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初清明祭はいつから?施主が行う法要、6つの基礎知識

初清明祭はいつから?施主が行う法要、6つの基礎知識
初清明祭(ハチシーミー)を終えると、遺族も故人を亡くしてから慌しく過ぎた法要もひと段落し、日常のお墓事に戻れるような気がしますよね。
 
初清明祭(ハチシーミー)が「お祝いのお墓行事」であることも手伝って、「今までの法要は哀しみのなかで行っていたけれど、初清明祭(ハチシーミー)では楽しく故人と話せた…。」と言う方も多いです。

 

初清明祭(ハチシーミー)は基本的に喪が明けてから初めての清明祭(シーミー)を差しています。「喪明け」は大きな区切りとなり、さまざまな日常が戻ってくる時期です。
 

一方、遺族にとって故人が亡くなってから初清明祭(ハチシーミー)までの一年間は、初七日(ハチナンカ)から始まり一年忌(イヌイ)まで、多くの供養事が続いて、落ち着く暇もありません。

 

喪主(施主)としては、哀しみのなかでも落ち着いて、初清明祭(ハチシーミー)までの法要を、故人のためにも丁寧に執り行いたいですよね。そこで今回は、ひと段落する初清明祭(ハチシーミー)までに執り行う法要の概要をお伝えします。

 



 

初清明祭はいつから?
施主が行う法要、6つの基礎知識

 

葬儀後の初めての法要、初七日(ハチナンカ)


葬儀後、落ち着く間もなく行われるのが、故人が亡くなってから七日目に執り行われる、初七日(ハチナンカ)ですよね。仏教的にはこの日、故人は三途の川を渡っている最中です。
 
残された人々のよる初七日(ハチナンカ)の法要によって、この川の流れが穏やかになり、より渡りやすくなると言われています。

 

【 初めての法要、初七日(ハチナンカ) 】

 

★ 初七日(ハチナンカ)は法要のなかでも大きい供養事なので、ウサギムン(お供えもの)のジューバク(重箱)も4重の「チュクン(2セット=もち重+おかず重を2重ずつの4重)」を供えます。初七日(ハチナンカ)では、同居していた遺族が朝早くからお墓参りをして、御願を行うのが特徴です。

 

・ お坊さんによる読経は、今では沖縄にもすっかり浸透しましたが、もともとは本州の仏教文化でもあるので、家庭によっては行わない家もあります。
 
※ そもそも沖縄には檀家制度がないので、読経供養の流れに決まり事はありませんが、一般的には近所のお坊さんに読経を依頼して、皆で供養をするケースが多いです。

 

この日、故人はこの世から離れて三途の川を渡ります。
 
初七日(ハチナンカ)までは毎日お墓参りをして、故人の寂しさを癒す風習を持つ地域も沖縄にはありますが、初七日(ハチナンカ)の法要では、故人がこの世に後ろ髪を惹かれないよう、法要が済んだらすぐに片付けるようにしてください。

 

 

四十九日までの七日焼香(ナンカスーコー)


この初七日(ハチナンカ)から四十九日(シジュウクニチ)まで、亡くなった日から七日毎に、七日焼香(ナンカスーコー=周忌法要)があります。昔ながらの沖縄の習わしでは、毎週自宅で行います。
 

【 七日焼香(ナンカスーコー=周忌法要) 】

 

★ この時、初七日(ハチナンカ)・3週目となる「ミナンカ」・5週目の「イチナンカ」の奇数週の七日焼香(ナンカスーコー)は、焼香客を招き入れる焼香(スーコー=法要)です。そのため大きな七日焼香(ナンカスーコー)として扱われ、ジューバク(重箱)料理も4重の「チュクン(両方)」を準備します。

 

・ 一方で偶数の週である2週目「マドゥナンカ」や4週目の「ユナンカ」、四十九日の前の週となる6週目の「ムナンカ」では、ジューバク(重箱)料理の御三味(ウサンミ=御馳走)も「カタシー(片方)」の2重のみ用意して、身内でひっそりと行ってください。

 

 

本位牌を準備する節目、四十九日(シジュウクニチ)


前述した七日焼香(ナンカスーコー)の最後の日が、四十九日(シンジュウクニチ)ですが、この日は初七日(ハチナンカ)から始まった、生まれ変わる世を決めるための審判の最終日です。
 
仏教の教えでは、この日を節目に故人は新しい世界に生まれ変わるとされるため、大きな法要のひとつです。

 

【 四十九日(シンジュウクニチ) 】

 

★ 本州の慣習と違いがあって、沖縄で最も特徴的な四十九日(シンジュウクンチ)の儀式が、位牌の交換です。
 

・ 沖縄ではこの日までに本位牌(ホンイフェー)を用意して魂入れを行い、一方で、今まで依り代となっていた仮の位牌「白位牌(シルイフェー)」は、お焚き上げをします。ユタさんによる御願を取り入れる家もありますが、今ではお坊さんに読経供養を依頼するようになりました。

 

この日も大きな法要のため、ジューバク(重箱)料理の御三味(ウサンミ)は、4重のチュクン(両方)を用意します。供養のため弔事用なので、おもちは全て白いもの、かまぼこも白で、昆布は返し昆布を準備してください。
 

身内で行う、百か日(ヒャッカニチ)


故人にとって審判が下る四十九日(シンジュウクニチ)は区切りの日ですが、その後の百か日(ヒャッカニチ)は、残された遺族にとっての区切りの日、とも捉えられている焼香(スーコー=法要)です。
 
ですから、遺族はこの時期から少しずつ、悲しみから前を向き歩いて行くのが良い、とされています。

 

【 百か日(ヒャッカニチ) 】

 

★ 家族だけの静かな法要の日が百か日(ヒャッカニチ)です。そのため、この日のウサギムン(お供え物)は2重の「カタシー(片方)」、その他、お墓参りの基本道具である、お供えの4品、お酒・お水・供え花・ウチャトゥ(お茶)と、ウチカビ(打ち紙)、ヒラウコー(平線香)を準備してください。

 

・ 間違える方が見受けられるのですが、百か日(ヒャッカニチ)は、葬儀から数えるのではなく、故人が亡くなった日から数えるのが正解です。

 

ちなみにウチャトゥはお茶、ウチカビ(打ち紙)は沖縄では有名な「あの世のお金」であり、墓前で燃やして天国へ届けるもの。ヒラウコー(平線香9は沖縄のお線香で、6本が一枚にくっ付いていますので、スーパーなどで確認してみてください。

 

 

一年目の命日、一年忌(イヌイ)


喪が明けるタイミングでもあり、一連の法要がひとまず落ち着く一年忌(イヌイ=一周忌)。この一年忌(イヌイ)から始める年忌焼香(ニンチスーコー)は、一年忌(イヌイ)の翌年にある三年忌(サンニンチ)、七年忌(シチニンチ)が大きな供養事です。

 

【 一年忌(イヌイ) 】

 

★ 生まれ変わる世界が決まる四十九日(シンジュウクンチ)までは、故人の魂は家にいますが、以降の法要となる一年忌(イヌイ)の時期には、魂がお墓にいる、とされています。

 

・ とは言え、ほとんどの流れが七日焼香(ナンカスーコー)とあまり変わらないものの、一年忌(イヌイ)からは、故人の魂を家に招くための文言を墓前で唱え、自宅へ迎え入れる儀式があります。

 

 

喪が明けてから行う、初清明祭(初シーミー)


以上が故人が亡くなってから喪が明けるまでの、主な法要です。一年忌(イヌイ)を過ぎたら、お墓参りながらお祝い事の意味合いも持つ、清明祭(シーミー)も再開して構いません。ただ、この喪が明けてから初めての清明祭(シーミー)もあるなど、地域によって見解はさまざまに分かれることも理解してください。

 

【 初清明祭(ハチシーミー)はいつから? 】

 

★ 一般的には一年忌(イヌイ)までの一年間は喪中ですので、お正月と同じ「お祝い事」とする捉え方があるため、清明祭(シーミー)は行いません。

 

・ ただし、一年忌(イヌイ)以降であれば三年忌(サンニンチ)を終えてからでも、問題はありません。

 

この捉え方は地域だけではなく、個人や家庭それぞれの考え方もさまざまに分かれる部分があり、施主としては決断が難しいところです。ただ、基本的には自分の思うように決めながら、賢く周囲に聞きながら柔軟に対応していくよう心掛ければ、よりスムーズです。。

 

 

いかがでしたでしょうか、故人が亡くなってから焼香(スーコー=法要)は次々と訪れますよね。一年目の命日で執り行われる一年忌(イヌイ)が過ぎると、心なしかホッとする方も多いのではないでしょうか。故人が亡くなってから、最初に再開する初清明祭(ハチシーミー)を終えると、日常のお墓事に戻る気もします。

 

哀しむ間もなく、忙しい日々を送ることも多いこの時期、心も体もダウンしてしまいそうになりますが、一部の体験談では、「この多くの焼香8スーコー=法要)があったからこそ、哀しみを癒す時間を穏やかに過ごすことができた。」と言う声も多いです。

 

なかには本州から移住をし、この地でお墓を建てることとなった方々も多いですが、それでも、沖縄では手伝ってくれる方々も多いですし、困った時には業者に頼る方法もおすすめします。
 
故人もムリをしている家族を心配するものですので、ムリせず周囲に協力を得ながら、進めてください。

 

 

 

まとめ

初七日から初清明祭までの法要とは

・葬儀から間もない、初七日(ハチナンカ)
・追善供養を行う、週忌焼香(ナンカスーコー)
・故人の魂が生まれ変わる、四十九日(シジュウクニチ)
・遺族にとっても区切りの日、百か日(ヒャッカニチ)
・一連の法要も落ち着く、一年忌(イヌイ)
・初清明祭(初シーミー)は喪が明けてから



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