ、マース(塩)袋やススキの葉を結んだサンなどを持ち歩くことを進める神職の方も多いです。

 

 

 

いかがでしたでしょうか、今回は今でも一部の地域に残る物忌み行事、沖縄のヤマドゥミ・ウミドゥミについてお伝えしました。集落など大きなエリアでは見られなくなりましたが、実は個人単位では意識している沖縄の方々も多いです。

 

最も知られている沖縄のヤマドゥミ・ウミドゥミの時期は、本文でもお伝えしたように、旧暦4月中旬頃から旧暦5月初旬頃なのですが、その他にも物忌みの時期はあります。

 

例えば旧暦8月には豊作を祝う行事の「八月カシチー」、「カンカー」などでも物忌みが行われる地域がありました。

 

沖縄ではもともと、一般の方々が入ってはいけない御嶽(拝所)などもあるため、特にこの時期の御嶽への侵入は禁忌です。海や山へは気軽に入っても、この時期に御嶽へ入ることは避ける方も少なくありません。

 

この機会に沖縄の昔ながらの行事を意識して暮らしてみるのも、良いかもしれません。

 

 

まとめ

沖縄のヤマドゥミ・ウミドゥミとは

・一定期間、山や海へ入らない禁忌のこと
・沖縄では旧暦4月後半~旧暦5月初旬
・物忌みにより農作物の成長を祈願する
・この時期はマース袋やサンを持ち歩く
・他の時期に物忌みを行う地域もある

 


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