沖縄で改葬のタイミング。知っておきたい5つのトラブル
沖縄で改葬をする決断は、実際墓主の立場になると、なかなか進められませんよね。特に期限が決められている事柄ではないですし、何となく、一人で決めるのは気が引けるのでは当然です。
意外にも、沖縄での改葬や墓じまいで起こるトラブルの多くが、よくよく当事者に傾聴していくと、感情的なもつれも多く含んでいることが分かります。
「どうして相談してくれなかったのか!」「そんな突然言われても…。」そんな気持ちが原因になることも少なくありません。
沖縄で改葬や墓じまいをはじめとする、お墓の購入も含めた「お墓事」は、神様の目が届かないユンヂチが良いとされてきました。その年回りは、2020年の来年です。法事法要の日取りも自由が利くので、今のうちに親族と相談したいですよね。
ただ決断前に、全国や沖縄での改葬トラブルを一度確認しておくと安心です。そこで今回は、改葬や墓じまいでよくあるトラブルを5つ、お伝えします。
沖縄で改葬のタイミング。
知っておきたい5つのトラブル
「意外にも」沖縄で増えた、菩提寺とのトラブル
「沖縄」と言うより、改葬トラブルとしては全国的に多い相談が、菩提寺とのトラブルです。そう聞くと「沖縄は個人墓地だから、あまり関係ない」と感じる方も多いですよね。
けれども実は、個人墓地だったからこそのトラブルが見受けられます。少し前に沖縄にも霊園への改装ブームがあり、この時に「檀家制度」をあまり知らないまま、民間霊園ではなく、寺院霊園に改葬したケースです。
一方、全国的にはもともと無宗教の傾向が強い日本ですが、近年ではより宗教離れが加速し、寺院では檀家が減少傾向にある問題を抱えています。
そんななかで改葬…、つまりその寺院を離れる(=檀家を離れる)と言うことは、寺院にとっては死活問題であることを理解して、関わらなければなりません。
【 沖縄で改葬☆慣れない「菩提寺」だからこそのトラブル 】
■ 最も多いトラブルが檀家を離れる際に、「法外な離檀料を請求された」、と言う相談です。
・ 本来の全国的な離檀料の目安は「10万円以上、多くても20万円もお渡しすれば十分」と考え、それ以上の金額を求められる場合には、強く交渉を求めても良いかもしれません。
ここでの問題は、管理者(菩提寺)との関係を良くしておかなければ、既存墓地の管理施設から「埋葬(埋蔵・収蔵)証明書」をいただく必要があるために、改葬自体がしにくくなる点です。
この離檀料は寺院側の「言い値」であったりもするので、意外にも、住職さんの「怒り」によって高額を請求された相談ケースもあり、住職さんの心具合で全国・沖縄共に、円満な改葬を実現しやすくなります。
トラブルを避けるためにも、寺院の事情も理解しながら、感謝を持ってお話を進めてください。
親族とのトラブル
次に挙げられるトラブルが、親族とのトラブルです。大勢の意見がひとつになることはなかなかなく、なかには「改葬」に対して快く思わない方々もいます。
特に沖縄での改葬は、親族と言うよりは「一族」とも言える「門中墓」も多いので、多くの親族の了承を得るのは至難の業です。
一般的には沖縄の改葬は大規模で、模合資金も必要なため、ごく中心の墓主(宗家=ムートゥーヤー)に近い親族での話し合いの元、その人々を中心に伝達していくのではないでしょうか。
価値観の違いなので難しい問題ですが、沖縄の改葬では特に、中心となる高齢の方々へ配慮をしながら、「墓主だからと言って、一存で自由に進めてはいけない。」と言うことを意識することで、理解を得たケースは多いです。
【 沖縄で改葬☆門中墓もあるからこそ、親族とのトラブル 】
■ 親族とのトラブルは、いくつかのパターンがあります。
・ 既存のお墓を残すべきだ、と考える親族とのトラブル。
・ 複数の人々が、仏様を近くに置きたいトラブル。
まずは、もしも自分が遠方に住んでいるなどの理由で、代わりにお墓を管理してくれていた親族がいる場合などは、お墓の管理への心からの感謝を伝えてください。
「お墓との関係をより身近にするために…。」など、誠意ある説明が不可欠ではないでしょうか。
沖縄の改装では、「お墓の場所を変えてはいけない」との声もありますが、「このままでは無縁仏になる」ことまでお伝えして、理解してもらえると、その親族自身が強いサポーターとなり、他の親族の説得に当たってくれた事例も数多くあります。
石材店によるトラブル
菩提寺や親族との話し合いも解決し、いざ沖縄の地で改葬に踏み切った際にも、石材店によるトラブル事例が起きています。
特に沖縄の改葬で気を付けたいケースは、既存墓地が個人墓地などで、自分で石材店を見つけなければならない場合です。
費用のトラブルを避けることを考えると、合い見積もりを取って、相場を見極める冷静な視点は必要かもしれません。ただし相談の多い石材店とのトラブルは、金銭だけではありません。
【 沖縄で改葬☆石材店によるトラブル 】
■ 沖縄の改装時のトラブル相談で意外にも多い事例は、石材店スタッフの「作業が雑だった」との相談ケースはです。
・ より深刻な事例として、その結果、近隣の墓石に傷を付け、近隣のお墓の墓主より苦情を言われるケースがしばしばあります。そうなると大きな出費になる事例も多く、石材店選びの重要さが分かります。
このような石材店によるトラブルは、事前に避けたいですよね。沖縄の改葬に多い個人墓地の事例でも、引っ越し先が霊園などであれば、多くが提携の石材店を持っています。
ですから、既存墓地の撤去前から、引っ越し先の霊園に相談してみるのも良いかもしれません。施設や寺院と提携しているため、その責任は大きく、誠実な仕事が期待できる石材店が多いです。
手続きで起きたトラブル
実は沖縄での改葬の場合、個人墓地を購入したものの、役所へ申請した段階で、「お墓を建てる事自体が許可されなかった!」なんて言うケースもありました。これは、個人墓などのお墓の種類も関係しています。
近年特に沖縄では、無縁仏が増えてきたこともあり、後々無縁仏になるかもしれない個人墓を、新しく建てることを許可していない地域もあるからです。
【 沖縄での改葬☆個人墓を建てる時のトラブル 】
■ 個人墓地を検討しているのであれば、希望のエリアで新しく建てられるのか、事前に確認してから準備をしておくと安心です。
・ もしくは民間霊園・寺院霊園であれば、「お墓を建てる」ための手続きは、施設側がすでに済ませている(ケースが一般的)ので、確実に建てることができます。
受け入れ先が見つからないトラブル
キチンとした手順を踏まないことで、引っ越ししたいものの、受け入れ先の墓地が見つけられず、とりあえず墓じまいだけをした事例も、見受けられます。
これは単純に、沖縄でのスムーズな改葬の流れを把握せず、手順を踏まなかったが故に起きた問題。確かに「墓じまい」のみをすることはできますが、その場合でも、遺骨のその後の扱いは検討しなければなりません。
【 沖縄での改葬☆改葬の手順 】
① 菩提寺・親族に相談して、改葬を決断する。
② 新しいお墓の購入。
③ 既存のお墓の施設から、埋葬(埋蔵・収蔵)証明証をもらう。
④ 新しいお墓の施設から、受入証明書(墓地使用許可証)をもらう。
⑤ 役所へ申請して、改葬許可書をもらう。
④ 既存のお墓を撤去する(閉眼供養)
④ 新しいお墓へ納骨(開眼供養)。
…以上が基本の流れです。
そのために、先に新しいお墓を購入することを念頭に沖縄での改葬を進めてみてください。
新しいお墓の施設から受入許可書をいただいたら、改葬許可申請書と共に役所へ提出するのです。難しいようでしたら今では、このような一連の手続きを代行してくれる業者もありますので、施設や業者に尋ねたり、調べて問い合わせてみてはいかがでしょうか。
いかがでしたでしょうか、特に沖縄では、改葬などのお墓事は、人それぞれの価値観の違いも多く、その工程でいくつかのトラブル事例も少なくありません。けれども事前にいくつかの沖縄での改葬時のトラブル例を確認することで、その回避策は十分にできます。
また、沖縄では慣れない「菩提寺」や、「門中」ともなる親族・一族との沖縄での改葬トラブルは、時に感情の問題も数多く含まれる点が特徴的です。
誠意ある言葉で説得すること。そして決定する前から、常々「相談」しておくことで、沖縄でもいざ改葬へと具体的に進んでいくなかで、スムーズに事が運ぶケースは少なくありません。
それでも菩提寺との離檀料トラブルが解消しないとなれば、申請する役所へ相談してみるのもひとつの方法です。役所から菩提寺へ、必要書類を出すことを促してくれることもあるので、「まずは相談」で進めてください。
本記事でお伝えした流れを参考に、イメージしながら進めるだけで、ぐんと沖縄での改葬への手順がスムーズになります。
まとめ
改葬で多いトラブルとは
・菩提寺が法外な離檀料を請求するトラブル
・親族がお墓の移動を反対するトラブル
・石材店が周囲のお墓を傷つけるトラブル
・手続きで、お墓の申請が通らないトラブル
・お墓の受け入れ先が決まらないトラブル