お墓を霊園で建てる選択肢。それぞれのメリットデメリット
お墓を霊園で建てようとする時、まずは霊園見学から始まりますよね。住宅見学会などでも同じように、見学会に出向くと、営業担当者のトーク力もあって、その魅力に流されてしまうことも多いのではないでしょうか。
確かにお墓関係の営業担当者の方々には、取り扱う商品がお墓だけに、誠実な方が多く信頼もおけるのですが、一度その場を離れて、比較検討をする機会を持つ方がおすすめです。
やはり、初めて霊園見学会に行き、他の場所を知らないままで契約をしてしまうと、他の比較検討の材料が見つかりません。
そうなると、よほどその霊園が気に入った場合は別ですが、後々「これで良かったのかな…。」「営業担当者に流されたかな…。」と、自分の判断に自信がなくなってしまうことも多いのです。
そこで今回は、永代に渡り残る高額なお墓、霊園を見学しながら、自信を持って決断できるよう、いくつかの形態でのメリットデメリットをお伝えします。
お墓を霊園で建てる選択肢。
それぞれのメリットデメリット
個人墓地のメリットデメリット
お墓を建てる際、霊園を選択する前に、沖縄など一部の地域では「個人墓地」の選択肢もあるため、まずは個人墓地で建てる場合のメリットデメリットをお伝えします。
【 個人墓地のメリット 】
★ 個人墓地は自分の土地であるため、比較的自由に法事やお墓参りを行うことができるのがメリット。
・ 特に沖縄では墓前で親族が集まり、お供え物を皆で食べる「ウサンデー」があるため、広い個人墓地は年中行事がしやすい利点があります。
一方、個人の土地であるために、お墓の修理修繕、墓地の管理まで自分達で行わなければならないのがデメリット。
昔と同じく、多くの親族が集まり助け合う風習が残っていれば、それでも問題ありませんが、墓主ひとりでの管理は、年齢とともにムリも多々生じています。
霊園を選ぶ時の、三つの選択肢
一方、お墓を霊園で建てる場合のメリットと言えば、集合墓地と言う性質上、管理者がいるため、ある程度の管理が期待できることが挙げられます。
ただ、周囲にもお墓が並ぶため、個人墓地ほどのスペースが確保できなかったり、周囲への配慮が必要な点はデメリットのひとつ。
またここで、お墓を霊園で建てる場合でも、「霊園の種類」による三つの選択肢があることも、知っておくと選択しやすくなります。
【 お墓を霊園で建てる時の、三つの選択肢とは 】
① 公営墓地 … 主に自治体が運営する集合墓地です。
② 寺院墓地 … 寺院が運営する墓地。
③ 民間墓地 … 民間の会社や財団法人などが運営する墓地を指しています。「民間霊園」とも言われています。
この他、お墓以外の選択肢としては、納骨堂なども人気ですが、この場合にはお墓はなく、骨壺を納めるスタイルです。
公営墓地のメリットデメリット
公営墓地は自治体が運営しているため、何と言っても価格が安いことがメリット。ただし、その価格の安さから希望者が多いため、競争率が高く、希望通りに入れない可能性も高いです。
【 公営墓地のデメリット 】
★ メリットは前述のように管理費が他の集合墓地と比べて、管理費が格段に安いところにありますが、その管理内容は自治体によってさまざま。あまり管理状態が良くないところも見られます。
・ 希望者が多いため抽選で選ぶことも多く、必ず入れるとも限りません。また、生前墓は受け付けない自治体が多く、遺骨がなければ申し込みができない公営墓地が多いです。
公営墓地を検討しているのであれば、必ず目的の墓地へ出向いて、その管理状況を確認しておくことをおすすめします。
寺院墓地のメリットデメリット
全国的に多い集合墓地のひとつが寺院墓地。現代では多くが寺院墓地か民間霊園ではないでしょうか。最近では運営面にも力を入れる寺院墓地も増えたため、管理面やサービス面も行き届いている墓地が多いです。
【 寺院墓地のデメリット 】
★ お墓を霊園で建てたいと思う時、今では宗旨宗派をあまり気にしていないことが多いのですが、「お墓を寺院霊園で建てる=その宗旨宗派に属する」ことになる寺院がほとんどです。
・ 昔ながらの寺院墓地では、檀家になって毎年のお布施などが必要になりますし、法事の際にはまず、菩提寺となる寺院に相談をして、法要の依頼をするのが礼儀となります。
ですから、寺院の宗旨宗派に添えるか、寺院(住職)との相性などが非常に重要になってきます。反対に相性の良い寺院であれば、何でも相談できて頼りになるのが、大きなメリットです。
民間霊園のメリットデメリット
最後にお伝えする民間霊園でお墓を建てるケースですが、宗旨宗派や地域にこだわらなくなってきた現代の日本では、全国的にこの民間霊園でのお墓が増えています。
【 お墓を民間霊園で建てるメリット、デメリット 】
★ 民間企業が運営しているため、お墓を民間霊園を建てる選択は、最も自由かもしれません。宗旨宗派にこだわることなく、民間企業だけに管理・衛生、サービス面も行き届いている施設が多いです。
・ ただし使い勝手が良く、サービスが行き届いている反面、お墓や管理費は、お墓を他の霊園で建てた例よりも、比較的割高になりやすいのがデメリット、きちんと料金を確認して契約をしてください。
いかがでしたでしょうか、今回はこれからお墓を霊園で建てたい時に、比較検討の材料になる、それぞれの集合墓地のメリットデメリットをお伝えしました。
現代ではお墓を民間霊園、寺院墓地で建てる方が多いため、「割高」と言っても、それぞれの予算に合わせたさまざまなプランも見られるようになりました。
予算に合わせた大きさや形態でのお墓を、霊園で建てられるようになったため、個人墓地や公営墓地から民間霊園へ改葬する事例も増えています。
ただし、公営墓地は管理面では自治体によりムラがあるものの、良い墓地に当たれば格段に安く、長くお墓を建てることができますし、個人墓地もその大きさと自由さがあるので、選択は人それぞれです。
本記事を参考にしながら、今後の自分達のお墓参りの様子や状況を想像しながら、後々まで管理、お墓参りのしやすいお墓を霊園で建ててください。
まとめ
それぞれの霊園、メリットデメリット
・個人墓地は自由度が高いが、管理も個人が行う
・公営墓地は格安だが、規制が多い
・寺院墓地ではその宗旨宗派に従う
・民間霊園も自由度が高いが、割高
・今では予算に合わせた多くのお墓がある