永代供養の種類と料金。それぞれの目的で選ぶお墓
永代供養の種類は、ひと言で括ることができないほど、たくさんあります。永代供養と言う言葉自体は、もちろん永代に渡り故人を供養することを言いますが、最近ではそのサービスを指して、注目されています。
昔のように親子何世代にも渡って、家族・親族皆で暮らす時代ではなくなりつつあります。田舎から都心へ、都心から田舎へと、親世代・子世代が離れて暮らすことも少なくありません。
さらに忙しい現代では、心はしっかりと親や先祖にあっても、なかなか「思うようなお供養やお墓参りができない…。」と言う若い世代の方々も多いのではないでしょうか。できれば、親世代も子世代も、それぞれが納得できる方法を取りたいですよね。
それを実現できるかもしれない方法が、永代供養です。そこで今回は、より納得できる永代供養を選択できるよう、永代供養の種類と価格の相場をお伝えします。
永代供養の種類と料金。
それぞれの目的で選ぶお墓
永代供養のサービスとは
最近注目されている「永代供養」とは、本来の意味合いから転じて寺院や施設が、故人の子ども・子孫に変わり、永代に渡って管理や供養をしてくれるサービスを言います。
【 永代供養とは 】
■ 子どもがいない、若しくは負担を掛けたくないなどの事情があっても、自分のお墓の管理や供養を施設や寺院で代わって、ほぼ永代に渡り供養してくれます。
個々のお墓でも永代供養のサービスを受けられる施設や寺院はありますが、永代供養の種類としては、33回忌など一定期間を過ぎると合祀され、一緒に供養される形が多いです。
費用を格安に抑えたい人々の永代供養
そして、永代供養をしてもらえる「永代供養墓」。ともかく予算を抑えたい場合にの永代供養の種類は、合祀型のお墓が最も安くなります。
【 永代供養の種類:合祀型とは 】
■ 始めから他の方々とご遺骨が一緒に納骨され、一緒に供養されるスタイルです。相場としては5万円~10万円と価格を重視したプランが多いです。
なかには数年のみ個別に安置される寺院や施設もありますが、一度合祀されてしまうと、分骨や移骨ができなくなるので、注意が必要です!
費用も抑えたいが個別のお墓がほしい
永代供養の種類には、個々に納骨ができるものもあります。コンパクトなタイプですが小さなお墓やモニュメントが並べられる形態が多いです。
【 永代供養の種類:個別墓 】
■ ある程度予算は決まっているものの、永代供養のサービスも、個々のお墓も欲しい場合には、このタイプは丁度良い選択です。
費用の相場は30万円~50万円。さらに価格帯は高くなりますが、夫婦墓を選べる施設や寺院もあります。
子ども達がお参りしやすい場所がいい
お墓参りは昔から大切な行いではありますが、墓地が遠くにあることが多いため、ついつい足が遠のきがちですよね。特に都心部に出た子どもや孫には、田舎のお墓はなかなかお参りできないものです。
【 永代供養の種類:納骨堂 】
■ 最近では(様々な種類のお墓を納骨堂と呼びますが)ロッカー型のお墓があります。位牌や仏壇のタイプが多く、ご遺骨も個々に納められる施設が多いです。
「室内型のお墓」と考えると、イメージがつきやすいかもしれません。ロッカー型の納骨堂の費用相場は、50万円前後です。
子どもがいない場合の永代供養
子どもがいないため、自分亡き後の先祖代々の供養に悩む人々も増えてきました。ご自身の代で後継者がいない事が分かっていて、ご両親が亡くなった場合など、その判断に悩みますよね。このような場合でも、永代供養を受けている寺院や施設に相談することをおすすめします。
【 子どもがいない場合の、先祖代々墓 】
■ 「墓じまい」をして、永代供養墓に移すケースは多いです。
・ まずは現在ある先祖代々墓の菩提寺に連絡をして、魂抜き(抜魂式)、閉眼供養の後、移動する方法を取ります。
自然に帰りたい
最近では自分亡き後の遺骨の在り方も自由になり、希望も多くなりました。そのなかで最も多いのが「自然に帰りたい」と言う希望です。これは不可能なことではありません。それが「自然葬」。前項でお伝えした「墓じまい」でも、その後に自然葬を行う事例もあります。
【 自然に帰る永代供養の種類、自然葬 】
■ 自然葬には現代では主に2つのものがあります。その2つが、樹木葬と海洋葬。海洋葬ではご遺骨は分骨され、一部を散骨する方法もあります。
一方、樹木葬はお墓の代わりに樹木を植えるなど、いくつかの方法があります。永代供養が付く種類では、自然葬の費用が20万円前後が一般的な相場です。
代々墓はしっかりと欲しい
代々墓はしっかりと欲しいけれど、後々の後継者がどうなるのか…、やはり心配になる人も多いですよね。子ども、孫の代までは…、と思ってもやはり安心して代々墓を持ちたいものです。
【 永代供養の種類、一般墓地 】
■ ごく一般的なお墓に永代供養が付く種類です。そのため、価格帯の相場は80万円前後~上限なしと、合祀型と比較すると割高ですが、代々墓におすすめのプランです。
この場合には、一般墓地と同じタイプですので、寺院の檀家になる事例が多いですが、公益法人などが運営する霊園では、檀家制度はありません。
いかがでしたでしょうか。今の時代、それぞれの状況や希望に合わせて、多くの永代供養の種類があることに、驚く方々も多いのではないでしょうか。
お墓や墓地自体も、今までのような都心郊外や田舎にある、お寺や霊園タイプから、都心で暮らし働く人々も気軽に出向きやすい、コンパクトな敷地内でのお寺や施設も増えました。
コンパクトな墓地ながら、暮らしに近い場所でお参りしやすいのがメリットです。自分の希望にあった永代供養の種類のお墓へ移す方法も一案ですね。
ただし「墓じまい」に関しては親族間のトラブルも多いので、しっかりと周囲の人々に相談をして、納得してもらってから決断するに越したことはありません。本記事を参考にして、ご自身の希望にあった永代供養の種類を選んでください。
まとめ
永代供養の種類と相場
・施設や寺院がお墓を管理、供養してくれる「永代供養」
・合祀型は格安で、5万円~10万円
・小さいお墓が持てる「期限付個別墓」は30万円~50万円
・屋内のロッカー型の「納骨堂」の相場は50万円
・跡継ぎがいない場合には、「墓じまい」で永代供養も
・自然葬後の永代供養も。自然葬の費用相場が20万円前後
・一般墓地の永代供養付きは、80万円~上限なし