仏壇を初めて選ぶ。お家や置き場所別、7つの基準
お仏壇をお家に迎えようと言う時、無宗教の人々が多い日本では、特に心の拠り所としての役割が大きいこともあり、「必ずこの時に購入しなければならない」と言う取り決めはありません。
けれども家族などが亡くなった場合など、それぞれの転機に仏壇を検討するはずです。四十九日やお盆、お彼岸など、思い立った時、お仏壇を迎え入れたい時、で大丈夫です。
昔ながらの家庭では仏間がありましたが、最近の家庭には仏間が用意されていないことが多いですよね。このような場合、「置き場所にも決まりがあるのか…」と迷いますが、宗教や言い伝えなど諸説ありながら、実際には取り決めはありません。
それぞれの家庭で、お家や暮らしに寄り添える、ベストなお仏壇を選びたいですよね。そこで今回は、より自分達らしいお仏壇を選べるよう、置く場所や家庭に合わせられる、いくつかのお仏壇の種類を、選ぶ基準とともにお伝えします。
仏壇を初めて選ぶ。
お家や置き場所別、7つの基準
お仏壇の置き場所を決める
お仏壇は存在感があり、自宅のスペースもずい分取るものが主流です。もちろん、それぞれの家庭環境に合わせたサイズが見受けられますが、それでも、まずは仏壇の大きさを決めて探すことは、とても重要。
【 お仏壇の置き場所 】
■ お仏壇は北向きはダメ、などと聞くこともありますが、そんなことはありません。「お参りがしやすい場所」が一番です。
敢えて言うならば、お仏壇の多くが木造であること。そのため、風通しが良く、直射日光にさらされない環境が、お仏壇を長持ちさせます。
仏間に仏壇を入れるなら
今では少なくなった仏間。仏間とはそのままの意味合いで、お仏壇を置くために用意されたスペースを指し、押入れの一部を仏間に改装する家庭もあります。
【 仏間に仏壇を入れる 】
■ 現代の仏間はコンパクトに設計されていることも多いもの。仏壇を選ぶ前に、まず仏間のスペースを計ってください。
当たり前と言えば当たり前のことですが、仏間の多くが仏壇の規格にぴったりと合うケースが多く、間違えたサイズを選ぶと入らなくなる家庭もあります。
洋間にも似合う仏壇
全室洋間だと、仏壇が部屋のインテリアを壊してしまう、と考える家庭も多いものです。けれども探してみるとお仏壇は、昔ながらのものばかりではありません。
【 洋間に選びたい「家具調仏壇」 】
■ 家具調仏壇の特徴は、シンプルな造り。仏壇の特徴でもある、扉の飾りや彫りも入らず、モダンなタイプが多いです。
現代の暮らしのスタイルに合わせた家具調仏壇は、仏壇メーカーや店舗でそれぞれ違った名称を付けられていたりします。「モダン仏壇」「現代仏壇」なども家具調仏壇のひとつです。
存在感のある金仏壇
昔ながらの重みのある華やかな仏壇は「金仏壇」ではないでしょうか。金仏壇の特徴は、昔ながらの仏壇の中でも金が扉や内側にあしらわれ、華やかな印象を受けるのが特徴です。
【 存在感のある金仏壇 】
■ 仏壇の種類のなかでも、最も価格帯が高くなりやすいのが、この金仏壇です。「塗り仏壇」とも言われ、地域性・宗教性も強くなるのが特徴的。
存在感のある仏壇としては、他に両開きの「厨子型仏壇」などもあります。
落ち着いた、宗派を問わない仏壇
家具調仏壇は現代風でシンプルすぎるし、かといって金仏壇は存在感がありすぎる…。そんな場合には、伝統とモダンのバランスが良い、「唐木仏壇」がおすすめです。
【 落ち着きのある「唐木仏壇」 】
■ 木材の風合いを生かした唐木仏壇は、昔ながらの伝統ある彫りがありながら、落ち着きがあります。宗派も問わず選べるのも嬉しい点です。
ただし東京や大阪など、地域によってデザイン性に違いが見受けられます。
家具の上に置く仏壇
「家には置くスペースがない!」「家具の上なら置けるのだけど…。」と言う場合には、上置き型のお仏壇もあります。
【 家具の上に置く仏壇 】
■ サイドボードなどに置けるコンパクトな仏壇もあります。従来だと60cm前後のものが多いですが、よりコンパクトな50cm前後のものも選べます!
従来の「上置き型」はもうひと回りほど大きいものがほとんどです。目安では70cm以上と考えると、選びやすいはず。
毎日のお参りになるため
このように、様々な用途や希望に合わせた仏壇があります。そのためお家のスタイルや家庭の事情に合わせやすいのですが、ひとつ、毎日の習慣だけに気にしたいこともあるのです。
【 毎日のお参りをイメージして 】
■ 座ってお参りするのか、立ってお参りしたいのか…、意識しながら選ぶことをおすすめします。
特に膝が痛い…、など立ち上がりが辛い…、などの場合には小さなことでも日々の負担になります。自分のお参りスタイルに合った高さの仏壇を選んでくださいね。
いかがでしたでしょうか。お仏壇は置く場所はもちろんながら、予算との兼ね合いもありますよね。本記事のなかでは、やはり、漆や金箔が多様された「金仏壇」が、もっとも高い価格帯で販売されています。
一方でコンパクトなタイプの仏壇は価格帯も幅広いのが特徴。それでも高い仏壇は、それだけ長く丈夫ではありますので、どのくらいの間、仏壇が必要なのか…、なども考慮して選ぶと良いかもしれません。
とは言え、安い仏壇であっても10年以上と、それなりの期間は丈夫です。本文でお伝えしたように、木造であることだけ意識して、風通しや日当たりに配慮した場所を決め、日頃の手入れを丁寧にすれば、充分に長持ちしてくれます。
本記事を参考にして、それぞれのご家庭に見合った、ぴったりのお仏壇を見つけましょう!
まとめ
お仏壇の種類と選び方
・お仏壇は木造。風通しと日当たりに気をつける
・仏間などがある場合、しっかりとスペースを計る
・洋間に置くなら「家具調仏壇」がおすすめ
・内側に金を施した漆で塗られた存在感ある「金仏壇」
・昔ながらの仏壇と現代のバランスが良い、「唐木仏壇」
・家具の上にも置ける「上置き型」や「コンパクト型」
・毎日のお参りスタイルに合わせて、仏壇を選ぶ